pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【H7N9鳥インフル】 中国、江蘇省で感染者が急増 蘇州市で都市部の家禽取引を禁止

Bird Flu Warning(photo by Lee LeFever)

1月9日、中国、国家衛生・計画生育委員会(国家衛計委)が、H7N9鳥インフルエンザの感染者について公表した。12月の感染者数は83人(うち死亡25人)。国家衛計委からの通報をもとに香港当局が発表した。 

內地通報上月新增83宗人類感染H7N9個案25人死 - RTHK

ーー(追記:2017/1/12)ーーーーーー
国家衛生・計画生育委員会の1月11日の公式発表によると、12月の全国の感染者は106人(うち死亡20人)。

2016年12月全国法定传染病疫情概况 - 中华人民共和国国家卫生和计划生育委员会

なぜ死亡者数が減ったのだろうか?
ーー(追記ここまで)ーーーーーーー

 

特に、江蘇省の感染者は52人(うち死亡14人)で全体の3分の2を占めている。これまでの報道・発表から、蘇州市および周辺地域が多いと推測している。

12月になって感染者が急激に増えている。十分な注意が必要だ。

 

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中国、1万メートル級深海探査計画 「彩虹魚」超深海探査器、マリアナ海溝の最深部のサンプル採取に成功

20170104071203
人民網日本語版より)

12月27日、西南太平洋のマリアナ海溝の最深部であるチャレンジャー海淵で、中国が独自開発した3台の1万メートル級着底装置(ランダー, Lander)による海中試験に成功した。最大深度は10890m。海底での撮影や、生物・微生物、海水と海底堆積物のサンプルの採取に成功した。

今回の西南太平洋での、科学調査母船「張謇」による海洋調査は、上海海洋大学の深淵科学技術研究センター(以下、深渊中心)と上海彩虹魚海洋科技株式会社(以下、彩虹魚公司)によって、今年2月まで行われている。

 

日本語のニュースでは人民日報日本語版が「3台の1万メートル級有人深海潜水艇「彩虹魚」が...」と訳して紹介している。これは間違いで、今回も有人深海潜水艇ではない。(まだ開発中だし、"3台"も作っていないよ・・・😔)

中国が開発中の、1万メートル級深淵科学技術移動実験室の科学調査の「重器」となる、3台の1万メートル級有人深海潜水艇「彩虹魚」がこのほど、世界で最も深いマリアナ海溝の中でも一番深い「チャレンジャー海淵」で1万メートル級海中試験に成功し、サンプルを回収した。
(赤字強調は管理人による)

深海潜水艇「彩虹魚」、1万メートル級潜水試験に成功--人民網日本語版(2016年12月30日)

この間違い・勘違いと、「彩虹魚」探査計画について少し。 

 

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『第四極』読了。 中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号、研究開発・深海挑戦記。(2/2)

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『第四極 ー 中国「蛟竜」号深海挑戦記』(『第四极 — 中国“蛟龙号”挑战深海)』)、読了。2

前記事:『第四極』読了。 中国の水深7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号、研究開発・深海挑戦記。(1/2) 

本書『第四極』は、中国が自主設計・自主統合開発した有人深海潜水艇の、計画と研究・開発、最初の潜水試験から、南シナ海での水深3000m、北東太平洋での水深5000m、そしてマリアナ海溝での水深7000mを越えた世界記録まで、10年間の深海への挑戦の日々を記したノンフィクションである。

 

・〜・〜・〜・

2009年8月17日、「向陽紅(向阳红)09」は、南シナ海のA1海区、水深50mの浅い海域にいた。7000m級有人深海潜水艇「蛟竜(和諧)」号 (*2)の、はじめての潜航試験だ。(*2) この時はまだ「和諧」号と呼ばれていたので「蛟竜(和諧)」号と記載する。)

 

潜航試験が始まり、「蛟竜(和諧)」号が水面に降ろされた。

 「バラストタンクに注水せよ」

 「了解」

満水になっても沈まない。おかしい。

 「推進器を使って潜航を開始せよ。」

 「了解」

しかし潜れない。はじめての潜航試験は中止された。

 

原因は重量と浮力との計算ミス。ケアレスミスだった。

科学・技術の研究・開発は、試行錯誤、トライ・アンド・エラーの繰り返しである。

中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜(蛟龙)」号の試験航海での、故障やトラブルはそれなりに起きている(本書ではじめて知った故障やトラブルも沢山ある)。(起きないわけがない)

 

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『第四極』読了。 中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号、研究開発・深海挑戦記。(1/2)

20160912051743

『第四極 ー 中国「蛟竜」号深海挑戦記』(『第四极 — 中国“蛟龙号”挑战深海)』)、読了。

 

2012年6月27日、中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜(蛟龙)」号が、マリアナ海溝で、潜水深度7,062mへの到達に成功した。日本の「しんかい6500」が1989年に達成した6,527mの記録を抜き、世界記録が更新された。 

本書『第四極』は、中国が自主設計・自主統合開発した有人深海潜水艇の、計画と研究・開発、最初の潜水試験から、南シナ海での水深3000m、北東太平洋での水深5000m、そしてマリアナ海溝での水深7000mを越えた世界記録まで、10年間の深海への挑戦の日々を記したノンフィクションである。

 

「第四極」とは、北極と南極を第一と二極、世界最高峰エベレストの山頂を第三極、そして地球上の四つ目の極限環境である深海底の最深部を第四極としている。

 

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【H7N9鳥インフル】 中国の今シーズンの流行は、昨年以上の高まりか?

Bird Flu 3(photo by Charles Hutchins)

中国疾病予防コントロールセンター(中国疾病预防控制中心)によると、中国では10月からH7N9鳥インフルエンザのシーズンに入り、特に12月になってから、一部地域で明らかに感染例が増えている。

会議では、今年の流行は例年以上に高まり、一部地域では例年同時期と比べてより高くなる可能性が指摘されたそうだ。中国共産党中央委員会の直属の科学教育紙、12月27日付けの光明日報が伝えた。

我国H7N9疫情上升高于往年 - 光明日报
我国H7N9疫情上升高于往年 - 新华网

 

シーズンに入ってから頻繁に報道と発表をチェックしていると、確かに12月中旬から、立て続けにA/H7N9鳥インフルエンザ(以下、H7N9鳥インフル、またはH7N9鳥フル)のヒト感染例が発表されている。

 

ーー(追記:2017/1/10)ーーーーーー

【H7N9鳥インフル】 中国、江蘇省で感染者が急増 蘇州市で都市部の家禽取引を禁止 - pelicanmemo(2017-01-10) 

ーー(追記ここまで)ーーーーーーー

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