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pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。|メモノメモ新館

【H7N9鳥インフル】 浙江省の病院で今年2月、院内感染で患者死亡 (2015年11月)

http://www.flickr.com/photos/89075068@N07/17056225722

photo by CDC Global Health

中国で4回目の流行が危惧されているA/H7N9鳥インフルエンザ(以下、H7N9鳥インフル、H7N9鳥フル)。浙江省に続いて広東省でも、この冬はじめての感染者が確認された。

 

その浙江省で今年2月、H7N9鳥インフルに感染・発症し入院した男性(49)から、その病院に慢性肺疾患で入院していた男性(57)への、院内感染が起こった可能性がある。ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)で発表された。

これまでは家族内感染のような、極めて密接に接触するような限定的なケースでしかヒトからヒトへの感染は確認されていなかった。そうではないはじめてのヒト・ヒト感染例となる。

 

関西福祉大学の勝田吉彰先生のツイートとブログ記事より。 

British Medical Journal (BMJ)で発表された論文の内容も絡めて、まとめてみました。

Nosocomial transmission of avian influenza A (H7N9) virus in China: epidemiological investigation | The BMJ

 

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場所は、中国浙江省衢州市の病院。

鳥インフルエンザ関連情報(第97報)(浙江省,安徽省,江西省における感染例の発生)(2015年3月3日|在上海日本国総領事館)

浙江衢州发现一例H7N9流感病例

 

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Nosocomial transmission of avian influenza A (H7N9) virus in China: epidemiological investigation | The BMJ)より。(赤字・日本語は管理人による)

 

慢性肺疾患(COPD)を患っている57才男性が入院していた病院Aに、H7N9鳥インフル感染者の49才男性が入院してきた。(入院時にH7N9感染は確認されていない。)

2人は5日間同じ病室となり、49才男性が病院Bに転院(この病院での治療効果が上がらなかったため親族が希望した。転院後にH7N9陽性を確認。)した翌日に、57才男性が発症した。H7N9陽性が確認された。
疫学的調査から、この57才男性にはH7N9鳥インフルエンザ・ウイルスとの感染機会は他には無い。症状もまったく無かった。

 

49才男性の感染経路は、発症7日前に購入した家禽と考えられる。購入した市場の複数のサンプル(家禽の糞)からもウイルスが見つかっている。

57才男性は、30年来の慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive  Pulmonary Disease (COPD))を患っていた。ヘビースモーカーだったのだろうか。
健常人なら感染しても発症はしない程度のウイルスとの接触でも発症すると考えられる。
49才男性とは別の地区に住んでいて接触はなく、自宅や近くの市場などの調査でH7N9鳥フルのウイルスは検出されていない。

これら検出された3つのウイルスは似通っており、院内感染が起こった可能性は非常に高いだろう。

 

病院内での感染経路はまだ明らかではないが、病院Aでは、49才男性の症状がH7N9鳥フルによるものである可能性を考慮されず、隔離はされていない。病室の3つのベッドの間は80cmほど。咳・痰など、飛沫感染または体液との直接の接触で感染したのかもしれない。

H7N9インフルエンザの陽性が確認されたら、そこからは、速やかに専用施設のある拠点病院に移され隔離治療、症状によっては人工心肺・人工肝臓も使った治療が行われる。

 

今回の結果は、中国でのこれまでの3度のH7N9鳥インフルの流行では、発表されているよりも多くの感染者がいることを強く示唆している。事実、養鶏場・養家禽場や生きている家禽を扱う市場の、従業者からも抗体が見つかっている。
H7N9インフルエンザと特定されていなくても、発症して治癒した例もあるだろうし、死因が調べられないままの死亡例もある。

 

院内感染というと、韓国でのMERS流行が記憶に新しい。H7N9鳥インフルエンザ・ウイルスは、上気道(鼻腔、咽頭、喉頭)よりも下気道(喉より下。気管と気管支、肺)に多く、いまのところ、感染力はそれほど強くない。

【H7N9鳥インフル】検査結果が「陰性」でも安心はできない 重態になった後に「陽性」確認: メモノメモ(2013年12月6日)(注:現在でも、基本は変わらないだろう)

 

いまのところ、ヒトからヒトへの爆発的な感染拡大の可能性は低い。

もしウイルスに大きな変異がなく、感染力が弱いままでも、2009年のA/H1N1亜型インフルエンザ(豚インフルエンザとも呼ばれた)くらいの流行は起こりそうな気がする。

高齢者社会のこれからの日本、老人養護施設などで集団感染が起こるリスクは忘れてはいけない。

 

むしろ心配なのは、中国のヒト・家禽・豚など家畜が混在して生活する住生活環境でのウイルスの変異の可能性。もっと可能性が高いのは、何か目新しい感染症が出るたびに起こってきた、煽るメディアとパニクる社会だろう。

 

こうしてニュースになることで、日常の感染症対策を考える下地がさらに強まればよいとも感じる。

 

(追記(当日):表現が断定的なのに説明不足だったので、少し修正・加筆しました。)

 

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