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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

南シナ海 フィリピンの若者たちがスプラトリー諸島パグアサ島に上陸 中国海警局の船とヘリがパトロール?

http://www.flickr.com/photos/70693287@N00/14221014032

photo by naturalflow

南シナ海のスプラトリー(中国語:南沙)諸島の、太平島に続いて2番目に大きいパグアサ(Pag-asa、中国語:中业(中業))島。フィリピンが実効支配するこの島に、昨年末から年初にかけてフィリピンの若者たち47人が上陸、数日間滞在した。
フィリピンの排他的経済水域(EEZ)での、中国の活動の実態を伝える活動を行った。 

 

レコードチャイナが、中国海警局の船やヘリが周辺を巡視していたという環球時報の記事を紹介しているが、違和感を感じたのでこれについて少し。

 

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若者グループによると、中国のヘリはパグアサ島上空を低空飛行し、低画質の携帯電話でも撮影できるほど近づいた。また46708番の海警船も毎日、同島周辺に出現したという。

南沙上陸のフィリピンの若者グループ「中国海警局の船やヘリが周辺を巡視していた」―中国メディア(1/6|レコードチャイナ)

レコチャイの記事タイトルや本文から「中国海警局の船番号が"46708"船やヘリが巡視」と読み取れるが、これには違和感を感じている。 

 

レコチャイが参照した環球網の記事はこれだろう。
菲登岛青年扬言公布中国海警直升机巡航中业岛视频(1/6|环球网)

環球時報は、フィリピンの中文紙"商报"の1月5日付けの記事をもとにしている。これだろう。

 学生たちは3日にパラワン省に戻った。昨日発表した声明によると、中国の舷号が46708海警船がパグアサ島の回りに毎日現れ、時には12海里の領海内にも侵入した。
 この他、中国のヘリコプターが、パグアサ島上空を、“スマホのカメラで撮影できるほど”、低空で飛行していた。

 這批學生於3日返回巴拉灣省。他們昨天發表聲明指出,中國編號46708海警船每天出現在中業島週遭,有時甚至闖入12海里領海範圍內。
 此外,中國直升機也不時低空巡邏中業島,“近到可以用低畫質手機錄下。”
菲青年:中國軍事三角已包圍中業島(1/5|菲律宾商报)

 

中国海警局の船番号5桁の船は地方海警部隊に所属している。公安部辺防海警部隊も同じパターンで命名している。46から始まる船は海南省。

しかし、これまでの経験則に当てはめると「46708」は7000トン級となってしまう。

このような大型船が地方海警部隊にあるという報道も噂も目にしたことはない。 

もしかしたら「46708」は、「46078」の見間違えや言い間違えではないだろうか? たとえば海南辺防総隊には「海警46075」という似た番号の警備艇("海豹"HP1500型高速警備艇)がある。

あるいは、中国海警局ではない他の組織の、南沙諸島の警備船に「46708」という番号が使われているのかもしれない。
(「中国渔政46078」という船があるが、海南島北部の洋浦所属なのでこれではないと思われる。)

 

ヘリがパグアサ島の上空を飛行していたそうだ。

パグアサ島の隣の、中国が実効支配し、埋め立てて人工島造成を進めているスビ礁は25km(15海里)しか離れていない。もしかしたら、スビ礁の警備部隊のヘリの可能性が高いのではないだろうか?

周辺を航行している3000トン級「海警2305」や「海警2306」のヘリポートを使った可能性も否定はできない。

続報を待ちたい。

 

フィリピンの団体のフェイスブックのページ。 
Kalayaan ATIN ITO  

パグアサ島 - Wikipedia

南沙諸島 - Wikipedia

対立深まる南シナ海 進む日米越比協力―年報「アジアの安全保障〈2015‐2016〉」

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