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pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。|メモノメモ新館

【H7N9鳥インフル】1月の感染者は12月より倍増か? | 感染者数1000人を超える

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(2016年12月までの感染者数のグラフ)

昨年11月から、世界各地で鳥インフルエンザの感染拡大が発表されている。

欧州から中東、インドなどでのH5N8型。

日本や韓国、北朝鮮でのH5N6型。日本は養鶏場への感染拡大を抑え込めているが、隣の韓国ではウイルスの封じ込めに失敗し、殺処分3000万羽以上という過去に例のない大きな被害となっている。北朝鮮でも養鶏場での感染拡大があったため、金正恩と家族、高級幹部向けの専用農場で防疫の強化が行われたと韓国メディアが報道した。

中国ではH7N9型の感染者が、先月の12月から急激に増加している。この1月は、昨年12月の2倍の感染者となるかもしれない。

 

世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン(Dr. Margaret Chan)事務局長は1月23日の執行理事会で、世界各国に対して警戒を強く要請した。 

鳥インフルエンザ(以下、「鳥インフル」「鳥フル」)は、昨年11月以降、世界の40ヶ国の農場でアウトブレイクを起こしている。H5N6鳥インフルのウイルスでは4種類の遺伝子の交換が行われており、2009-2010年の新型インフルエンザの流行の次のパンデミックのための準備が整ってきていると述べた。H7N9鳥インフルのヒトへの感染は、中国での、2013年の初めてのヒトへの感染確認から、累積感染者が1000人を超え、致死率38.5%だ。

チャン事務局長は、
初期の兆候を見逃すことは許されない(We cannot afford to miss the early signals.)
と述べ、法的に拘束力のある世界保健規則をもとにして、194の加盟国に対して警戒と報告を強く要請した。 

鳥インフルエンザ約40か国で新たに報告 WHOが警戒呼びかけ | NHK(2017/1/24)

World must not miss early signals of any flu pandemic: WHO | Reuters 

Address to the Executive Board at its 140th session | WHO

 

在上海日本国総領事館からの鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例発生に関する注意喚起(家禽との直接接触にはご注意ください) - 在上海日本国総領事館(2017/1/26)

鳥インフルエンザA(H7N9)について |厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000149689.pdf(H29.1.26作成)

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A/H7N9鳥インフルエンザは特に、昨年12月からの感染者数の増加率が驚くほど高い。

中国の国家衛生・計画生育委員会(国家衛計委)の1月11日の公式発表によると、12月の全国の感染者は106人(うち死亡20人)。11月の感染者6人(死亡ゼロ)に対して約17.7倍と、急激に感染者の発表人数が増えた。しかも今年1月はさらに倍増するかもしれない。

WHOのチャン事務局長も「突然で急激な増加」と表現している。しかも、2つのクラスター感染例では、ヒトからヒトへの感染の可能性も排除しきれていない。

The latest epidemic, which began in late September 2016, started earlier than usual, and since December has shown a sudden and steep increase in cases.

Address to the Executive Board at its 140th session | WHO

この数字をそのまま載せておくのは、中共的に都合が悪かったのだろう。

国家衛計委の公式サイトは、1月11日に発表した2016年12月全国法定伝染病疫状概況の発表記事を削除し、付属書類の死亡統計表の下半分(肝炎より下)を削った上で、新たに別記事として再公開している。(他の伝染病の数字も都合が悪かったのかもしれない)

現在の記事:
2016年12月全国法定传染病疫情概况 - 中华人民共和国国家卫生和计划生育委员会
http://www.nhfpc.gov.cn/jkj/s3578/201701/5591df54aeca40c8acaedda7eebf6c96.shtml

削除される前の記事:
2016年12月全国法定传染病疫情概况 - 中华人民共和国国家卫生和计划生育委员会(404 not found)http://www.nhfpc.gov.cn/jkj/s3578/201701/5038707a8e50477794c6025fd3d4fcba.shtml

元の記事を転載したサイトの記事:2016年12月全国法定传染病疫情概况 - 健康在线

 

【H7N9鳥インフル】 中国、江蘇省で感染者が急増 蘇州市で都市部の家禽取引を禁止 - pelicanmemo(2017-01-10) 

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しかも、2017年1月は前半だけで、中国・香港・マカオでのH7N9鳥フル感染者が100人を超えたようだ。

 

1月中旬、香港特別区とマカオ特別区の衛生当局が、別々に、中国本土の衛生当局からの通報を元にH7N9鳥フル感染者を集計した結果を発表した。

香港の衛生防護センターが国家衛計委からの通報を集計したところ、1月前半(1月1日〜15日)に新たに確認されたH7N9鳥フル感染者は84人(うち死亡7人)。江蘇省、浙江省、安徽省、福建省,湖南省と江西省(広東省は含まれていない)。
內地新增84宗H7N9禽流感 7人死亡 衛生防護中心呼籲港人勿到內地家禽巿場 - 明報新聞網

マカオの衛生局が、中国本土の衛生部門の通報を集計したところ、1月前半(1月1日〜15日)に新たに確認されたH7N9鳥フル感染者は95人(うち死亡11人)。江蘇省34例、浙江省23人、安徽省14人、江西省11人、福建省5人、湖南省4人、貴州省2人と山東省2人(広東省は含まれていない)。
内地新增95例人感染H7N9禽流感个案 卫生局继续跟进确诊输入性个案 - 澳门特别行政区政府新闻局网站 

広東省衛計委の17日の発表によると、省内で、1月16日までに新たに確認されたH7N9鳥フル感染者は11人(うち死亡2人)。
广东已报告H7N9病例11例 - 新华网

香港の東方日報の24日付けの記事によると、今年1月前半に新たに確認されたH7N9鳥フル感染者は111人だそうだ。香港とマカオの感染例を足したのだろう。
流感 禽流 夾擊香江 - 東方日報

 

今年1月は、確実に、12月よりもH7N9型の感染者数が多くなる。・・・2倍、もしかしたらそれ以上の感染者が発表されるかもしれない。

 

1月26日に、在上海日本国総領事館から注意喚起情報が出された。感染リスクの高い地域への旅行や渡航する場合には、最新情報を確認のうえ、予防には十二分にお気をつけください。

在上海日本国総領事館からの鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染症例発生に関する注意喚起(家禽との直接接触にはご注意ください) - 在上海日本国総領事館(2017/1/26)

(3)予防
鳥インフルエンザA(H7N9)に対する一般的な予防策は以下のとおりです。
●休息、栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
●手指等の衛生保持に心掛ける。
●咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。
●温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
●高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、適切なタイミングで専門医の診断を受ける。
また、鳥インフルエンザA(H7N9)の特徴及び上記に追加する具体的予防策は以下のとおりです。
●生きた鳥を扱う市場や家禽飼育場への立入を避ける。
●死んだ鳥や放し飼いの家禽との接触を避ける。
●鳥の排泄物に汚染された物との接触を避ける。
●手洗い、うがいにつとめ、衛生管理を心がける。
●外出する場合には、人混みは出来るだけ避け、人混みではマスクをする等の対策を心がける。

(4)発生地域からの帰国時・帰国後の対応
帰国時に発熱、咳、のどの痛みなどの症状がある場合には、検疫所の健康相談室に申し出てください。また、帰国後10日以内にこれらの症状が出た場合には、速やかに最寄りの医療機関を受診し、発生地域に渡航・滞在していたことを伝えてください。

 

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なぜ、今シーズンの12月以降に、これほどの感染拡大が起こっているのだろうか?

中国の感染症の専門家によると、H7N9鳥インフルエンザのウイルスに、毒性が強くなったり、ヒトに感染しやすくなるような変異は明確には確認されていない。患者の致死率も30数パーセントで高くはなっていない(これでも十分に高い割合だ)

市場などで採取した環境サンプル(糞便や羽毛、家禽の飲み水等)の、H7N9鳥インフルエンザ・ウイルスの陽性率に、かなり高い結果が出ている(環境サンプルの陽性率は、ヒトの感染者率と正の相関関係があるらしい)

 

悲観的な可能性の1つは、鳥類の間で感染しやすくなるようなウイルスの変異が起こっているのかもしれないというものだ。

少し楽観的なのは、2017年の「酉年」を前にして、ニワトリやアヒルなど家禽の需要が増えると予想した業者が飼育数を増やし、飼育密度が高まることで、感染拡大しやすくなったのかもしれない。さらに、稼ぎ時ということで、衛生局や畜牧水産局、市場監督者などの清掃や消毒などの監督と管理が甘くなっていたとも考えられる。
上に政策あれば下に対策ありと言われる。国や省・市・自治区の衛生当局が法律・規律をもとにして強く監督管理を求めても、現場では管理側と業者はゆるゆるとなりやすく充分な対応は行われにくい。

 

春節の連休に入り、ヒトの移動が増え、感染機会はさらに増えている。対応次第で、感染者はさらに増えることだろう。日本の空港や国内で、輸入例が確認される可能性も否定はできない。