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「韓日のソメイヨシノ起源論争はなぜ終わらないのか」ハンギョレ|ところが、記事の写真の桜はコヒガン

20170406192713ハンギョレ

桜が咲く時期になると、「日本のソメイヨシノは韓国起源だ」「韓国の済州島に自生している王桜が元だ」という間違った記事が出てくる。それに合わせて反駁する記事も出ているので、春だけに、生暖かく見守っている。

2年前の記事だが、2015年のハンギョレ新聞の記事で写真に間違いがあり、写真がそもそもソメイヨシノじゃない、記事の内容は間違いだというコメントも見かけた。

 

この記事の画像の桜は、確かにソメイヨシノ(*1)ではない。コヒガン(*2)です。

 벚꽃 ‘한-일 원산지 논쟁’ 왜 끝나지 않나 : 한겨레(2015-04-03)

[記者手帳] 韓日のソメイヨシノ起源論争はなぜ終わらないのか : ハンギョレ(2015.04.04)

今回調べていたら元ネタが分かったので、ちょっとメモ。  

 

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ハンギョレの元の記事から間違えているので、写真の解説文を書いたイ・ビョンハク先任記者が、その桜がソメイヨシノかどうか分からないまま載せたのだろう。

지난 3월 창원시 진해구의 왕벚나무에서 핀 벚꽃. 이 왕벚나무의 정체는 완전히 밝혀지지 않았다. 이병학 선임기자
벚꽃 ‘한-일 원산지 논쟁’ 왜 끝나지 않나 : 한겨레

3月、京畿南道昌原市鎮海区に咲いたソメイヨシノ。この桜の正体はまだ完全に明らかにされていない イ・ビョンハク先任記者//ハンギョレ新聞社 
[記者手帳] 韓日のソメイヨシノ起源論争はなぜ終わらないのか : ハンギョレ 

(桜色文字強調は管理人による)
(注)改めて読むと、"京畿南道昌原市"というのも日本語版の間違い。

 

20170406192714연합뉴스

この写真の桜は、慶尚南道の昌原市鎮海区徳山洞、昌原海上公園にあるコヒガン(춘추화 (春秋花))。

12月に開花する桜で、エドヒガンとマメザクラの交雑種と考えられている。

韓国では、コヒガンは昌原市でしか見られないようだ。鎮海軍港のある昌原市なので、もとは日本から移植されて、韓国でふやされたものかもしれない。

추위 속에 핀 벚꽃, 춘추화 '활짝’(昌原市ホームページ)

<12월 추위 속에 핀 벚꽃…춘추화 '활짝'> | 연합뉴스(2012.12.4|聯合ニュース)

第53回鎮海軍港祭り (2017年) | プサンナビ

 

写真はアレだが、このハンギョレの記事はずっとマシな方。ソメイヨシノ韓国起源説についてのオカシナ記事はよく見かける。

ソメイヨシノと別の種類の桜との区別すら、ろくに出来ない記者・ライターもいるのだろう。

【桜・さくら】韓国の王桜(왕벚나무)と日本のソメイヨシノ 2種の違いと、韓国起源説への対応 【ウリジナル】 - pelicanmemo

(*1)ソメイヨシノ。学名:"Cerasus × yedoensis ‘Somei-yoshino’" または "Prunus × yedoensis 'Somei-yoshino'"

(*2)コヒガン。学名:"Cerasus subhirtella" または "Prunus subhirtella",  "Prunus pendula"