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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【H7N9鳥インフル】 第6波、封じ込められるか? 農業部から防除指導案

Avian Flu investigation | China
(via. CDC Global / Flickr)

中国で、ヒト感染例が発生しているA/H7N9鳥インフルエンザ。2013年2月以降、感染者1625人(うち、少なくとも死亡621人)。致死率38%。昨シーズン(2016-2017年)の第5波では、累計の感染者数が倍増する過去最大の流行となり、今シーズン(2017-2018年)の第6波の流行が心配されていた。

しかし、2017年10月以降のヒト感染例はわずか3人。市場や養鶏場・養禽場での環境サンプルでのウイルス確認例もとても少ない。例年の同時期と比べて最低レベルにある。

このまま推移するなら、第6波は封じ込められるだろう。

  

【H7N9鳥インフル】 中国のH7N9鳥インフルエンザ、どこいった? - pelicanmemo (2018-02-09)

H7N9鳥インフル カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo 

 

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20180301060802(via. FAO(2018/02/28))

FAO(国際連合食糧農業機関)による2月28日・13日のH7N9鳥インフルエンザ・ウイルスの月例発表によると、 1月24日から2月28日までの一ヶ月間に、ヒト感染例は広東省中山市の1例、環境サンプルでのウイルス確認例は1例。インフルエンザなどの感染症が増える時期にも関わらず、非常に少ない。
高病原性のH7N9鳥インフルエンザ・ウイルスも38例のままで、今シーズンの報告はない。

FAO H7N9 situation update (2018/02/28) - FAO Emergency Prevention System for Animal Health (EMPRES-AH)

FAO H7N9 situation update (2018/02/13) - FAO Emergency Prevention System for Animal Health (EMPRES-AH) 

 

この急減は、中国の農業部や衛生当局などによる対策の強化の効果だと考えられる。

中国の農業部によって、家禽に対するH5・H7亜型の二価の鳥インフルエンザ・ワクチンの強制接種が強く求められている。2017年6月から広東省や広西チワン族自治区などで試験的に始められ、2017年秋から全国に拡げられた。

広東省では早い時期から、生きた家禽を扱う市場での「1110制度」(1日1回洗浄、1週間に1度消毒、1ヶ月に1度休場、夜は在庫0(一日一清洗、一周一消毒、一月一休市、过夜零存栏))の徹底を指導してきた。効果が認められ、全国に拡げられている。

20170314194932 (2017/3/6, via. ECDC)
(省名は管理人による)

 

2月24日、農業部から「全国家禽H7N9鳥インフルエンザ防除指導意見(2018—2020年)(全国家禽H7N9流感防治指导意见(2018—2020年))(案)の通知が行われた。

20180301194034农业部より)

2014年6月に交付された「全国H7N9鳥インフルエンザ排除計画(全国家禽H7N9流感剔除计划)」をアップグレードしたものだ。 

2014年の"排除計画"は解釈次第で対応がいいかげんにも出来そうな内容だった。当時、家禽業界からは、H7N9鳥インフルについての頻繁な発表と報道によって、風評被害で業績が悪化しているとして、「H7N9禽流感(H7N9鳥インフルエンザ)」という名称を止めて「甲型H7N9流感(A型H7N9インフルエンザ)」にするよう求めるなど、規制強化への反対が強かった。社会不安を助長するという政治的圧力もあったようだ。その後、ヒト感染例の発表は月1回となり、報道も縮小された。農業部の2014年の"排除計画"でも、配慮されたのかもしれない。

しかしその後、H7N9のウイルスは全国20以上の省・自治区に広がり、ヒト感染例は増え続け、北京市・首都圏でも増加していた。高病原性のH7N9ウイルスも確認された。

今回の"指導意見(2018—2020年)"では、厳しく、細かい部分まで規定している。

一 防治形势

2013年初,我国首次发现人感染 H7N9流感病例,随后在活禽市场发现禽间 H7N9流感病毒感染。近年来,H7N9流感在家禽间呈扩散态势,分布范围已扩大到 20多个省份。2017年初,部分省份发现家禽高致病性 H7N9流感变异毒株,并引发多起家禽疫情。2017年秋季以来,我国实施家禽 H7N9流感全面免疫,通过采取免疫等综合防治措施,家禽 H7N9流感病原学阳性率显著下降。当前,H7N9流感病毒污染面仍然较广,低致病性与高致病性毒株并存;我国家禽种类多、养殖量大,家禽养殖场(户)动物防疫水平总体不高;活禽销售经营、现宰鲜食现象普遍,活禽市场生物安全管理薄弱,病毒由活禽市场向养殖场传播的风险不容忽视;活禽跨区域调运频繁;野鸟数量多、分布广、迁徙范围大,病毒感染家禽及跨区域跨物种传播风险依然较高,防控压力较大

农业部より)

家禽のH7N9ウイルスへの免疫工作では、「先ず実行して、後に補う(先打后补)」政策の、確実な実行が求められている。まず強い姿勢で対策を行い、何か問題が起きたら後からフォローする対応だ。(「先打后补(先打後補)」は、中医学の「先攻後補」の類語だろう) 

生きている家禽の産地と流通の段階では、出荷前21日以内のサンプル採取と検査が求められるなど厳しくなり、ワクチン接種された個体群に対しても70%以上の抗体合格率が求められている。生きている家禽を扱う市場では、「1110制度」をはじめ、予防体勢の強化が求められている。責任の所在と監督管理も強化された。

鳥インフルエンザに関係する、養鶏(養禽)、運送、市場、獣医局・獣医、疫学研究室など、全体的なレベルを高めることが求められている。

 

家禽・家畜へ、いくつものワクチンを投与することに反論がないわけではない。

香港大学の微生物学講座の袁國勇教授は、いくつものワクチン投与によってウイルスの変異を起こしやすくなると話す。
鳥インフルエンザのヒト感染例はH5N1型が確認されていた。その後、H7N9型が中国で初めて確認され、さらにはH10N8型やH7N4型なども中国ではじめて確認された。
中国の風土病として、鳥インフルエンザが根付いてしまうことが危惧されている。 

人類首染H7N4 袁國勇指屬高致病禽流感 憂成風土病 - 明報

中国、江蘇省で、世界はじめてのH7N4鳥インフルエンザ感染者 - pelicanmemo (2018-02-15)

 

三 防治思路

坚持预防为主,落实“加强领导、密切配合,依靠科学、依法防治,群防群控、果断处置”方针,不断健全完善动物防疫工作地方政府负总责、相关部门各负其责、生产经营者依法承担主体责任的机制。实施家禽 H7N9流感强制免疫与扑杀相结合的综合防治策略,切实落实强制免疫、监测预警、检疫监管、区域化管理、宣传教育等防治措施;强化联防联控,加强部门沟通协调,配合有关部门妥善应对人感染病例,落实活禽市场监管措施。有效降低 H7N9流感病毒在家禽间的传播扩散风险,提升家禽养殖经营场所动物防疫水平,推进家禽产业转型升级,构建长效防治机制。在全国实现和巩固家禽 H7N9流感的稳定控制,分区域逐步推动净化和消灭。
农业部より)

农业部关于印发《全国家禽H7N9流感防治指导意见(2018—2020年)》的通知 - 农业部兽医局

农业部关于印发《全国家禽H7N9流感剔除计划》的通知 - 中华人民共和国农业部 (2014-06-25)

鳥インフルエンザA(H7N9)について |厚生労働省  

ウイルス大感染時代

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