国家海洋局/中国海警局が、新たに建造配備を進めている3000トン級以上の大型海警船。
その一部、海監型3000トン級10隻のうち、東シナ海を管轄する東海分局に配備された4隻の最後の1隻「海警2308」が尖閣諸島の周辺で確認された。
3日午前10時半すぎ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に中国海警局の船3隻が相次いで侵入した。海上保安庁の巡視船が確認した。約1時間半航行し、領海外に出た。中国当局の船が尖閣周辺の領海に侵入したのは5月28日以来で今年に入って16日目。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、3隻は海警2166、海警2305、海警2308。
中国船が一時領海侵犯 尖閣周辺、5月28日以来(6/3|産経WEST)
東海分局には、新型の"海監型"3000トン級が4隻、「海警2305」「海警2306」「海警2307」「海警2308」が配備されている。中国海警局の「尖閣専従部隊」と見做すことができるだろう。1000トン級数隻、3000トン級5隻、4000トン級、5000トン級で、ローテーションを組んでいるようだ。
【中国海警局】3000㌧級「海警2308」配備 東海分局指揮下の1000トン級以上は30隻近くに - pelicanmemo
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国家海洋局/中国海警局の、新型の3000トン級海警船には大きく分けて2タイプある。
「海警3383(もと海監83)」や「海警2350(もと海監50)」をベースとした、いわゆる"海監型"3000トン級と、漁業局が主導して新たに建造したいわゆる"漁政型"3000トン級で、構造も装備も大きく違っている。
対峙する海上保安庁の対応も変わらざるをえないだろう。
新型の"海監型3000トン級海警船は、外観は「海警2350(もと海監50)」に似ているが、エンジンやヘリ甲板など多くの設計変更、装備変更が行われている。電気推進のアジマス・スラスターは変わらず装備されている。 小回りがきいて、360度回頭も可能。
(海監50(現、海警2350))
「海警2350(もと海監50)」では、アセア・ブラウン・ボベリ (ABB) 社のアジポッド(Azipod)を採用した。「海警2308」の進水時の写真を見ると同じABB社製かもしれない。
次にくるのは、新型の5000トン級「海警2501」だろうか?
【中国海警局】5000トン級「海警2501」正式配備 東シナ海へ - pelicanmemo(2015-04-20)
"漁政型"3000トン級の中には、機関砲が装備されている船も確認されている。
ただし、海監総隊、漁政の頃と変わらず、尖閣諸島の周辺海域では武装した公船は確認されていない。
【中国海警局】3000トン級海警船に機関砲装備 南シナ海に配備 - pelicanmemo(2015-05-08)
【中国海警局】3000トン級「海警1301」に機関砲を装備 ヘリ搭載の漁政型海警船: メモノメモ(2015年1月 4日)
海上保安レポート〈2015〉特集 離島周辺や遠方海域における海上保安庁の活躍
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