(via. YouTube - 自由時報電子報)
日本の沖ノ鳥島沖の排他的経済水域(EEZ)で、海上保安庁の巡視船が、台湾漁船「東聖吉16號」を拿捕した一件。
台湾海岸巡防署(沿岸警備隊に相当)の巡視船などの"護漁活動"のもとで操業をしていた、屏東県琉球嶼(小琉球)の漁船「金慶發號」の船長へのインタビューを、台湾メディアの中央社が行った。
ブログのアクセス解析を見てみると、近頃、「台湾巡視船 その後」「沖ノ鳥島 その後どうなった」というような検索キーワードを多くみかけている。確かに、今回の件に関する日本メディアの報道は少なく、遅く、しかも台湾メディアの報道を参照したものばかりが目についている。
普段から台湾に関する報道は少ないし、少々偏っていると感じている。台湾メディアのニュースをチェックすることをお奨めします。
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台湾、沖ノ鳥島の沖で操業していた、小琉球籍の漁船「金慶發號」の船長のインタビュー。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月18日
海上保安庁の公船は、大小合わせて8隻と。
沖之鳥礁捕魚順利 船長盼政府持續護漁 | 中央社 https://t.co/PvINOYkrHN
>日本大、小公務船約有8艘分別在距沖之鳥礁海域...
「金慶發號」とは、海巡署の巡視船などの"護漁活動"についての報道で出てきた、延縄漁船「金O O」のことだろう。「4日の操業で7日分獲れた」と言っていたそうだ。
海上保安庁、沖ノ鳥島沖に巡視船「しきしま」「いず」など4隻派遣か 台湾は海巡署の巡視船など3隻派遣 - pelicanmemo
承前)>洪崑勇表示,日本大、小公務船約有8艘分別在距沖之鳥礁海域約12海里、24海里及200海里處進行巡邏監視,比台灣護漁船艦艘數多1倍以上。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月18日
他說,因為東聖吉16號被扣效應,目前只有20艘左右漁船在沖之鳥礁附近海域作業,多數台灣漁船都離開這個海域,避免被扣。
海上保安庁の公務船8隻とは、予想以上に多い。
船長は、沖ノ鳥島の海域の約12カイリ(領海)、24カイリ(接続水域)および200カイリ(排他的経済水域)でのパトロールを行っている、と言っているので、目視ではなくレーダーを見て推測したのだろう。
交代の時の巡視船の総数とも考えられるが、もしかしたら海上保安庁は、領海や接続水域を漁船が集団で航行し、漁業権を求める「保釣活動」を行う可能性を警戒して、領海内にも待機させているのかもしれない。
【尖閣】台湾の海岸巡防署の艦船12隻|保釣運動の漁船75隻(9/24): メモノメモ(2012年9月25日)
沖ノ鳥島の周辺海域では、20隻前後の台湾漁船が操業しているそうだ。
台湾の漁業署の発表では、沖ノ鳥島周辺の海域で操業する台湾漁船は年間100〜200隻(のべ数)。20隻というと普段の5倍以上の漁船が操業している計算となる。
台湾の公船という「警備員」がいるから、稼ぎ時とばかりに、他海域で操業していた船も集まってきているのだろうか。
あるいは、5月20日に発足する蔡英文総統の新政権に対する、巡護船派遣と"護漁"活動の継続を求める政治的圧力として、漁協が動員したり操業を"推奨"したのかもしれない。
尖閣諸島の周辺海域での「日台漁業取り決め」(2013年に署名)のような漁業協定を、沖ノ鳥島周辺海域でも求める声もある。