【中国海警局】国家海洋局・中国海監のヘリ「B-7115」機が墜落　4人死亡

20160608062852 （via. 民航资源网）（資料画像）

国家海洋局東海分局・中国海監東海航空支隊のヘリ「B-7115」機が、7日昼過ぎ、洋上での飛行任務を終えて戻る途中に、浙江省舟山市の舟山普陀山空港から23km、桃花島の東4海里の海域で消息を絶った。

国家海洋局東海分局は第一級の緊急措置をとり、軍民の艦船１８隻、ヘリ４機による大規模な捜索活動が行われた。しかし18時37分（現地時間）、空港のある朱家尖島の南部、大青山の山頂付近でヘリの残骸を発見。乗員４名の死亡が確認された（哀悼、巡海）。

中国海监B-7115飞机在执行任务中失事 - 国家海洋局

中国海监一架直升机失联坠毁四位机组人员遇难 - 新华网

Ads by Google

中国海監東海航空支隊の「B-7115」ヘリは、「Z-9（直九）」派生の民生型「H410」型で、中国海監の海洋監視監督任務に合わせたカメラやライト、ウィンチ等の装備を載せた特別仕様機。東海総隊の旗船である3000トン級「海警2350（もと海監50）」の搭載ヘリとして導入された。（中国メディアの記事などでは、派生型も「直九」「Z-9」と略されることが多い。）

中国海监飞机 - 国家海洋局东海分局

中国海警局は、海上保安庁に比べて航空機・ヘリの数が少なく、航空装備で劣っている。中国海監では、H410型を改良したH425型の導入が間近だった。

その矢先の事故は、中国海監、中国海警局の航空装備の導入計画へ影響を与えるかもしれない。

【中国海警局】新型の航空機・ヘリの配備間近か？空からの監視、法執行能力も拡充へ - pelicanmemo

折しも先月、墜落した「B-7115」機の運用管理を受託している中信海直通航公司の上層部が、「H425」型機の導入準備のために海監東海航空支隊を訪問し、「B-7115」機のパイロット達を慰問していた。

中信海直通航公司领导到访东海航空支队

・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・～・

「中国海警局のヘリ」では無いところに疑問をもたれた方もおられるのではないだろうか？（タイトルでは、関連記事なので一応【中国海警局】も付けた。）

よく「中国海警局は、海上保安庁のような組織」と説明される。これが誤読や、誤解のもととなっていると感じている。

国家海洋局に、中国海監総隊、公安部辺防海警部隊、漁業局漁政船隊と税関総署密輸取締部隊の船艇や航空機、人員が統合再編され、中国海警局が正式に成立した。公安部の業務指導を受ける。
船舶や航空機などの装備は、（不明な点も多いが、ざっくりと書くと）それぞれの組織が運用管理している。

航空機・ヘリの運用管理は、（組織と職責によって違いはあるが）、海上保安庁のように組織が教育・育成した隊員だけが担うのではなく、一般航空会社（GA）にも委託されている。

中国海監のヘリコプター（直升机）の場合は、中信海直（中信海洋直升机股份有限公司）が当初から受託しており、H410型２機（機体番号：B-7112, B-7115）とZ-11(AC301)型１機を運用管理し、アグスタA109(SA365N)機１機（同：B-7101）が長期リースされている。