(浩汉防务-微博)
2月6日、中国海警局の公船3隻が、尖閣諸島の日本の領海に進入し航行した。3隻は、3000㌧級の「海警2305」「2306」、もと海軍のフリゲート「海警31240」。
もと中国海軍の軍艦で、退役後に移管された3隻の江衛I型ミサイル・フリゲートの、3隻目が新たに尖閣沖で確認された。
中国海警局船3隻 尖閣沖の日本の領海に一時侵入 | NHKニュース
中国公船が領海侵入=今年4回目-沖縄・尖閣沖:時事ドットコム
中国海警舰船编队2月6日在我钓鱼岛领海巡航 - 国家海洋局
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ウェブ専門ニュース専門チャンネル「ホウドウキョク」の番組、『能勢伸之の日刊安全保障』の2月6日付け放送によると、
2月3日と4日に、中国海警局の公船4隻(海警2501、海警2308、海警2302、海警2166)が尖閣諸島の接続水域を航行し、4日に接続水域を出た。この4隻と入れ替わるように新たな4隻(海警2305、海警2306、海警2102、海警31240)が接続水域に進入している。6日に3隻が日本の領海に進入した。
中国・海警8隻による目まぐるしい動き | ホウドウキョク(2月6日放送分アーカイブ)
4日午前に尖閣沖には、5000㌧級1隻、3000㌧級4隻、 2000㌧級1隻、1000㌧級2隻と、排水量合計2万1000トン相当の海警船がいたことになる。
このうち、機関砲を装備しているのは3000㌧級「海警2302」と、新たに確認された もと海軍のフリゲート「海警31240」の2隻。
中国など海外メディアでは、米国のマティス国防長官の来日に合わせて行われた行動と推測する記事もある。
【中国海警局】 漁政型3000トン級「海警2302」 30mm機関砲を装備 - pelicanmemo(2016/12/08)
中国海警局 カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo
(微博)
(海警31240)
「海警31240」は、もと中国海軍の 053H2G 型ミサイル・フリゲート(江衛I型(江卫级I型)、ジャンウェイI型)「540 淮南」艦。
1992年12月に就役。2015年にほか2隻とともに退役し、100mm機関砲やミサイル発射装置など重武装を降ろして改装され「海警31240」と改名された。
「540 淮南」の時の諸元は、全長111.7m、全幅12.1m、喫水4.8m。排水量2160トン(満載排水量2250トン)。航速25ノット。航続距離4000海里(18ノット時)。
中国海警局の同型船は3隻で、「海警31239」(もと「(539 安慶(安庆)」)、「海警31240」(もと「540 淮南」)、「海警31241」(もと「541 淮北」)。いずれも尖閣諸島の日本の領海に進入して航行した。
3隻の機関砲4基は、"76A式37mm連装機関砲(H/PJ-76A)"だと考えられる。後部のヘリ格納庫の上に、341型(Rice Lamp)火器管制レーダーがある。
ヘリ甲板とヘリ格納庫があるが、搭載ヘリについての発表や報道は見かけていない。
【中国海警局】 2000トン級「海警31239」領海に侵入 機関砲を搭載か 元海軍のフリゲート - pelicanmemo(2015/12/26)
【中国海警局】 「海警31241」 2隻目のもと中国海軍フリゲート 機関砲を搭載か - pelicanmemo(2016/01/04)
2016年12月8日、「海警31240」の艦上で、『《强军策》走进中国海警部队』の贈書式(赠书活动)が行われた。
会議には、中国政策科学研究会 国家安全政策委員会の副会長の彭光謙(彭光谦)少将(日本メディアでは、よく軍事専門家と紹介される)、人民解放軍上海警備区のもと政委の張立志(张立志)少将、国防大学戦略教育研究部(战略教研部)の馬剛(马刚)大校、舒健大校、中国海警司令部の王冰副参謀長など、軍と地方・民間の約100人が出席した。
報道によると、「海警31240」の所属は中国海警上海総隊機動支隊。
上海市海警総隊は、中国海警局に隷属する、11の沿海省(自治区、直辖市)の海警総隊の1つ。公安部が管轄する正師級(正师级)組織。海警支隊と機動支隊をもつ。
「海警31239」「海警31241」も、この上海総隊機動支隊の所属だろう。