(厚生労働省)(H29.2.20作成)
中国で、感染者が増えているH7N9鳥インフルエンザ。今シーズンは12月以降に急激に感染者が増え、12月に106人(うち死亡20人)、2017年1月に192人(うち死亡76人)となった。
日本の厚生労働省の2月20日の発表によると、2013年からの中国(香港・マカオを含む)の累計の感染者は1215人。外国での、中国からの輸入例は、台湾4人、マレーシア1人、カナダ2人(管理人注:台湾は今年1例増えたので5例ではないだろうか?)。
世界保健機関(WHO)は、中国国家衛生・計画育成委員会(国家衛計委、NHFPC)から、1月中旬から2月半ばにかけて、A/H7N9鳥インフルエンザ(以下、H7N9鳥インフル、H7N9鳥フル)の新たな感染者が304人が報告されたと発表した。
WHO=世界保健機関は、中国で、先月中旬から今月にかけてH7N9型の鳥インフルエンザウイルスに感染した人が新たに304人報告されたと発表し、生きた鳥を扱う市場などにできるだけ近づかないことや、手洗いなどの対策を徹底するよう呼びかけています。
いきなり300人を越える人数が出てきたので驚かれたかもしれない。だが、ちょっと待ってほしい。
感染者が昨年12月今年1月と急増しているので充分な注意と対策は必要だが、いきなり300人も極端に増えたわけではない。これについて少し。
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WHOの発表はこちら。
Between 19 January and 14 February 2017, a total of 304 additional laboratory-confirmed cases of human infection have been reported to WHO from mainland China though the China National IHR focal point.
WHO | Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China
国家衛計委(NHFPC)からWHOへの、H7N9鳥インフルの新たな感染者の報告は、
2017年1月19日に111人、1月24日に31人、1月30日に41人、
2月7日に52人、2月14日に69人。
今回のWHO発表での、1月の3度の報告人数は合わせて183人。1月19日の111人が極端に多い。
一方、国家衛計委による1月の中国全国のH7N9鳥インフル感染者は192人(うち死亡76人)。
1月19日の報告に、18日までの1月の感染者のほぼ全部が含まれていると考えられる。今年最初のWHOへの報告だったのだろう。
中国 鳥インフルエンザで先月79人死亡 | NHKニュース https://t.co/wTvV0clrRp
— ぺりかんめも (@pelicanmemo) 2017年2月15日
>中国政府は、先月1か月間に、中国全土でH7N9型の鳥インフルエンザの感染者が192人確認され、79人が死亡したと発表しました。
全国1月份人感染H7N9禽流感发病192例 死亡79人 - 新华网(02-14)
2017年1月全国法定传染病疫情概况 - 国家卫生和计划生育委员会(02-14)
中国、香港及びマカオにおける鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例大幅増加(家禽との直接接触は避けてください。)(その12) : 在上海日本国総領事館(02-15)
2月になり、2月7日は52人、2月14日は69人と報告された。人数が増えているのが心配だ。もしかすると春節連休明けで、報告数が増えた結果なのかもしれない。ピークはきたのか?まだなのか?次回の報告が注目される。
いきなり感染者が出なくなるわけはない。過去4シーズンの例から、5月6月まで感染者は減少しつつも確認される。第五波の今シーズンは、第二波の2013-14年シーズンを越える過去最大のヒト感染者数となるだろう。
中国の国家級や省級の衛生当局は、「早期発見、早期報告、早期診断、早期治療」をスローガンに、ウイルスの封じ込めと感染者の増加に歯止めをかけようと、必死になっているようにも感じられる。社会不安に繋げたくもないのだろう。少し後手に回っているようだ。
【H7N9鳥インフル】1月の感染者は12月より倍増か? | 感染者数1000人を超える - pelicanmemo(2017/1/27)
1月は昨年12月に比べて、感染者数は2倍弱(192人)、死亡者数は3.8倍(76人)だった。12月の感染確認患者の1月に入ってからの死亡例が加算されたのだろう。
【H7N9鳥インフル】 中国、江蘇省で感染者が急増 蘇州市で都市部の家禽取引を禁止 - pelicanmemo(2017/1/10)
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