(via. 海上保安庁・第七管区海上保安本部 読売新聞より)
中国海警局の公船2隻が、長崎県対馬沖で日本の領海を航行した。九州北部の海域で、領海を航行したのは初めてだそうだ。
海上保安庁第7管区海上保安本部(北九州市)によると、2隻は「海警1304」「海警2506」。
7管によると、同日午前11時50分ごろ、海警「1304」が対馬下島の南西の領海に入り、午後0時20分ごろ、同島の南で領海を出た。
その後、午後3時50分ごろ、福岡県宗像市の沖ノ島の北約19キロの領海内を海警「1304」と「2506」が航行しているのを、海上保安庁の巡視船が確認した。2隻は午後4時50~5時5分ごろ、沖ノ島の北北東で領海を出た。
「海警1304」は、国家海洋局の渤海〜黄海を管轄する北海分局に所属するいわゆる漁政型の3000トン級。30mm機関砲を装備する。「海警2506」は、東シナ海を管轄する東海分局に所属する、もと農業部漁業局の5000トン級漁業監視船「漁政206」。
日本の外務省は、中国側に対し“関心の表明”を行った。
長崎県の対馬沖と福岡県の沖の島沖の日本の領海を中国海警局の船が相次いで航行したことについて、外務省は、日本の秩序や安全を脅かすものかどうか定かではないとして、中国側に対し関心の表明を行いました。
どういうルートを通ったかが分かりにくいが、米国沿岸警備隊と中国海警局が毎年行っている、北太平洋の公海での合同漁業パトロールに向かう途中ではないだろうか。
じきに津軽海峡(国際海峡)も航行するだろう。
(追記7/17:朝日新聞の記事の地図が分かりやすかった。黄海から、韓国の済州島と半島との間を抜けて、対馬の南を抜けようとしたのではないだろうか。回り込まずに、領海をわざわざかすめるルートを通ったようにも感じる。(朝日新聞))
(追記7/17:津軽海峡を東へ航行して、太平洋側へ抜けたと発表があった。その時も領海を4度にわたって航行した。(NHK))
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ーー(追記:7/17 21:00)ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
7月17日、2隻は津軽海峡を東に航行して太平洋へと抜けた。津軽海峡と周辺海域を航行中に、日本の領海内を4回にわたって航行している。
海上保安本部が無線で呼びかけ監視を続けたところ、2隻はおよそ1時間半後に領海から出ました。しかし、2隻はその2時間後の17日正午前にも津軽海峡を東に向かって航行中、再び領海に入り、およそ3時間半後に青森県東部の尻屋崎の北東の沖で領海から抜けたということです。東北地方の日本の領海で中国海警局の船が確認されたのは初めてだということです。
ーー(追記ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーー(追記:7/18)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中国海警局の公船2隻が領海を航行したことについて、中国側から事前に連絡を受けていたようです。
これについて菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「中国船の航行の目的や意図について政府としてはコメントを差し控える。中国側からは『海警局の船2隻が対馬海峡および津軽海峡を抜けて太平洋に向けて航行する』との情報提供は事前に受けていたと報告を受けている」と述べました。
ーー(追記ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
北太平洋の公海での米中合同漁業パトロールは、昨年は7月から、34日間行われた。中国海警局は漁政型3000トン級の2隻、「海警1303」(北海分局)と「海警2302」(東海分局)を派遣し、米国沿岸警備隊の「USCGC Mellon (WHEC-717)」と共同パトロールを行った。
米中の合同漁業パトロールは1993年から毎年行われ、中国は漁業当局の漁業法執行員を米国の巡視船に同乗させていた。2002年から法執行船を毎年派遣し、中国海警局が正式発足してからは大型の海警船を派遣している。
2016年までに中国から、法執行員103人・法執行船24隻が派遣された。
【中国海警局】 アメリカ沿岸警備隊との、北太平洋での共同漁業パトロールを実施 - pelicanmemo (2016-09-02)
(via. 海上保安庁・第七管区海上保安本部 読売新聞より)
「海警1304」の同型船。
【中国海警局】 漁政型3000トン級「海警2302」 30mm機関砲を装備 - pelicanmemo
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