pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【アフリカ豚コレラ】 カンボジアではじめて発生 東部のラタナキリ州で ベトナムから伝播か?

20190405062159印がASF発生した地区)

国際獣疫事務局(OIE)は4月3日、カンボジア王国で、はじめてのアフリカ豚コレラ(ASF)発生が起こったと発表した。
農林水産省(カンボジア)によると、3月22日に、カンボジア北東部のベトナムと国境を接する、ラタナキリ州 Oyadav 県の村(*1)の養豚場で発生した(発症400頭、死亡400頭。それと、殺処分100頭)
(*1) Oyadav県は、ラタナキリ州(Rattanakiri)の南東に位置するOu Ya Dav県 だろう。

Cambodia reports first outbreak of African swine fever: OIE | Reuters

 

隣国のベトナムでは今年2月に、北部の2つの省ではじめてアフリカ豚コレラ(ASF)が発生した。3月末までに、北部を中心に23の省・市、550件以上の養豚場・農家で発生している。病死・殺処分の総数は約8万頭。

カンボジアでASF発生したラタナキリ(Rattanakiri (រតនគិរីៈ))州は、ベトナム南部のザライ(Gia Lai)省とコントゥム(Kon Tum)省と国境を接している。この2つの省では、アフリカ豚コレラ(ASF)の発生は、発表されていない。

 

農林水産省(カンボジア) 動物衛生・生産総局のタン・ファン・ナラ局長によると、ラタナキリ州では豚の輸入は行われていないので、ベトナムから合法的に輸入された豚は、同州で発生したアフリカ豚コレラ(ASF)の原因ではない。しかし、ベトナムの人が国境を越えて、バイクで野菜や肉を売りに来ているので、それによってウイルスが国内に入ってきた可能性がある、と話している。

Swine fever detected in Ratanakkiri - Phnom Penh Post 

アフリカ豚コレラ カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo

Ads by Google

 


 

20190318204831(農林水産省(日本))

 

もし、アフリカ豚コレラ(ASF)が発生したのが、ラタナキリ州の北部のラオスと国境を接している地域だったら、ベトナム北部からラオスを経由してカンボジアへ(さらにベトナム南部へ)と密輸された豚が原因と言われたかもしれない。

カンボジアではじめてアフリカ豚コレラ(ASF)が発生した Ou Ya Dav (អូរយ៉ាដាវ)県の Soam Thom (សោមធំ)地区(*2)は、地区内を通っている国道78号線が、ベトナムのザライ省を通る国道19号線と接続している。

その道路を通った車やバイクなどで、ウイルスが運ばれたと考える方が無理がない。

 

中国やベトナムでの多くの発生例のように、アフリカ豚コレラ(ASF)のウイルスを含んだ豚肉や豚肉製品が、カンボジア国内に持ち込まれ、その調理残滓や食べ残しが、Lom Kaninh村にある家族経営の養豚場で、エサとして使われたのではないだろうか?

3月22日に、飼育している豚に症状があらわれた。しかし、飼育している豚の死亡はときどきある事なので、地域の家畜衛生の担当者も含めて、アフリカ豚コレラ(ASF)とは思わなかったそうだ。
そのため、報告と検査が遅れてしまった。
3月28日になって、サンプルが動物衛生・生産総局に送られて、ASFの検査が行われた。
(*2) "Soam Thom"地区は、クメール語で"សោមធំ"。英文の綴りは"Saom Thom", "Som Thom"とも。

Swine fever detected in Ratanakkiri - Phnom Penh Post 

ជំងឺប៉េស្ដជ្រូក​អាហ្រ្វិក​ ត្រូវ​បាន​រក​ឃើញ​នៅ​ប្រទេស ​កម្ពុជា - ភ្នំពេញ ប៉ុស្ដិ៍ (African Swine Fever have been found in Cambodia - Phnom Penh Post)

 

 

カンボジアでのアフリカ豚コレラ(ASF)のニュースというと、
3月22日付けのプノンペン・ポスト紙が記事が、東部のラタナキリ(Ratanakiri)州やクラチエ(Kratié) 州と国境を接しているベトナムの省で、(非公式の情報として)ASFが発生していると伝えていた。

【アフリカ豚コレラ】 ベトナム南部、カンボジアと国境を接する省でも発生? プノンペン・ポスト紙が報道、調べてみた。 - pelicanmemo

また、同紙3月29日付けの記事では、それらベトナムの省で数千頭が殺処分されたとも伝えている。
Kingdom’s pig prices up despite concerns over African swine fever - Phnom Penh Post 

しかし、ベトナム農業・農村開発部(MARD)も、国際獣疫事務局(OIE)も、その地域でのアフリカ豚コレラ(ASF)発生の発表は、無い。(そのような動きを伝える、ベトナム・メディアの記事も見かけていない)

当ブログでは、そのプノンペン・ポスト紙の報道は、養豚場での口蹄疫(FMD)の発生と、アフリカ豚コレラ(ASF)とが混同され、プノンペン・ポスト紙が伝えてしまったのではないか?と推測してみた。

 

結果的には、そのラタナキリ州でASFが発生したわけだ。

もしも本当に、ラタナキリ州と国境で接しているベトナム南部の省で、アフリカ豚コレラ(ASF)が発生しているにも関わらず、地方政府・当局や養豚業者が隠蔽をしているのなら、こちらの方がはるかに大変な問題で、悪影響が大きい。

 

中国では、公安部が、アフリカ豚コレラに関係した、業者による隠蔽や、検疫証明書の偽造や産地偽装などを摘発し発表している。

さらに、地方政府の動物衛生担当者の中には、検査のサンプル採取の時に、病死豚ではなく生きている豚を選ぶといった誤魔化しや、業者自らが行った検査で陽性の結果となったのに地方当局が検査したら陰性の結果となったという話も漏れてきて、報道されている。

 

もしベトナムで、同じような事が行われているとしたら、中国のように全国的に拡大してしまうのかもしれない。

 

OIE | Information received on 03/04/2019 from Dr Sen Sovann, Director General , Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries , General Directorate of Animal Health and Production (GDAHP), Phnom Penh, Cambodia

Cambodia reports first outbreak of African swine fever: OIE | Reuters

Swine fever detected in Ratanakkiri - Phnom Penh Post

Kingdom’s pig prices up despite concerns over African swine fever - Phnom Penh Post

ក្រសួងកសិកម្ម រុក្ខាប្រមាញ់ និងនេសាទ カンボジアの農林水産省(Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries)

ラタナキリ州 - Wikipedia

Ou Ya Dav District - Wikipedia

D22 地球の歩き方 アンコール・ワットとカンボジア 2018~2019

D22 地球の歩き方 アンコール・ワットとカンボジア 2018~2019

  • 作者: 地球の歩き方編集室
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド・ビッグ社
  • 発売日: 2017/12/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る