2019年の学園都市ルンドでの、「ワルプルギスの夜(valborgsfest)」の様子。
— ぺりかんめも (@pelicanmemo) May 1, 2020
密! 密です!😆
Polisen nöjd: ovanligt lugnt valborgsfirande i Lund https://t.co/ma19aVKZFn
北欧などで、4月30日から5月1日にかけて、かがり火を焚いて夜を撤して行われるお祭り「ワルプルギスの夜」。今年は、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大を防ぐため、各地で中止や自粛の要請、公園の封鎖などが行われました。
そんな中、スウェーデン南部の学園都市ルンド市では、市の公園に鶏糞の堆肥をまいて、使う気にさせなくするというアイディアが、世界中で話題です。
ところが日本語の記事では、結果がどうなったのか分からない。調べてみました。😊
スウェーデンの学園都市ルンド(Lund)の当局は29日、新型コロナウイルス対策の一環として恒例の春の祭典「ワルプルギスの夜(Walpurgis Eve)」の開催を阻止するため、市の主要公園に悪臭が強い鶏ふん堆肥をまく方針を発表した。
ワルプルギスの夜というと、まどかマギカのほむらの戦いだよなー、と思いながら見ていたわけですが・・・、
鶏のふんを使うことで、「ワルプルギスの夜」は回避されました。
ルンド市の「堆肥を撒く」という冴えたアイディアが世界的に話題になったことで、さらにやる気をなくさせたのかも。もし強行したら、スウェーデン人は「鳥のフン以下」という言われ方をされかねませんしね。😊
スウェーデンは他の欧米各国と違って、COVID-19対策での都市のロックダウンや厳しい外出制限は行っていません。多くの人が集まるイベントによって、感染拡大がコントロール出来ない形で拡がって犠牲者が増えることが危惧されていました。
ネットSNSでは、夜の首都ストックホルムの街角や通りで、若者たちがハメを外して騒いでいる様子の動画が流れていたりします。
ルンド市は、スウェーデンで2番目に古いルンド大学がある、人口(9万人強)の4割が学生や教職員、関係者の“大学の町”。
首都ストックホルム近くの、北欧で最古の大学があるウプサラ市でも、公園には少人数のグループが少しいるくらいで、昨年と比べると通りや公園に人がいない様子や、恒例のラフティング・レースが中止されるなど報道されています。堆肥をまくことはしませんでした。
スウェーデン中部、ストックホルム近くのウプサラ市(北欧最古の大学がある)、こちらでも、通りや公園は空っぽだそうだ。
— ぺりかんめも (@pelicanmemo) May 1, 2020
航空写真、昨年と今年を比較。
Sista april i Uppsala nu och då – se skillnadenhttps://t.co/XRmU5DKyJz
Sista april i Uppsala nu och då – se skillnaden | SVT Nyheter
Bilder: Studentstäder gapar tomma under coronakrisen - Omni
How the coronavirus is changing one of Sweden's most famous holidays - The Local
スウェーデン第2の都市ヨーテボリでも、町は静かで、警察によると、飲酒運転とサイドミラーの破損、違法薬物による運転と車両火災など4件の事件があっただけだったそうです。
Lugn valborg på Västkusten under coronapandemin | Göteborgs-Posten - Göteborg
【新型コロナウイルス】 スウェーデン、高い致死率はなぜ? | “集団免疫”戦略はどうなっているのか? - pelicanmemo
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今日はスウェーデンでは「ワルプルギスの夜」という祭りの日。大きなかがり火を焚き、春の到来を祝うとても楽しい祭りです。
— スウェーデン大使館 (@EmbSweTokyo) 2020年4月30日
でも今年は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために中止。そこで、ヘーグベリ大使と大使館合唱団が歌をみなさんに贈ります。
Happy Valborg! #StayHome #おうちでできること pic.twitter.com/dZTgFm2Vsw
スウェーデン南部のスコーネ県、ルンド市市議会のPhilip Sandberg議長は、自身のfacebookで、世界中のメディアで話題になったことに驚いていることと、「鶏糞の堆肥をまきました」という前日の投稿へのコメントは9割が好意的で、「すばらしい」「独創的だ」「ルンド市民として誇りに思う」「スマートだ」と書かれていたそうです。
その後、今回のことについて3つ書いています。以下、冒頭部分を適当訳。
1.問題に直面したとき、意思決定者として、賢明な人々に相談することをためらわないでください。このアイデアが浮かんだのは、これらの人々と相談や質問をしているときでした。
2.私たちは、あえて常識の枠を越えて考え、新しい活動を試みることができる組織であることが重要です。私たち政治家は、口にするだけでなく、そうする用意があることを行動で示すべきです。
3.大学生と高校生たちは素晴らしい。彼らは調査を行い、予定をキャンセルして活動を変更しました。そして大多数が、彼ら/彼女ら自身が感染拡大を止める役割を持っていることを充分に認識して、行動をしました。
ルンド市民とともに、あなたたちにとても感謝をしています。
Philip Sandberg - FRÅN SKITGREJ TILL VÄRLDSNYHET Vilken... | Facebook
ちなみに、公園で堆肥をまく作業をした後、家に帰ってソファーでくつろごうとしたところ、「臭いから、あっちに行って着替えてきて」と言われたとか。
facebookの「公園に、鶏糞肥料を撒いてきまーす」投稿。
鶏糞の堆肥は、芝生に適しているので、夏のシーズンは、とても良くなるでしょう。
来年は、ルンド市公園で、本当にすばらしい「ワルプルギスの夜」祭りを開催しましょう。
とのことです。
Gödsel ska stoppa studenters fest i valborg i Lund | Aftonbladet
スウェーデン
国中に最も広まった伝統は、おそらく春の歌を歌うことである。歌の多くは、19世紀に始まるもので、学生たちの春の祭りから広まった。最も影響力があり最も伝統のある春の祭りは、ウプサラやルンドのような古い大学を抱える都市で確立した。どちらも在校生・卒業生がそろって4月30日の早朝から深夜まで行事に参加する。また、ルンドなどではその行事がシスタ・アプリル(Sista April、4月最後の日という意味)と呼ばれる。謝肉祭のパレードのような新入生の伝統行事、コテーシェン (Cortègen) は、ヨーテボリのチャルマース工科大学の学生によって1909年から催されている。
悪臭強い鶏ふん堆肥で「ワルプルギスの夜」阻止へ 、北欧のコロナ対策 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
Valborgsfirare i Lund: ”Får ta sitt ansvar” | Aftonbladet
Corona: Kontrasten under valborg i Uppsala och Lund
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