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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

中国のフルデプス有人深海潜水艇「奮闘者」号、マリアナ海溝で今年の潜航調査

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中国の、水深1万メートル級のフルデプス有人深海潜水艇「奮闘者」号と科学調査母船「探索一号」が、西太平洋のマリアナ海溝の海域での潜航任務を終えて10月8日に海南省の三亜市に帰港した。出港は8月11日、59日間。

2021年から始まった第14次5ヶ年計画(十四五)最初の超深海科学調査となる今回の”TS21-1航次”は、「奮闘者」号の潜航試験ではない、初めての通常科学研究応用(常规科考应用)任務となった。

水かけ式で潜水成功祝う有人深海潜水艇「奮闘者号」の乗組員たち--人民網日本語版

 

中国のフルデプス有人深海潜水艇「奮闘者(奋斗者)」号は昨年(2020年)11月、マリアナ海溝のチャレンジャー海淵で、水深1万909メートルへの潜航と深海底への着底を成功させている。

中国、フルデプス有人深海潜水艇「奮闘者」号、マリアナ海溝での水深1万m超の潜水と着底に成功。 ”双船双潜” - pelicanmemo (2020-11-22)

 

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今回の潜航期間では、水深7700〜10900メートルへの潜航を28回実施。そのうち7回は1万メートル以上の潜航で、チャレンジャー海淵の最深部で科学研究作業が行われた。中国全国の7つの大学・組織から18人の科学技術者らが参加し、3人の女性の科学者および潜航員を含む8人が水深1万メートル以上に潜った。

中国ではこれまでに19人が「奮闘者」号に乗って、世界で最も深い深海底へと到達したそうだ。

中国の「奮闘者」号以外では、チャレンジャー海淵の最深部へ到達した人間は19人(2021年4月まで(wikipedia))なので、すでに半分が中国人となった。

 

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【アフリカ豚熱】 ドイツ、ポーランド国境から100kmへジャンプ 【ASF, アフリカ豚コレラ】

20211015061048(Freistaat Sachsen)

ドイツで、2020年9月にはじめてブランデンブルグ州のポーランドとの国境近くで発生したアフリカ豚熱(ASF、旧称:アフリカ豚コレラ)。その後、南隣のザクセン州でも同じように国境近くで確認された。今年に入ってから養豚場3箇所での発生が確認された。

 

ドイツでは、チェコやベルギーでのASF封じ込めの成功例に倣って、ASF感染イノシシが発見された地域の周辺に、野生イノシシの移動を制限するためのフェンスや電気柵(忌避臭など含む)で囲い、狩猟や立ち入りを規制するなどウイルスの封じ込め策を行っている。

2020年9月以降、主にその封じ込め地域の内側で、野生イノシシで2345頭、養豚場の家畜豚で3件の発生が確認された(2021年10月8日現在)。

【アフリカ豚熱】 ドイツ、3ヶ月で野生イノシシから250例 | 発生地域の管理とウイルス拡大の防止 【ASF, アフリカ豚コレラ】 - pelicanmemo (2020-12-08)

 

しかし、ウイルス封じ込めが100%確実なわけはなく、封鎖地域の外で感染イノシシが確認されることがある。そこで随時対応して、封鎖や調査地域を拡げたり対策を強化している。

 

ザクセン州政府は10月14日、これまでにASF感染イノシシが確認されていたゲルリッツ郡(Landkreises Görlitz)以外ではじめて確認されたと発表した。ドレスデン市近くのマイセン郡(Landkreis Meißen)で、狩猟により捕獲された野生イノシシから。封じ込め地域から約60km、ポーランド国境から約100kmも離れている。

今回のザクセン州の発表は青い星印の場所。
20211015212534(FLI(Friedrich-Loeffler-Institut))
(日本語文字と青い星印は管理人による)

ポーランド西部とドイツの国境近くでの、アフリカ豚熱(ASF)発生箇所の地図(フリードリヒ・レフラー研究所(FLI)より)。(青丸は野生イノシシ(ドイツ)、赤丸は養豚場(ドイツ)。黄色は野生イノシシ(ポーランド)、紫丸は養豚場(ポーランド))

 

【アフリカ豚熱】 ドイツ、ブランデンブルク州で、イノシシの死骸から初めて確認 ポーランドから越境か?【ASF, アフリカ豚コレラ】 - pelicanmemo (2020-09-12)

【アフリカ豚コレラ】 ポーランド西部で発生 ドイツ国境からわずか12km(更新 02/01) - pelicanmemo (2019-12-06)

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【中国海警局】 海軍から移管されたミサイル駆逐艦(旅大I型)、使われないまま地方自治体へ寄贈。博物館船に

20211012212736广西新闻网より)

中国海軍の退役した051型(旅大I型)ミサイル駆逐艦「162 南寧(南宁)」艦が、広西チワン族自治区の防城港市へと寄贈され、10月2日に埠頭に到着した。

「162 南寧」艦は1970年建造、1979年に中国海軍南海艦隊に配備された船齢40年近い老艦。2012年12月に、同型艦「131 南京」艦といっしょに退役して中国海警局の前身である国家海洋局・中国海監総隊へ移管されていた。

 

よく日本メディアの記事やネットSNSのコメントで「中国海警局は、中国海軍の軍艦を再利用している・・・」と言われる船だ。

 

しかし、中国海監総隊へ移管した後も、2013年に中国海警局が正式発足した後も、中国海警局が中央軍事委員会の直接の指揮を受ける人民武装警察部隊(武警)の海警総隊にかわった後も、ず〜〜〜〜〜っと港に放置されたままだった。

中国海監の時も、中国海警局も、修理や改装する手間やカネをかけたくなかったのだろう。艦砲も対艦ミサイル発射装置も火器管制レーダーも、対潜ロケット弾発射装置も、搭載艇も載ったままの状態だ。

20211012212732广西新闻网より)

この2隻が中国海監総隊へ移管されても使われなかった理由について、中国ネット・掲示板では、海軍の老朽艦は修理やメンテナンス、近代化にカネがかかりすぎる上、それを行っても性能は十分でなく扱いにくい、なにより乗組員の居住環境が悪すぎる、等があると推測されている。

 

 

「162 南寧(南宁)」艦は、広東省広州市の中国海監南海総隊・第8支隊の埠頭に放置されていた。

今年(2021年)7月に自然資源部南海局(*)と防城港市人民政府との間で引き渡し式が行われ、曳航されていき、今月、防城港市の馬鞍嶺(马鞍岭)旅客埠頭に到着した。
(*)国家海洋局は、党・政府の組織再編により自然資源部に吸収合併された。

防城港市は「162 南寧(南宁)」艦の豊かな軍事文化遺産を十分に活用して、海洋の特色ある国防教育と愛国主義教育の施設(海洋特色的国防教育和爱国主义教育基地)として改装する予定だそうだ。

 

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中国が2019年夏にPCR機器を大量発注 ー 日本経済新聞 |理由は新型コロナ?むしろ、アフリカ豚熱(ASF)か?

中国の湖北省武漢市で最初のエピデミックが発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)。最初の確認と公式に発表された2019年12月8日よりもずっと前に、同年9~10月や5月に公共セクターでPCR検査機器の調達額が増えていたとの調査結果が発表された。

新型コロナウイルス感染症が公式発表よりも何ヶ月も前に発生しており、大学や防疫当局が検査体制を拡充していた可能性を指摘している。

 

直感的に、2018年8月に中国で発生し2019年にかけて感染拡大をしたアフリカ豚熱(ASF(旧称:アフリカ豚コレラ)中国名:非洲猪瘟)への防疫と検査のためのものと感じた。オリジナルの報告書を元にして調べてみたところそれだけじゃないようだけど、日本経済新聞の記事ではASFに触れずに概略だけだったので、これについて少し。

 

  

報告書を発表したのは、オーストラリアが拠点のサイバー・セキュリティ会社「Internet 2.0」を主体とする米英豪などの元情報機関の職員らで構成する民間調査チーム。10月5日午前4時(日本時間)に公開された。

朝日新聞社系サイトの論座や日本経済新聞が10月5日付けで伝えた。

新型コロナ: 19年夏にPCR機器を中国が大量発注 米英豪チームが解析: 日本経済新聞(2021年10月5日)

2019年夏から武漢でPCR機器の調達が急増~新データが示唆することは - 井形彬|論座 - 朝日新聞社の言論サイト(2021年10月05日)

 

簡単に書くと、

・2019年に5月と9月~10月に公共セクターでのPCR機器の調達件数と総額が大きく拡大していた。2018年比で2倍近くに増加し、発注期間別では大学が2倍、疾病予防管理センターが5倍、動物疾病対策機関の発注が10倍となった。病院は1割減。特に武漢科技大学の調達額が最大だった。

・2019年は5月と、9月~10月に大きく増えている。

・この2019年の月ごとのPCR機器の調達件数・総額は、2018年以前のパターンと大きく違っている。中国の他の主要な省・市・自治区と比較しても、2019年に急増したのは湖北省と北京市だった。

・これらから、新型コロナは2019年9月~10月にPCR検査体制の拡充が必要なくらいに拡大していた可能性がある。もしかしたら5月に起こっていたのかもしれない。

というもの。

20211007062214日本経済新聞より)

 

これに対してあちこちから反論があった。違和感を覚えるところも多々あった。

・新型コロナの感染拡大が、2019年の5月や9~10月に、PCR検査体制の拡充が必要なほど始まっていたのなら、なぜ年末まで大規模な地域感染(エピデミック)が起こらなかったのか?

・よく見る反論は(当アカウントを含めて)、2018年8月に中国でアフリカ豚熱(ASF (旧称:アフリカ豚コレラ))がアジアで初めて発生し、数ヶ月で中国全土へ拡大していた。養豚場や屠殺場での防疫や検査体制の拡大が求められており、PCR検査機器の増加はその結果だろうというもの(2019年までに、飼育豚の病死や予防的殺処分、養豚場の感染リスク回避や飼育豚価格の暴落、廃業によって中国の飼育豚頭数が4割減少した)

・アフリカ豚熱(ASF)のウイルスは、出荷済みの枝肉や店頭の豚肉・豚肉加工食品(紅腸・ソーセージやジャーキーなど)からも検出された。豚、いのししの病気でありヒトに感染することは無いが、ウイルス汚染された食肉類は撤去され出荷前の検査が厳しくなっていた。

・2016年から第13次5カ年計画(十三・五)が始まった。湖北省では先端技術開発や医療改革・健康・予防といった”大健康”産業も拡大している。

・そして、特に取り上げられた「武漢科技大学」は、武漢市の主要地場産業の重工業系に強い大学なので、「そんな大学だったっけ?」といった違和感を感じた。

 

その一方で、アフリカ豚熱(ASF)への対応だけでは説明出来ないところもあった。

サイバー・セキュリティ会社「Internet 2.0」のオリジナルの報告書「PCR PURCHASING REPORT WUHAN CHINA」を元にして、分析と説明をしてみた。

 20211007061613
Procuring for a Pandemic | Internet 2.0 (登録(無料)する事でpdfファイルをダウンロードできる)

Internet 2.0 | Relentless Security ™

 

日本経済新聞の記事は、2018年~2019年に流行していたアフリカ豚熱(ASF)について触れておらず、報告書の解説の一部をかいつまんだだけの中途半端な記事だった。

日本語での報告書の内容の解説と、サイバー・セキュリティ会社「Internet 2.0」の実績と信頼性については朝日新聞社系サイトの論座の記事が詳しい。

今回の報告書を執筆したInternet 2.0は、豪州のサイバーセキュリティ会社だ。2019年に起業したばかりで比較的小規模な民間会社だが、米国や豪州の政府・軍・諜報機関などでサイバーセキュリティに携わってきたメンバーが多く所属しており(参照)、アドバイザリーボードにはFBI、NSC(国家安全保障会議)、米国務省などでサイバー担当の政府高官を歴任してきたクリストファー・ペインターらが名を連ねている。

2019年夏から武漢でPCR機器の調達が急増~新データが示唆することは - 井形彬|論座 - 朝日新聞社の言論サイト(2021年10月05日)

 

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【新型コロナウイルス】 ワクチン接種後に34度台の低体温(実体験)→ 原因は体温調節機能の混乱と、温度計の予測検温の誤差?

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新型コロナウイルスのワクチンを2回接種済です。

大規模接種で早い次期にモデルナを接種。2回接種済が全人口の5割を越えたそうですし「副反応で低体温」はレア・ケースらしいので実体験からの考察を少し。

 

接種後の副反応は、接種後1~2日に体温38℃近い高熱がありましたが、その後に34℃台が出続けていました。他には、接種した左肩の痛み、左腕が上がらない、熱っぽい、頭痛、倦怠感などよく耳にするもの。軽いモデルナ・アームの症状もあった。

先人の知恵のおかげで、解熱剤を用意して高熱が出てきたら早めに服用したり、普段の飲食以外にポカリ・スウェットを1日あたり2リットル飲むなど先手の対応が出来ました。

 

副反応の”低体温”は、厚生労働省からの発表でも数件報告されています。

しかし「迷走神経反射の疑いがある」とされた例の他は、「低体温という患者の訴えがあった」ので報告され発表に加えられただけのようで、健康に問題があったという発表ではありません。接種直後ではない1~2日以上も経って体温が低く出た場合(アナフィラキシーではない)や、ほかに気になる症状が同時に出ていないのなら、それほど心配しなくてもいいのではないでしょうか?(心配ならかかりつけ医にご相談を)

 

当ブログ管理人の普段の体温は、昼に計ると36℃台半ばで、朝の起床後に計る基礎体温では36℃前後。平均体温はやや低め、それでも34℃台を見たのは初めてでした。

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グラフの横軸は左から右へと、古い日時→新しい日時で並んでいますが、体温測定の記録は不定期です。だいたいのパターンを感じてもらえればと思います。
(ワクチン接種前の6ヶ月間や接種1回目と2回目の間の4週間は、毎日か2日に1回測定。ワクチン接種後数日は、起きている間になるべく1時間〜2時間ごと。1日あたり10~20回で、体調の変化を感じたときは多めになっている)

接種後の赤枠点線の”4日間”と”6日間”は、注射した肩の痛みが消えるまでを示しています。

使用したのは主にテルモの電子体温計C205。

 

なぜ体温が34℃台の低体温が出続けたのか、

(1)電子体温計の”予測検温”の誤差。

(2)ワクチン接種後に、身体の体温調節機能が混乱していた。1日に何度も体温が上下。(皮膚毛細血管の拡張が、体温が低くても発生?)

の合わせ技と考えています。

 

 

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