pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【新型コロナウイルス】 フェロー諸島はミニ実験室 | 感染しやすいL型と、そうでもないS型?

20200325055224(Berlingske.dk)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。

そのウイルス(SARS-CoV-2)には変異した2つの型があって、どうやら、イタリアやスペインなどヨーロッパで感染爆発を起こしているのは感染しやすい「L型」で、日本や韓国で流行したいたのは比較的に感染力が弱い「S型」、というはなしを、見聞きされた人も多いと思います。

 

「日本で流行っているのは、感染力が弱いウイルス(S型)だから…」といった楽観的な、能天気なコメントをネットSNSで見かけます、ナンセンスです。

そんな甘い考えは捨てましょう。

呼吸器疾患のウイルス同士の“勢力争い”があることが知られています。しかし、1月のはじめから、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が日本に侵入していたとしても、わずか2~3ヶ月で多数が免疫を獲得できるほど感染拡大は出来ません。S型が(もし)感染しにくいのなら尚更です。

 

さらに、ヨーロッパや米国などからの帰国者での陽性確認と、家族や周囲への2次感染の報告が相次いでいます。
京都産業大学の、ヨーロッパへの卒業旅行から帰国した学生達から感染拡大したクラスターは、12府県の54人以上(記事公開時点)に拡がっており、これまで発表されてきた複数のクラスターと比べても、感染連鎖が早くて規模が大きいものです。

イタリアやスペインで爆発的感染拡大を引き起こしたウイルス株は、日本でも、見えないところで着々と拡がっているでしょう。(現在進行系)

 

たとえば、東日本大震災のときの、津波被害を思い出してみてください。

最初の津波から逃れられた人たちが、「もう大丈夫だろう」と気を緩めて自宅や職場の様子を見に行ったところに、第2波の津波が押し寄せて、多くが犠牲となったことを。

アレが、第2波がもう足下まできています。

これから、新型コロナウイルス感染症の、さらに大きな津波が押し寄せてくるでしょう。

しかし地震などの自然災害と違い、感染症の被害は、ヒトが習慣や行動を変えることで未然に防ぐ(津波を小さくする)ことが出来るものです。
杞憂に終わることを祈りながら、集まることを避けて、ひんぱんに手を洗いましょう。😊

 

20200330194055(nextstrain.org)

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の変異した株は、すでに8タイプかそれ以上と言われています。米国で3つめの型が流行中。ウイルス株によって感染しやすいのか?、感染者の症状に影響はあるのか?等々々々、世界中で研究が行われています。

中国の武漢市では、7割がL型で、3割がS型だった。日本へは複数の感染経路で侵入していて、S型はどうやら、武漢封鎖(封城)の前に広東省に移動したウイルスが、深圳から(香港経由で?)日本に入ってきたらしい。

 

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【新型コロナウイルス】 日本、感染者で外国籍が4割? 集団感染の事例 | 外国人入国者や2次感染も?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。日本国内で、PCR検査で陽性となった人数が2000人近くになりました。(3月30日12時現在で1866人(クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の検疫の結果は除く))

厚生労働省から毎日発表される、新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者のうち、日本国籍ではない人の割合が非常に多いと話題となっています。

簡単に調べてみました。😊

ネットのいろいろなコメントはこのあたりから。

新型コロナウイルス日本国内の感染者数について:『外国籍の感染者が3割ぐらいを占めるという眉唾なネタがあって』とネットユーザの証言 - Togetter

 

社会的に少し敏感な部分なので、用語をはっきりさせておきましょう。

厚生労働省から、PCR検査で陽性確定となった人(PCR検査陽性者)の国籍はほとんど発表されていません。「日本国籍と確認された人」の人数が集計され発表されています。
3月29日版の発表では、PCR検査陽性者1647人(前日比194人増)のうち、日本国籍は1007人でした。つまり、差し引き640人が「日本国籍では無い、または国籍確認中」。

国籍が確認されていない人が含まれています。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/p/pelicanmemo/20200330/20200330193047.jpg(クリックすると大きな画像が表示されます)

 

簡単に5行。

・ここ数日、PCR検査陽性者のうち「日本国籍では無い、または国籍確認中」の割合が極めて高い。これは、東京や千葉などの集団感染による「国籍確認中」が多いからだろう。

・3月中旬から、陽性者の「日本国籍では無い、または国籍確認中」人数が、次第に増えはじめた。増加数(前日比)の中での割合も高くなった。

・陽性者の増加が、都道府県の保健所の調査能力を越え続けている?か、保健所が調査・追跡するときに国籍の「確認に時間と手間がかかる」例が増えているのではないだろうか?

・外国人が4割はデマ。しかし、外国からの帰国者(日本国籍)で陽性確認が増えているように、入国者(外国籍)の陽性確認も増えているだろう。空港検疫で陽性結果のうち4分の1以上が外国籍だった(推計)

・「日本国籍」と「それ以外」みたいな雑な分類をいつまでも続けずに、「日本国籍」「外国籍」「国籍確認中」と分けて、誤解されないような発表をしなさいよ。😕

 

--(追記:04/03)-------------------

厚生労働省による報道発表の4月2日版(4月2日12:00現在)で「外国籍」の人数が分けて表示されていました。継続されることを期待します。

1.国内の状況について

 4月2日12:00現在、1,723例の患者、272例の無症状病原体保有者、陽性確定例386例が確認されている。

【内訳】
・患者1,723例(国内事例1,693例、チャーター便帰国者事例11例、空港検疫19例)
・無症状病原体保有者272例
(国内事例227例、チャーター便帰国者事例4例、空港検疫41例)
・陽性確定例386例(国内事例386例)
・日本国籍の者1,357名、外国籍の者33人(他は国籍確認中) 

※1 うち日本国籍の者1286人、外国籍の者29人(他は国籍確認中)
※2 うち海外移入が疑われる事例が299例
※3 昨日時点の事例数から、重複計上していたことが判明した事例数(3例)を除いている
※4 症状有無確認中であった1例が有症状者と報告された。 

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月2日版)
--(追記ここまで)------------------

20200330193101厚生労働省の報道発表をもとに集計した)

グラフにすると分かりやすく、確かに、PCR検査で陽性と分かった人のうち、日本国籍と確認された人の割合(紫線)が下がっています。
3月10日には9割でしたが、3月中旬に急に減りはじめ、3月27日から7割以下になりました。
特に、3月29日は6割となり、直感的に、数字とグラフの傾きを見ると、恐怖を感じます。

「日本国籍では無い、または国籍確認中」(グラフでは「日本国籍以外・確認中」と記載)人数も、3月10日から増えはじめ、26日から急増しています。

もし、このトレンドが加速すると1週間後には、厚労省発表の「感染者数が1万人くらい(?)となり」、かつ「ほぼ全員が日本国籍ではない」という、不思議な統計の国のアリスな世界を目にすることになりそうです。😳(苦笑)

  

「海外移入が疑われる事例」(黄線(空港検疫ではない、都道府県で確認された例)(個々の国籍の発表なし)は全体の15%前後(3月23日版から公表)で、増加傾向。しかし、3月26日からのグラフの急な変化との相関関係は感じられません。

空港検疫での陽性確認の数は、3月30日までの累計で31人。そのうち外国籍(空港QICで国籍を確認出来ない例は無いだろう)は13人(42%)でした。31日のNHK報道によるとさらに20人(日本19、ドイツ1)増えて累計51人、うち外国籍は14人(27.5%)。(計算方法など後述)

 

PCR検査陽性者の、日々の増加数(前日比)の中での「日本国籍では無い、または国籍確認中」の人数は、例えば、
3月28日はPCR検査陽性者1453人、うち日本国籍984人、
3月29日はPCR検査陽性者1647人(前日比194人増)、うち日本国籍1007人(前日比23人増)でした。
つまり、厚生労働省の発表で、3月29日の陽性確認数は194人増え、そのうち171人が「日本国籍では無い、または国籍確認中」です。

日本全国で、なんと約9割!(88.1%)  

もし、これが全て外国人感染者なら、国家の存亡に関わる由々しき事態で、すぐにでも非常事態宣言が必要なレベルですね。(苦笑)

 

しかし、こういう“跳ねた”データは、まず検査ミスを疑ったり、なにか別の原因を考えた方がいいデータです。🙄

3月29日には、東京都の台東区の病院の院内感染(陽性確認27人)や、千葉県の障害者福祉施設での集団感染(陽性確認86人)が発表されました。
もしかしたら、自治体の対応が間に合わなかったり、聞き取り調査で確認できない人がいるので、未だ「国籍確認中」の人が多いのではないでしょうか。
あるいは、それら集団感染の事例の入院患者・入所者や職員に、外国籍の人が多いのかもしれません。

新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料(発生状況、国内の患者発生、海外の状況、その他)|厚生労働省

 

それでも、これだけでは、3月中旬からの「日本国籍では無い、または国籍確認中」の人の割合が増え始めたことの説明には物足りない。

 

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【新型コロナウイルス】 ドイツ、陽性患者の4割が国外で感染 国内で感染拡大

20200214065503

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。ドイツの感染者(陽性を確認)が3万人を越えました。それでも致死率が低いのが話題です。

大きな理由の1つとして、検査で陽性とわかった患者の年齢が若く、重症化しやすい60才以上の患者が少ないことが上げられます。
人口あたりの病床数が比較的に多いドイツでは、陽性患者の増加に対して、余裕をもって患者の収容と治療をすることが出来てきたようです

 

しかしそれは、若い年代に軽症や症状が無い(気付かない)感染者が非常に多く、自分も社会も気付かないうちに、身近なところへも拡がっている事を意味しています。非常にタチが悪い。 


3月20日に公開した記事を、たくさんの方が読まれたり紹介をしてくださいました。☺️

実は、その公開翌日からロベルト・コッホ研究所の発表(3月20日分から)で、ドイツ国外で感染した地域の公表をはじめていました(タッチの差😔)。

陽性確認2万7000人(~03/24)のうち、約1万人が国外での感染例です。

20200320204038
【新型コロナウイルス】 ドイツの致死率はなぜ低いのか | ドイツの地獄はこれからか? - pelicanmemo
 (2020-03-20)

  

陽性患者の実に4割近くが国外での感染であり、オーストリアが約20%、イタリアが5〜8%(3月24日までの集計結果)。特に、アルプス山脈の東部のチロル地方(広義)、チロル州(オーストリア)や南チロル自治州(トレンティーノ=アルト・アディジェ自治州)(イタリア)が多いと発表されています。(*1)
(西隣のフランスからは、まだ100人台) 

20200326052749

20200326052850(2020/03/24)(引き続き調査中)

Aktueller Situationsbericht des Robert Koch-Instituts zu COVID-19 (ロベルト・コッホ研究所(RKI))

 

ドイツでは、国外への旅行は若い世代が多く、今年1月〜3月に、チロル地方(広義)のスキー・リゾートを訪れたりイベントに参加した人たちが感染をし、軽症や症状が無い(気付かずに)まま入国をして、移動していった事が、ドイツ国内での感染拡大の大きな原因のひとつになったと考えられています。(*2)

その一方で、ドイツでは両親と同居している30−49才は10%超であり、20%超のイタリアと比べると、世代間の感染拡大が少なく、60才以上の高齢世代の感染者が少ないと指摘されています。

 

日本では、エジプトのナイル川ツアー参加者や、ヨーロッパや東南アジアからの帰国や、休校を機会に海外旅行へ行ってた人たち、外国からの入国者からの感染者の確認が増えてきています。もっと増えます。これからは、米国からの渡航者からの感染者の確認が相当に増えていきます。

帰国した後に、同居している高齢の家族へと感染させてしまった例を多く見かけるようになりました。

家族で空港での検査をバックレて沖縄旅行とか論外です。(追記修正:沖縄在住の家族で帰宅だそうです)(確認不足でした)

 

検疫の強化と、帰国後の健康状態のチェック、自己隔離の徹底、などが必要です。そして、何らかの症状がある場合は感染している確率が高いとみなして、すぐ検査を行えるようにし、自分も周囲も“社会的行動”を避けるなど、より強い意識で臨むことが求められるでしょう。

 

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【アフリカ豚熱】 中国、湖北省の自然保護地区で、野生のイノシシからウイルスを検出 【アフリカ豚コレラ】

20200304213330

中国、農業農村部は3月3日、湖北省の神農架林区で発見された野生のイノシシの死体7頭から、アフリカ豚熱(ASF、アフリカ豚コレラ)のウイルスが検出されたと発表した。

中国で、野生のイノシシから、ASFウイルスが検出という報告は、吉林省(2018/11/16)、 陝西省(2019/12/11)に続いて3例目。

 

神農架林区は、湖北省の省直轄林区(県級行政区)で中国唯一の“林区”。ユネスコの「世界ジオパーク」(2013年)、「ラムサール条約の登録湿地」(2013年)、「世界遺産リスト」(2016年)に登録されている。

 

近郊の農場や農家の飼育豚からウイルスは検出されていないそうだ。

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生によって、湖北省との人の出入りは厳しく規制されていたため、他省の農場へ影響する可能性は低いと考えられている。 

めも

1ヶ月近く前のニュースで今さらだけど、記録としてメモ。 

 

农业农村部新闻办公室3月3日发布,湖北省神农架林区发生野猪非洲猪瘟疫情。

3月3日,农业农村部接到中国动物疫病预防控制中心报告,经湖北省动物疫病预防控制中心确诊,神农架林区阳日镇、松柏镇发生野猪非洲猪瘟疫情,共发现死亡野猪7头。

疫情发生后,当地已开展疫情处置和流行病学调查工作,按照要求启动应急响应机制,对病死野猪进行无害化处理、消毒等处置措施,加强对当地野猪巡查,严格限制附近家猪放养,对周边所有生猪养殖户进行排查和全面消毒,并做好疫情评估等相关工作。

湖北省神农架林区发生野猪非洲猪瘟疫情 - 农业农村部 (2020-03-03)

湖北神农架发生野猪非洲猪瘟疫情 当地官方透露最新进展 - 新京报网

神农架现野猪非洲猪瘟疫情 为今年公报首例 - 财新网

农业农村部关于印发《非洲猪瘟疫情应急实施方案(2020年版)》的通知

神農架林区 - Wikipedia

 

【アフリカ豚コレラ】 中国、陝西省で、野生のイノシシ3頭からウイルスを検出 (追記 12/16) - pelicanmemo

アフリカ豚熱(アフリカ豚コレラ) - pelicanmemo

 

 

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【新型コロナウイルス】 ドイツの致死率はなぜ低いのか | ドイツの地獄はこれからか?

20200320204157
ロベルト・コッホ研究所)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。ドイツの感染者が1万人を越えました。しかし致死率が低いと話題です。

これについて、ドイツの「医療技術が高いからだ」「すばらしいからだ」というようなコメントも見かけますが、違和感を感じています。そこで、ドイツの公式発表の一次データを調べてみました。😊

 

ロベルト・コッホ研究所からの毎日の発表によると、ドイツの人口の年齢分布と比べて、60才以上の感染者数が少ないことが分かります。だから、致死率が低いのです。(*1)
(イタリアでは、院内感染と高齢者施設での感染拡大、医療崩壊が起きたことによって、人口年齢分布に比べて、高齢者の感染率が高くて、致死率が非常に高い。) 

ドイツでは感染経路が、初期に、若い年代に偏っていたのでしょう。

 

記事冒頭のコッホ研究所のグラフに、人口の年齢分布グラフを重ね合わせた。(グラフの年齢層の右側の網線グラフは「人口の年齢分布(青色:男性、緑色:女性)」) 2つのグラフの縦軸のすり合わせは、陽性確定数のピークに合わせた(以下同じ)

20200320204038

 

陽性確定した人の年齢の中央値は、3月4日・5日は37才でした。3月18日は47才となり、感染者が増えるに従って、高齢の感染者数が多くなっています。

20200320204042

ドイツでの検査も、別に無制限に不特定多数に行っているわけでなく、ハイリスク地域の滞在歴や感染者の密接接触者に対して行われています。

 

ドイツでは、まず20才代から40才代の若い世代で、ベルリンのナイトクラブ"Trompete"での集団感染など、若者が多いコミュニティでの感染拡大が進んだのではないでしょうか。🤔

若者のコミュニティと、年齢が高い世代のコミュニティとで、他者との接触機会の違いがあり、世代間の社会的接触が少なかったのかもしれません。

(日本では、まず50才代・60才代(人口の年齢分布で最多)の活動領域で感染拡大が進みました)

 

ドイツ国内の感染者数は、さらに増えていきます。(きっぱり😤)

地獄のふちに立っていると感じます。

果たして、ドイツは踏みとどまれるのか、イタリアのように医療崩壊にまで陥るのか?、どう進むかは、高齢者たちの予防行動と自己隔離がしっかりと行われるか、若い世代から高齢者への感染拡大をどこまで抑制できるか、高齢者コミュニティや施設での感染拡大が起こるのか?、クラスターが発生したら抑え込めるのか、次第でしょう。

ICUなど隔離治療施設の拡充と、人工呼吸器の増産、重症患者への隔離治療とそれと分けての軽症患者の隔離治療の体制、そして医療看護従事者へのケアが重要です。

 

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