pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

韓国、済州島で「ソメイヨシノ発祥の地」イベント、再び ... でも、その桜は済州島自生種では無いかも?

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제주의소리 (2019.03.20)(赤枠は管理人による))

3月20日、韓国の済州島で、「2019年 済州世界平和アカデミー春季ワークショップ」が開催されました。

二部構成で、第二部のタイトルは「漢拏山はソメイヨシノ(왕벚나무(王桜))発祥の地」だそうです。相変わらずです。

평화아카데미 춘계 워크숍 '왕벚나무 발상지는 한라산' - 제주의소리(平和アカデミー春季ワークショップ「왕벚나무(王桜)発祥の地は、漢拏山」 - 済州の音)

済州地方にとっては観光資源なので、韓国の権威ある研究機関が出した科学的な結果であっても、受け入れるまでには "長い" 時間がかかるのでしょう。

 

昨年(2018年)9月に、韓国の研究チームによるゲノム解析の結果で、日本や米国の過去の研究と同じように、日本のソメイヨシノや日本から米国のワシントンDCに移植されたソメイヨシノと、韓国の済州島に自生する王桜(왕벚나무)とが異なる種であることが確認されました。
(*)この記事では「日本のソメイヨシノ」「韓国の王桜(왕벚나무)」と、分けて書いています。ただし、韓国メディアの記事の意図が曖昧な場合には併記しました。 

 

さらに、済州「왕벚나무(王桜)」記念樹の中の1本が、済州島自生種ではなく、「日本のソメイヨシノ」とほぼ同じ栽培種だということが、新たに分かりました。

当ブログ管理人、この記念樹がこれからどうなるのか?、ちょっと気になっています。 

 

そのネタを調べていて気付いたのですが・・・、このイベントの参加者の前にある桜の木(ソメイヨシノ(왕벚나무(王桜)))って、もしかしたら、その、今回のゲノム解析によって「済州島自生種では無い」と分かった木かもしれません。🙄

 

ソメイヨシノ韓国起源説、ゲノム解析によって否定。 その後の、韓国の報道は? - pelicanmemo 

 

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【アフリカ豚コレラ】 ベトナム南部、カンボジアと国境を接する省でも発生? プノンペン・ポスト紙が報道、調べてみた。

20190318204831(農林水産省)

中国、モンゴルに続いて、ベトナムでも、2月にはじめてアフリカ豚コレラ (African Swine Fever(ASF))が発生した。

北部、紅河デルタ地方を中心に拡大し、3月22日までに19の省とハノイ市(20省・市)で、366件の発生が報告されている。農業・農村開発省(MARD) によると、46,600頭以上の豚が殺処分された。

ベトナムでは、アフリカ豚コレラ(ASF)の発生件数は多いが、数頭を飼育する養豚農家や小規模の養豚場での発生が多い。そのため、殺処分の総㌧数は中国よりもずっと少ない(中国では1件で、飼育頭数7万頭以上の大規模養豚場での発生もある)

飛び火的に、中部のトゥアティエン=フエ省で、3月18日に農家の豚に、22日にその発生例の村に近い温泉リゾート(Suối Khoáng Nóng Alba Thanh Tân Huế)の観光用に飼育していたイノシシに、アフリカ豚コレラ(ASF)の陽性が確認された。この感染経路は分かっていない。

Xuất hiện ổ dịch tả heo Châu Phi tại Khu nghỉ dưỡng suối khoáng nóng Alba Thanh Tân

 

北部での、急速なASF発生の拡大をうけて、南部のドンナイ省をはじめとする養豚業が盛んな地域では危機感を高めている。
防疫や健康管理を強化するとともに、北部から南部に通じる主要道にチェックポイントを設けて、運搬トラックの豚の健康状態の確認と消毒を24時間体制で行っている。

 

ベトナムと国境を接する国々も、警戒を強めている。

そんな中、カンボジアのプノンペン・ポスト紙から、国境を接するベトナム南部の省にもアフリカ豚コレラ(ASF)が拡大、という英語版記事での報道があり、さらに緊張感が高まった。しかし、ベトナム当局や国際獣疫事務局 (OIE) からの、ベトナム南部でのASF発生の発表は、いまのところ無い。これについて少し。

 

(追記 4/4: OIEが、4月3日に、カンボジア王国のラタナキリ(Ratanakiri)州で、アフリカ豚コレラが発生と発表した。発生は3月22日。OIE(詳しくは記事末尾に追記)

 

結論を先に書くと、ベトナム南部で発生している口蹄疫と、アフリカ豚コレラ(ASF)とを混同して伝えてしまった、プノンペン・ポスト紙の誤報ではないだろうか?

African swine fever has spread to parts of Vietnam that border Cambodia’s Ratanakkiri and Kratie provinces, a Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries official said on Friday.

African swine fever spreads to VN-Cambodia border - Phnom Penh Post (18 March 2019)

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ソメイヨシノ韓国起源説、ゲノム解析によって否定。 その後の、韓国の報道は?

20170403190939
(日本・国立研究開発法人森林総合研究所・日本のソメイヨシノ)

春、暖かくなり、ソメイヨシノの開花予想も発表されました。

台湾や中国、韓国のニュースでも、花見の名所の情報や桜祭りのスケジュールなど、にぎやかになっています。

この時期になると思い出すのが、韓国で盛んに喧伝されていた「ソメイヨシノは韓国の済州島起源説」。

 

昨年(2018年)9月、韓国の研究チームがゲノム解析の結果を発表し、日本のソメイヨシノや日本から米国のワシントンDCに移植されたソメイヨシノと、韓国の済州島に自生する王桜(왕벚나무)は、異なる種であることが確認されました。

もっとも、これって、日本の研究者によって研究されていて、これまでに何度も、異なる種だと発表されてきたことなんですけどね。😐

その後、韓国の報道はどうなったのか? これについて少し。

日本のソメイヨシノの起源は済州(チェジュ)にあるという主張が提起されてきたが、ゲノム分析を通じて日本のソメイヨシノと済州の「ワンボンナム(王桜)」は異なる種であることが確認された。これを受け、110年間続いてきた論争はやや呆気なく終止符を打つことになった。

(赤字強調は管理人による)

済州か日本か…ソメイヨシノ起源めぐる110年論争に終止符 | 中央日報

 

ひとことで書くと、あれほど盛んに「ソメイヨシノは済州島に自生している王桜と同じ種だ」「日本のソメイヨシノは韓国が起源だ」「日本がー...」と喧伝していた論調は、見かけなくなりました。

しかし、長年続けてきた、間違いを正しい歴史として煽り続けてきた報道を、自ら反省するような論調はいまのところ見かけていません。(*1)

(当ブログ管理人、この日本のソメイヨシノの韓国起源"珍"説について、いいかげんな韓国メディアの記事や評論文を多く見てきたので、不快感を隠そうとは思いません。(中には、比較的に適切な論調の記事もあったが))(*2)

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【H7N9鳥インフル】 中国のH7N9鳥インフルエンザ、どこいった?(1年ぶり・2回目)

20190307060855
(FAO H7N9 situation update (2019-03-06))

3月6日、FAO(国連食糧農業機関)から、中国のH7N9鳥インフルエンザのアップデート情報が発表された。2018年10月1日からの今シーズン(第7期)は、家禽・環境サンプルもヒト感染例も報告はされていない。

動向をチェックしている、多くの人が感じていることだろう。

 

「H7N9、どこいった?」🤔 (1年ぶり・2回目)

 

【H7N9鳥インフル】 中国のH7N9鳥インフルエンザ、どこいった? - pelicanmemo (2018年02月09日)

 

これは良いニュースだ。しかし、この状況は突然に変わるかもしれない。 

 

鳥インフルエンザのウイルスが地球上から無くなったわけではない。ウイルスの変異も起きている。

2013年2月以降、2019年2月末までの、A/H7N9鳥インフルエンザのヒト感染例は1567人、死亡615人。致死率は39.2%と非常に高い。高病原性H7N9も確認されている。

ヒトが感染すると、数日で肺炎になり重症化することが分かっている。早期の診断と治療が重要であり、特に糖尿病など既往症がある患者の場合、予後不良となりやすい。

【H7N9鳥インフル】世界的な流行のリスク、もっとも高い。 新型インフルエンザ - pelicanmemo(2018-05-09)

H7N9鳥インフル カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo

 

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国家海洋局 東海分局、公式サイトのURL変更のお知らせ

20190305194402国家海洋局东海分局
中国、自然資源部(国家海洋局)の東海分局の公式サイトが、2019年1月2日から新しいアドレス(URL)に変わった。

しばらくは古いURLでも閲覧は出来ていたが、ついにアクセスが出来なくなった。

旧:www.eastsea.gov.cn
新:ecs.mnr.gov.cn

ブックマークをしている場合は、ご注意ください。

 

東海分局は、東シナ海と黄海南部の海域を管轄する。
"ecs" は "East China Sea"(东海(東シナ海))
"mnr" は "Ministry of Natural Resources"(自然資源部)をあらわす。
(注意:DNSサーバーの問題かなにかで、新しいURLのサイトにアクセス出来ない時もあるようです)

 

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