【H7N9鳥インフル】中国のH7N9鳥インフルエンザ、どこいった？（１年ぶり・２回目）

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(FAO H7N9 situation update (2019-03-06))

3月6日、FAO（国連食糧農業機関）から、中国のH7N9鳥インフルエンザのアップデート情報が発表された。2018年10月1日からの今シーズン（第７期）は、家禽・環境サンプルもヒト感染例も報告はされていない。

動向をチェックしている、多くの人が感じていることだろう。

「Ｈ７Ｎ９、どこいった？」🤔 （１年ぶり・２回目）

【H7N9鳥インフル】中国のH7N9鳥インフルエンザ、どこいった？ - pelicanmemo (2018年02月09日)

これは良いニュースだ。しかし、この状況は突然に変わるかもしれない。

鳥インフルエンザのウイルスが地球上から無くなったわけではない。ウイルスの変異も起きている。

2013年2月以降、2019年2月末までの、A/H7N9鳥インフルエンザのヒト感染例は1567人、死亡615人。致死率は39.2%と非常に高い。高病原性H7N9も確認されている。

ヒトが感染すると、数日で肺炎になり重症化することが分かっている。早期の診断と治療が重要であり、特に糖尿病など既往症がある患者の場合、予後不良となりやすい。

【H7N9鳥インフル】世界的な流行のリスク、もっとも高い。新型インフルエンザ - pelicanmemo(2018-05-09)

H7N9鳥インフルカテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo

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米国の疾病予防管理センター（CDC）による、インフルエンザ危険度評価ツール (Influenza Risk Assessment Tool (IRAT))。

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Summary of Influenza Risk Assessment Tool (IRAT) Results | Pandemic Influenza (Flu) | CDC（赤字・赤丸等は管理人による）

米国の疾病予防管理センター（CDC）による、インフルエンザ危険度評価ツール (Influenza Risk Assessment Tool (IRAT))では、中国で感染が広がっていたH7N9鳥インフルエンザは、発生の可能性 (Emergence) とその影響 (Impact) はどちらも中〜高程度だ。

新型インフルエンザの代表例として、以前からパンデミックの危険性が指摘され対策が立てられてきた高病原性H5N1亜型や、家禽での感染例やヒト感染例が不気味に増えているH5N6亜型など、他の鳥インフルエンザ・ウイルスのどれよりも高い。

2016~2017年の、第５期の過去最大の感染拡大は、ウイルスの変異による感染拡大と感じられる。

高病原性H7N9など、ウイルスの変異も起こっている。

【H7N9鳥インフル】高病原性へのウイルスの変異タミフル等が効きにくく、ヒト感染例は増加傾向か - pelicanmemo (2017-10-29)

ただし、中国の科学技術部の伝染病対策の専門家によると、中国でのH7N9鳥インフルエンザのヒト感染者の致死率は、初期の39.4%から、2017年だけなら5.5%まで下落した。
（H7N9感染者全体で見ると、致死率は39.2%（2019年2月まで）で、まだまだ高い。）

これは、家禽・環境サンプルや、ヒト感染例の急減は、農業農村部や衛生当局などによる、家禽に対するH5・H7亜型の二価の鳥インフルエンザ・ワクチンの強制接種や、卸売市場や養鶏場の消毒や清掃の環境整備など、対策強化の効果だと考えている。

その評価は...、中国国内の公式発表はともかくとして...、まだまだ分かれているようだ。😕

中国の鳥インフルエンザの、H5・H7亜型の二価ワクチンは、2018年に変更された。

季節性インフルエンザのワクチンのように、ウイルスの変異と流行のパターンに合わせて変更したのだろう。それでも、H5・H7亜型の二価ワクチンの家禽への強制接種が行われた後にも、H5N6亜型のヒト感染例は報告されている（型が合わなかったのだろうか？）。

日本メディアのニュースで、「中国の鳥インフルエンザ」の記事を見ることは、ほとんど無くなった。「H7N9」の４文字を見ることは、まったく無くなった。

「Ｈ７Ｎ９鳥インフル、どこいった？」🤔

そう感じたり、忘れているヒトも多いのかもしれない...