（via. 网易）
中国で、「農地を貸したら５年放置！ 「愚かな日本人」と嘲笑する中国人を、驚愕の結末が待っていた！」、というサーチナの記事が気になったので、少し調べてみた。
そして最後に「農薬を使わずに５年間損を出し続ける」という話は「笑い種ではなく、警鐘なのだ」とし、環境保護型農業の開発が、食品安全問題に苛まれている中国において農家の増収と食品の安全確保を促すことになり、農業も農民も「最後には笑う」ことなるのだと提起した。
網易（网易）の元の記事はこれだろう。
日本人租了1500亩地，闲置5年任荒草疯长，但结果让中国人大吃一惊 - 网之易智能云主页
写真を多く使い、その写真に解説とコメントを載せていて読みやすい。
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元記事によると、山東省の莱陽市で、アサヒビールと住友科学、伊藤忠商事が設立した「朝日緑源」。有名な会社だった。
山東省莱陽市は、青島と煙台の間、山東半島の真ん中あたりに位置する。
早在2006年，日本朝日啤酒公司、住友化学和伊藤忠商事三家公司（均是日本顶尖公司）共同出资，在山东莱阳租下1500亩耕地，租期20年。
朝日緑源は、2006年5月、山東省莱陽市にアサヒビール(株)、住友化学(株)、伊藤忠商事(株)の3社共同で、野菜・果物・牛乳等の高付加価値農産物の生産・加工・販売を目的として設立されました。
この記事、元々は、煙台国際投資インベストメント（烟台国际投资招商）という会社（？）のブログに7月1日に公開された、地域のビジネスの紹介記事で、それが網易に転載されたようだ。
日本人在烟台莱阳租了1500亩地，闲置5年任荒草疯长，中国人都笑话他们傻，结果万万没想到。。。_（烟台国际投资招商_新浪博客）
朝日緑源に関係する、その前のブログ記事は2011年8月、6月。
「こんな農業は見たことが無い」「彼らは土地を台無しにしている」と、周囲の農夫のインタビューなど2011年当時の雰囲気が分かって面白い。
いま彼らはどんな感想を持っているのだろう？
その2011年には、外資による中国の農地買収！と警戒するような記事もあった。
著者や媒体が違うと、内容も結論もまったく変わってくるのはよくある話だが、時勢によって変わるものだ。
「日本企業が中国で農業」のどこが問題か？：山東省朝日緑源を巡る報道｜ハノイで考えたこと（個人ブログ）
日资在山东租地：中国后院变成他国农产品基地？（2011-05-23｜经济参考报）
日本企业在华租种1500亩耕地 5年来一直亏本（2011-08-22｜人民网-人民日报）
有機農業で農薬を使わない（極力使わない？）ため害虫が発生し、周囲の農地へ拡がってしまい賠償が行われたなど、順風満帆というわけではなかったようだ。
食料増産計画や"三農問題"、地域の農牧業への良い影響はあったのか？など気になることがいろいろあるが、それらについては特に触れられていない。
朝日緑源のこの農場で生産された農産物・乳製品は、10%が上海や北京の市場へ直接送られ、90%が日本に輸出される。
