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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【中国海警局】 1500トン「海警33115」、尖閣諸島の接続水域ではじめて確認 機関砲を装備

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NHK

8月4日、尖閣諸島の接続水域で中国海警局の「海警2307」「海警2166」、そして「海警33115」がはじめて確認された。 

 第11管区海上保安本部(那覇)によると、3隻は海警2166、海警2307、機関砲のようなものを搭載した海警33115。3日午後6時前に相次いで接続水域に入り、4日も航行を続けている。領海に近づかないよう巡視船が警告した。

尖閣周辺に中国公船3隻 海保が発表、7月31日以来 - 産経ニュース

「海警33115」は、もと「海警2104」(もと「漁政207」)。農業部による、新型1000トン級漁政船建造計画13隻のうちの1隻。2014年12月に引き渡し式が行われた。

全長83.35m、全幅11.6m、型深さ5.0m。満載排水量1764トン。速力20ノット以上。航続距離7000海里・日数45日。
(中国の発表で1000トン級と紹介しているので、それに合わせて1000トン級と書いている。)

30mm機関砲を装備している。

 

ーー(追記08/06:事前に書いた通りに、大幅に追記しました。)ーー

中国海警局の2隻が領海侵入 駐日大使に抗議 | NHKニュース

ーー(追記ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

ーー(追記8/6: 中国海警局の公船6隻と漁船230隻が確認された。、とんでもない事態になってきた。)ーー

新たに「海警33115」の同型船の「海警35115」と、「海警35102」「海警35104」が確認された。機関砲を持つのは「海警33115」「海警35115」「海警35104」の3隻。

尖閣:周辺に中国船230隻…接続水域侵入、政府が抗議 - 毎日新聞

ーー(追記ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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ーー(追記8/7:7隻目)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

6日、新たに「海警31101」が現れた。公安部辺防海警の1500トン級「1001」。

ーー(追記ここまで)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

農業部による、新型1000トン級漁政船建造計画の13隻のうち、東シナ海を管轄する東海漁政局は3隻を建造、浙江省に「海警33115」、福建省に「海警35115」、山東省に「海警37115」が配備された。

「海警33115」の分かりやすい写真が未だ無いので、同型の、福建「海警35115」、山東「海警37115」の写真から、装備を見てみよう。
どちらも、東シナ海が管轄海域なので、尖閣諸島の周辺の海域に現れるかもしれない。

 

船首に30mm機関砲とFCS?、高圧放水銃2基がある。船橋構造物の後ろ側に重機関銃(12.7mm?)と思われる装備が2基がある。
複合艇(RHIB)2隻を搭載している(この写真の「海警35115」には写っていない。)
ヘリ甲板やヘリ格納庫は無い。

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海上保安庁第11管区海上保安本部が発表した「海警33115」の画像によると、機関砲にカバーはかかっておらず、白い砲塔があらわになっているのが分かる。

「海警37115」の写真から、中国国産の、中国北方工业公司(NORINCO)製、H/PJ17型单管30mm機関砲と確認できた。

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こちらは、中国海軍の軍艦のH/PJ17型単管30mm機関砲。

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H/PJ17型单管30mm舰炮 - 海军360
舰炮产品--北方工业

 

日本の海上保安庁、"尖閣専従部隊" の、くにがみ型巡視船 は 20mm単装機銃を装備している。単純に口径だけを比較すると、 凌駕する能力を有している。

 

ブリッジの上に、衛星通信用のレドーム、遠隔監視採証装置、大型スピーカーやサーチライトなどがある。衛星通信会議システムなど、定番の設備もあるだろう。

20160806081954(海警35115)

 

複合艇(RHIB)は2艘搭載している。左舷後部のRHIB運用のために、ブルワークを大きく抉っている。左右非対称になっている漁政船がけっこうある。

20160806081952(海警37115) 

 

【中国海警局】南海区漁政局の1000トン級「海警3104」 機関砲を装備 同型13隻 - pelicanmemo

 

中国海警局|尖閣周辺で確認された海警船。(再編前後の新旧対照まとめ)(2016/08/05更新) - NAVER まとめ

 

農業部による、新型1000トン級漁政船建造計画の13隻は、中船重工708研究所が設計し、4つの造船所がそれぞれ3〜4隻を建造した。

東シナ海を管轄する東海漁政局は、河北省の山海関船舶重工(山海关船舶重工有限责任公司)(以下、山船重工)と3隻の建造契約を交わし、2013年に建造開始。2014年12月に引き渡し式が行われた。

中国海警局が正式に発足したことで、「漁政207」は船名を「海警2104」とし、さらに浙江省の海警総隊に引き渡されて「海警33115」となった。
「漁政208」は「海警2105」から福建省の「海警35115」に、「漁政209」は「海警2106」から山東省の「海警37115」となった。(追記:「海警37115」と別に「海警2106」が活動していたので、ここは間違いでした。(漁政は面倒くさい😅)

(「中国渔政207」や「海警2104」の船名は計画〜建造中のもので、結局、船体には描かれなかったのかもしれない。)

 

設計をした中船重工708研究所は、中国海軍の056型コルベットや、その船体を流用したと考えられる1500トン級密輸取締船「海警33103」等も設計している。

【中国海警局】 新型の1500トン級 密輸取締船「海警33103」「海警44104」「海警46104」 - pelicanmemo

 

めも

引用のための写真作ったり、詳しく書いてる時間がないので一部分だけ。
そのうち、追記します。

(追記8/6:追記しました。)

 

中国海警局 カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo 

【中国海警局】 海でも崩れた日中均衡 経済に続き警備力も「逆転」 - 日本経済新聞2016年5月29日 - pelicanmemo