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【新型コロナウイルス】沖縄の在日米軍、「米軍基地内感染者数」が3,868人? → 累計感染者です。【オミクロン株】

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沖縄、米軍基地内感染者数

キャンプハンセン…1206人|嘉手納基地・・・789人|トリイ通信施設…78人|キャンプフォスター…516人|普天間基地…303人|キャンプキンザー…214人
キャンプシュワブ…179人|キャンプコートニー…195人|キャンプマクトリアス…7人|キャンプシールズ…11人|ホワイトビーチ…19人
そのほか…40人|不明(確認中含む)…311人
合計3868人

沖縄県での新型コロナウイルス感染症の陽性確認の人数が急速に増加しています。在日米軍基地での集団感染・クラスターによる感染拡大が、市中に”染み出して”増加したと考えられています。

オミクロン猛威の沖縄、驚異的速度で置き換わり 医療、学校、成人式はどうなる? - 琉球新報 (2022年1月6日)

ただ、この玉城デニー沖縄県知事が出演したテレビ番組のテロップでの、米軍基地・施設での感染者数はぱっと見ですごく多く、かなり詳しいところに違和感を感じたので少し調べてみました。

 

 

キャンプハンセンは1206人、嘉手納基地は789人、キャンプフォスターは516人、など基地ごとに1人単位の詳しい数字を示して合計3868人だそうです。

沖縄県や玉城デニー知事は「在日米軍は感染者数や検査人数など詳しい情報を教えてくれない」と言っていたのではなかったでしょうか。
どこから米軍基地・施設ごとの詳しい数字が出てきたのでしょう?🤔

 

そこの説明が無いため勘違いコメントも見かけますが、これは「在日米軍基地で仕事をしている”'駐留軍従業員'の米軍基地内感染者数”」で、2020年からの累計人数です。

 

左上の「沖縄、米軍基地内感染者数」の文字の下に小さく「県の資料から」と書いてあります。これは”沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部会議”の資料がソースで、今年(2022年)01月05日12時時点のデータ。

--(追記:01/14)-------------------

沖縄県の資料についてツイートしたら、従業員はその下の「2」では?とご指摘をいただきました。 そう言われてみれば、その可能性を考えていませんでした。
誤解していたのは、実は当アカの中の人だったかも。(赤っ恥😅)

ただ、そうすると、玉城デニー沖縄県知事や沖縄メディアが、在日米軍は「感染者数や検査人数など詳しい情報を教えてくれない」というこれまでの発言と食い違うようにも思います。

その後の沖縄メディアの記事は、軍人・軍属・家族のものとして引用しています。

とりあえず、ここで指摘したいことは感染者数の数字は大きいけれども、2020年からの累計で、すでに隔離解除されている人数も多かったというところです。

記事タイトルから”従業員の”という部分を削除しました。本文はそのままで、内消し線対応しています。

--(追記ここまで)------------------

新型コロナウイルス感染症対策本部 | 暮らしの情報 | 沖縄市役所

在沖米軍基地内における発生状況【米軍基地内感染者数合計 3,868名(1月5日現在) 

※詳細はこちらから → 沖縄県HP:(関連情報)在沖米軍基地内における新型コロナウイルス感染症発生状況について(外部リンク)

 ↓

沖縄県における新型コロナウイルス感染症発生状況/沖縄県
(赤字強調は管理人による)

20220106194248(pdfファイル)
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/hoken/kansen/soumu/documents/0105kichiichiran.pdf

「合計3868人」の欄の下にある「隔離解除(全軍)3037人」は、新型コロナウイルスに感染して治癒したりウイルス伝播可能とされる期間を過ぎて隔離解除された人数を示しています(報道されない事実)

20220106200649(大きいファイルにリンクしています)

 

ニュース番組の中で、玉城デニー沖縄県知事もキャスターも、このテロップの数字が”駐留軍従業員”の累計の感染者数だという説明はしていません。

こういうところ、きちんとした説明をせずに大きい数字をバーンと出してるあたり、かえって「煽っている」ように見られてしまって信頼感を損なっているように感じます。

 

番組は、テレビ朝日「報道ステーション」1月5日放送分。(twitter)

オミクロン“9割超”沖縄・玉城知事に聞く“感染急拡大”の現状は…|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト (2022/01/05 23:30)

テレビ朝日「報道ステーション」のYouTube動画はこちら。

 

オミクロン“9割超”沖縄・玉城知事に聞く“感染急拡大”の現状は・・・(2022年1月5日) - ANNnewsCH -YouTube

 

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すこし詳しく沖縄県の資料を調べてみたところ、これは直近1週間の今年(2022年)の数字はなく、今年度(2021年度(2021年4月1日~2022年3月31日))でもなく、2020年からの「米軍基地で仕事をしている駐留軍従業員の、累計の”米軍基地内感染者数”」でした。

在日米軍は詳しい数字をなかなか公開してくれないので、軍人や軍属(家族)は含まれていないでしょう。

 

例えば、2021年(令和3年)12月27日に開催された「第139回対策本部会議」の資料によると、12月26日12:00現在のデータで、キャンプハンセンは946人、嘉手納基地は716人、キャンプフォスターは516人、等、合計3191人(隔離解除(全軍))2872人でした。

年末年始の1週間で、キャンプ・ハンセンでは250人、嘉手納で約70人が増えたのですね。一方、キャンプ・フォスターの従業員の陽性確定はゼロだったようです。

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さらにさかのぼって調べてみたところ、
第130回会議(2021年11月04日開催)では、合計2824人、隔離解除(全軍)2813人、
第120回会議(2021年09月04日開催)では、合計2251人、隔離解除(全軍)1959人、
第110回会議(2021年07月12日開催)では、合計1473人、隔離解除(全軍)1439人、
第100回会議(2021年09月04日開催)では、合計1391人、隔離解除(全軍)1355人、
でした。
沖縄県の公式ウェブサイトで第1回から沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部会議の資料が公開されています。

第35回あたりから駐留軍従業員の”米軍基地内感染者数”が記載されはじめたようです。

沖縄県新型コロナウイルス感染症対策本部会議/沖縄県

 

第70回会議(2021年01月06日開催)では、合計712人、隔離解除(全軍)693人、
・・・、
第40回会議(2020年07月28日開催)では、合計239人、隔離解除(全軍)130人、
と続きます。

第36回会議の資料(2020年7月7日~7月11日)では、キャンプハンセンで23人、普天間基地で38人、合計61人。

 

 

ついでに米軍基地・施設で仕事をしている駐留軍従業員の人数についても調べてみました。

米軍基地・施設内の駐留軍従業員の感染者数は、それぞれの米軍基地・施設の駐留軍従業員数とは比例していません。

 

平成25年3月末現在で少し古い数字ですが、キャンプ・ハンセンの駐留軍従業員数は576人、嘉手納基地(嘉手納飛行場)は2,746人、キャンプ・フォスターは2,404人。
名護市の資料では平成29年3月末現在でキャンプ・ハンセンの駐留軍従業員数は605人。
令和の時代になっても、それほど大きくは変わっていないでしょう。

 

嘉手納やキャンプ・フォスターは従業員数の割に累計感染者数が少なめなので、キャンプ・ハンセンでは特に新型コロナの感染予防の対策がうまくいっていないのでしょう。

沖縄県でも、案外、基地・施設ごとに違いがあるようです。

FAC6011キャンプ・ハンセン/沖縄県

FAC6037嘉手納飛行場/沖縄県

FAC6044キャンプ瑞慶覧/沖縄県 (キャンプ・フォスター)

その他の基地についてはこちらから。米軍基地/沖縄県

名護市にある米軍基地 | 名護市役所