「トップガン マーヴェリック」。日本公開から2週間たったので、明らかなネタバレはしないけれども内容に関わる感想など少々。
まだ見ていなくて、思わせぶりなキーワードも目にしたくない方はここでお帰りください。
映画『トップガン マーヴェリック』レディー・ガガ主題歌予告 - YouTube
念のため改行。
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アメリカのエリート・パイロットチーム”トップガン”。
かつてない世界の危機を回避する、絶対不可能な【極秘ミッション】に直面していた。
ミッション達成のため、チームに加わったのは、トップガン史上最高のパイロットでありながら、 常識破りな性格で組織から追いやられた”マーヴェリック”(トム・クルーズ)だった。
なぜ彼は、新世代トップガンとともにこのミッションに命を懸けるのか?
タイムリミットは、すぐそこに迫っていた——。
(映画『トップガン マーヴェリック』公式サイトの”STORY”より。)
「トップガン マーヴェリック」はすばらしいファンタジーでした。
あの年齢、視力や反射神経などピークは過ぎているだろう年齢であの戦闘機パイロットというだけでファンタジーなのですが…それは別として、ひとことで書くと”英雄の帰還”の物語。
誰か特定の英雄や歴史、「指輪物語」など既存の作品を例に出すとそのキャラの属性や人間関係にとらわれてしまいそうですが、
米国海軍と戦闘機兵器学校(NFWS)と20~30年ぶり(?)に戻ってきた古(いにしえ)の英雄は、何となくキャメロット城とアーサー王と円卓の騎士のような中世の騎士たちと英雄の物語がイメージされます。
世界の危機を回避するため、甲冑を着け、深い森の奥へと困難な道を進み、古(いにしえ)の聖剣を使ってドラゴンを退治する物語。
もちろんピート・“マーヴェリック”・ミッチェル(トム・クルーズ)の役どころはアーサー王やランスロット等とはまったく違います。符合する人物はいませんし、新たな解釈だとも言いません。
”英雄の帰還”の物語というとファンタジー作品だけでなく「スター・ウォーズ」など宇宙が舞台のSF作品でも、歴史や空想の作品だけでなく現代のさまざまな仕事や生活や人生を描くときにも使われています。
「トップガン マーヴェリック」を見ると、「スター・ウォーズ」にそっくりと感じた方もおられるのではないでしょうか? もちろんジェダイは出てきませんが。
映画「スター・ウォーズ」(特に旧3部作(エピソード 4~6))では監督・脚本・製作総指揮のジョージ・ルーカスが、神話学者ジョーゼフ・キャンベルの著作「千の顔を持つ英雄」で解説されている世界の古今東西の神話・伝説に登場する英雄たちの「冒険」の基本構造を参考にしたことはよく知られている話です。
その公式に当てはめるなら、これから新たな「トップガン」が、若き英雄たちの新たな「冒険」の話として作られる可能性もゼロとは言えません。ファンと製作者と投資者と、そして米国海軍とトム・クルーズ次第とも思いますが…
ホントに、「マーヴェリック」を見ていないとわけが分からないものになってしまった。(苦笑)