pelicanmemo

海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【動画】尖閣諸島沖、海上保安庁と中国"海監"との攻防戦 "2013年4月"の空撮映像か

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新浪军事的微博

中国海警局の大型船3隻が、春節(旧正月)の連休も、尖閣諸島の周辺海域を航行している。毎年、春節の時期には、このような国内向けアピールの記事が出てくる。

今年は、新浪微博の書き込みとコメントがあり、レコードチャイナが取り上げた。

旧正月も休まず尖閣諸島をパトロールする中国海警に「お疲れさま!」「釣魚島で爆竹を鳴らしてきて」の声―中国ネット(2/18|レコードチャイナ)

【海警过年不休息!中国海警船连续8天巡航钓鱼岛】日本《产经新闻》2月17日报道,中国3艘海警船(“海警2337”、“海警2401”以及“海警2506”)2月17日继续在钓鱼岛附近海域巡航执法,这已是中国海警船连续8天在相关海域进行巡航。
斗在钓鱼岛一线的海警们,辛苦了!

【海警过年不休息!中国海警船连续8天巡航钓鱼岛】 - 新浪军事的微博

 

ちょっと面白いのが、この微博で使われている空撮画像。今年になってから、中国メディアやネットで転載されていて、よく見かける画像のうちの1枚です。

 

尖閣諸島沖で繰り広げられている、海上保安庁の巡視船と、中国海監総隊の海洋監視船、そして漁船群の様子で、どうやら2013年4月の「頑張れ日本!全国行動委員会」による第13回尖閣諸島集団漁業活動の時のスナップショットだと思われる。

この時の映像は、日本漁船から撮影したものしか見たことが無かったので、興味深い。この空撮映像について少し。

 

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元ネタは、韓国KBSテレビが、昨年12月と今年1月に放映した特別番組『슈퍼차이나(Super China)』で、ちょうど、NHKスペシャル『中国激動』のような特別番組。

全7幕で、第3幕『팍스 시니카(パックス・シニカ)』で使われた空撮映像だった。

52分の番組で、13分35秒くらいから尖閣諸島の話になる。60秒ほど。

 


슈퍼차이나 E03 150117 팍스시니카, 중국 패권의 시대 HDTV H264 720p WITH - YouTube

 

 

 

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画面の説明は「센카쿠 제도(중국명 댜오위다오)」「尖閣諸島(中国名 釣魚島)」。どちらを先に書いているか気になった。

まず2010年の中国漁船衝突事件の映像があり、次に、2013年の尖閣沖での海保と海監の洋上攻防戦にうつる。


国家海洋局・中国海監総隊の、1000㌧級海洋監視船「海監51」。(現在は、中国海警局「海警2151」)

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海上保安庁の、1000トン型のはてるま型巡視船。

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漁船を守る、海上保安庁。 
この時、中国海監総隊は、1000トン級以上の8隻の海洋監視船を送り込んでいる。

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逃げる、日本の漁船群(この時の船数は、確か10隻)。
しんがりを守っている海上保安庁の巡視船。

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尖閣諸島の間近で繰り広げられていた、攻防戦の様子でした。

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この第三幕『팍스 시니카(パックス・シニカ)』は、中国の海洋戦略についての特集だった。

中国海軍はあまり出てこないし、第一列島線・第二列島線も出てこない。何より、中国海警局も出てこない古い内容だが、主に南シナ海の島嶼の領有権争いや、中国が狙う海洋権益と、シーレーンと「真珠の首飾り」構想についてよくまとまっている。ニカラグア運河構想まで出てくる。

パクス・シニカ (Pax Sinica) は中国の覇権により維持された北東アジア地域の平和状態、あるいは中国国内の平和状態。後者としては西周、西漢、東漢、唐、明、清の時代にあたる。これらの時代は政治的、経済的、軍事的、文化的な中華文明の支配に特徴付けられる。

パクス・シニカ - Wikipedia

 

内容を簡単にメモってた。

ステルス機「殲31」や弾道ミサイル「東風21」、極超音速滑空実験機「WU-14」やロケット、宇宙開発など中国の科学技術・軍事技術について。

パラセル(ベトナム語:Hoàng Sa、中国語:西沙)諸島沖での、中国とベトナムとの衝突・攻防戦。ベトナム漁船の被害、反中国デモ。
南シナ海での、周辺各国と領有権争いをしている島嶼での実効支配の例と、島嶼や岩礁に作られている建造物。

東シナ海では、日本の領土・領海である尖閣諸島へも手を伸ばしている。(と、韓国語で説明があったかどうかは分かりません。)

この危機的な状況への米国の対応、フィリピンとの関係再強化。

中国海軍の軍備増強。

南シナ海の島嶼に、一方的に三沙市を設定し、市役所や気象台、病院、電話会社が揃って、商店街での観光客の話になる。

毛沢東や鄧小平の頃の海洋政策、習近平の強軍政策・海洋政策。
スリランカをはじめとして、ミャンマー、バングラデシュ、パキスタンでの大規模な港湾開発を支援し、ソマリアからの原油など、インド洋を航行する大型輸送船の基地とする。いわゆる「真珠の首飾り」戦略。海洋シルクロード構想。

さらには中央アメリカ、ニカラグア。
香港のHKNDグループは、オルテガ大統領との間でニカラグア運河建設計画を始めた。もし完成したなら、米国東岸やベネズエラからの輸送船が通過すうことになるだろう。

中国は強硬に海洋戦略を推し進めている。

 

・・・と、聴いてても韓国語分からなかったけど何となく、こんな内容でした。

 

南シナ海 中国海洋覇権の野望

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