中国海警局の船名・船舶番号について、意外と知られていないようなので簡単にまとめてみた。
これを読めば、例えば次のようなニュースを見た時・・・
2日午前10時ごろ、沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に中国海警局の船3隻が相次いで侵入した。
(中略)
第11管区海上保安本部(那覇)によると、3隻は海警2151、2337、2501。中国船3隻が領海侵入 尖閣周辺、今年22日目(8/2|産経ニュース)
「東海分局(東シナ海を管轄)の、1000トン級と3000トン級。それに新型の5000トン級の1番船だ」とすぐに分かるので、とても捗ります。
また近頃、053H2G型(江衛級)駆逐艦の、船体が白く塗られている画像が公開、報道され、中国海警局に移管されると推測されている。番号が描かれたら、どこに配備されるかすぐに分かるでしょう。
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注:ここに訳してまとめた命名規則は、整合性がかなり高いですが、公式に発表されたものではありません。経験則も混じっているようですし、当てはまらない船名もあるので、全てが説明できるわけではありません。
◎ 数字4桁(例:海警2350)の場合は、3つの海区を管轄する海警分局として活動する。
「海警ABCD」の場合
1番目の数字(A):海区、分局。
1・・・北海分局。黄渤海区(渤海〜黄海(北部))(遼寧省・河北省・天津市・山東省)
2・・・東海分局。東海区(東シナ海(〜黄海南部))(江蘇省・上海市・浙江省・福建省)
3・・・南海分局。南海区(南シナ海)(広東省、広西チワン族自治区、海南省)
2番目の数字(B):排水量トン数
0・・・1000トン級未満
1・・・1000トン級(例:海警2151)
2・・・2000トン級(例:海警3210)
3・・・3000トン級(例:海警2308)
4・・・4000トン級(例:海警2401)
5・・・5000トン級(例:海警2501)
(6〜7は、今のところ無い)
9・・・9000トン級?あるいは1万トン級以上?(例:海警2901(建造中))
3,4番目の数字(CD):
・元の所属が中国海監総隊(海監)や漁業局(漁政)の場合は、前の船舶番号を引き継いでいる。(例外あり)(例:海警2350(もと海監50)、海警2102(もと漁政202))
・新しく建造された場合は、1から始まる場合が多い。(例外あり)(例:海警2401、海警2501、海警2901)
(例外:
新しく建造された、漁政型3000トン級は1から始まり、海監型3000トン級は5から始まるようだ。(これもまた例外あり)
地方海監部隊から移管された船には、新造船でも別のパターンで付けられるようだ。(例:海警2112(福建省海監総隊の海監8002)
)
◎ 数字5桁(例:海警46101)の場合は、地方海警部隊。
「海警ABCDE」の場合
1,2番目の数字(AB):沿海の省・直轄市・自治区のコード番号
12-天津市、13-河北省、21-遼寧省、37-山東省
31-上海市、32-江蘇省、33-浙江省、35-福建省
44-広東省、45-広西チワン族自治区、46-海南省
3番目の数字(C):排水量トン数(推測)
0・・・500トン級(1000トン未満)
1・・・1000トン級、1500トン級(推測)
2・・・2000トン級(推測)
(追記(2015/12/26):2000トン級「海警31239」とトン数が確認されたので、記事公開時に曖昧だった部分を修正し追記しました。)
4,5番目の数字(DE):
・元の所属の船舶番号を反映していることが多い。特に、公安部辺防管理局(辺防海警)の船艇は同じ命名パターンらしく、そのまま引き継がれてるものが多いようだ。
・新しく建造された場合は、1から始まる場合が多い。(多分、例外あり)(例:海警46101、海警46102)
他にも、中国海警局のペイントで「警医01」と船名が描かれている船や、このパターンに当てはまらないものもあるので、参考程度に。
また、中国海監の地方海監総隊には、独自の命名規則がある。
とりあえずはこんなところで。
例:
確認済(中国海警局が正式発足した後に、確認された順):海警2350、海警2166、海警2101、海警2506、海警2102、海警1126、海警2146、海警2151、海警1123、海警2112、海警2113、海警1115、海警2337、海警2401、海警2305、海警2115、海警2306、海警2307、海警2308、海警2501
中国海警局になる、もとの船名も合わせて載せています。答え合わせにどうぞ。
中国海警局|尖閣周辺で確認された海警船。(再編前後の新旧対照まとめ)(2015/08/01更新) - NAVER まとめ