なぜ日本人は餃子をこよなく愛するのか?科学的に分析―台湾メディア|レコチャイ https://t.co/fvatVp9Iy1
— ぺりかんめも (@pelicanmemo) 2017年6月21日
>餃子を焼く最終段階に出る「ジジ」という焼ける音が、海の波の音に似ており、島国で育つ日本人にとって心地よく生きる力が得られるのだとした。
考えすぎかと😋
先月、中国を中心に海外ニュースを紹介しているレコードチャイナの記事を読んでいて、ちょっと気になる😋 記事がありました。
日本人が 中国以上に餃子を好む理由として、餃子を焼くときの音が、島国で育った日本人にとって心地よいからだという説です。考え過ぎた珍説と感じます。
気になったので調べてみました。
日本人がここまで餃子を愛する理由として記事は、味や香り、音などのほかに、科学的な理由があると分析。餃子を焼くと、50種類もの良い香りのする物質ができるが、これはしょうゆやみそ、かつお節などから出る香りに近いのだという。また、餃子を焼く最終段階に出る「ジジ」という焼ける音が、海の波の音に似ており、島国で育つ日本人にとって心地よく生きる力が得られるのだとした。
このほか、餃子の食感も日本人好みであり、パリパリでもちもちしていてジューシーであることが不可欠だと論じた。
(赤字強調は管理人による)なぜ日本人は餃子をこよなく愛するのか?科学的に分析―台湾メディア - Record China (2017年6月21日)
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元記事の、台湾メディアの中国時報の記事はこれでしょう。😋
日本人為何這麼愛吃餃子?青樹明子指出,味道自不必説,在氣味、聲音和口感等味覺以外的要素上,也存在日本人愛吃餃子的原因。
在煎餃子時,會産生50種芳香物質,據説接近於醬油、大醬和鰹魚乾等發出的氣味。這些全都是日本人喜歡的東西。再則,煎餃子最後階段,加入燜蒸的熱水發出「滋滋」聲,接近於大海波浪的聲音,這讓島國長大的日本人感到舒暢,並且獲得生命力。
(赤字強調は管理人による)科學理由 讓日本人愛上餃子不可自拔 - 中時電子報 (2017年06月19日)
この中国時報の記事が参照している、日本経済新聞・中国語版の青樹明子さんのコラムはこれでしょう。😋
煎餃子時發出的聲音似乎也是日本人的最愛。在煎餃子的最後,加入用於燜蒸的熱水,而秘密在於此時發出的「滋滋」聲。這種聲音接近於大海波浪的聲音。在大海環繞之下長大的日本人會在海浪聲中感受到舒暢,並且獲得生命力。煎餃子的聲音是日本人尤其喜歡的。
(赤字強調は管理人による)日本人愛上餃子、也有科學性的理由 日經中文網 (2017/06/19)
著者の青樹明子さんの独自調査?持ちネタ?かと思って、著書を2〜3冊読んでみたのですが、残念ながら見当たりませんでした。
さらに調べてみたところ、もしかしたらその元ネタは、2015年6月21日に放送された日本テレビの情報バラエティ番組(関東地方ローカル番組)『ぐるめぐり ~見ると美味しくなる!食ヒストリー~』だったのかもしれません。
・餃子を焼いたときに出る、50種類の香り物質。😋
・蒸らす時の「ジャー(ジジ)」という音が海の波の音に似ている。😋
・触感が、日本人好み。😋
この3点全てが、中国時報の記事や日本経済新聞・中国語版のコラムの内容と一致しています。
ぐるめぐり ~見ると美味しくなる!食ヒストリー~|日本テレビ
「なぜ日本人は焼き餃子に惹かれるのか?」日本テレビ「ぐるめぐり」で科学的に証明された餃子の魅力! - 東京餃子通信 (2015-06-28)
餃子を焼いて蒸らす時の音が、海の波の音に似ているという「科学」的な根拠は、日本音響研究所の鈴木創さんの分析のようです。(日本音響研究所です。(日本音響研究所や音響研究所や、まあ、いろいろと話題になっていました。))
鈴木さんの説明によると餃子の焼き音、特に蒸らし用のお湯をいれた際の「ジャー」という音に秘密があるとのこと。
このジャーという音が海の波の音に似ているとのこと。生命の源である海。そして癒しの力をあたえてくれる海。
餃子の焼き音を聞いているとそんな海を思い出すのだそうです。
(赤字強調は管理人による)「なぜ日本人は焼き餃子に惹かれるのか?」日本テレビ「ぐるめぐり」で科学的に証明された餃子の魅力! - 東京餃子通信 (2015-06-28)
分析結果はともかく、その解釈はちょっと考え過ぎかと。😋
番組を見ていないので批評はしませんが、音を「科学技術」で分析したところ、使いやすいストーリーの結果が出たので、番組ではそこだけを抜き出すことで「科学で検証」と使っているように感じます。テレビの情報バラエティ番組で、よく使われてきた構成です。
「さらに科学で検証(追試)」してみるとしても、実際問題、いろいろな餃子の焼き方での音や他の焼き料理の音を調べることで反駁はできても、この「餃子の焼き音、特に蒸らし用のお湯をいれた際の「ジャー」という音」の仮説が正しいか間違っているかは確かめようがありません。
テレビの情報バラエティ番組にありがちな、面白そうな説を言ったもの勝ち、なのですよね。それが海外メディアで紹介されて、「科学的」とまことしやかに紹介され逆輸入される近頃・・・
言ったもの勝ちなので、餃子と音にまつわる別の仮説を書いてみましょうか、
中国の東北部、満州の内陸に移住した日本人たちが、現地で食されていた餃子(水餃子や蒸し餃子)を焼いてみたところ、その「ジャー」という音が「波の音」と似ていると感じられた。その音は日本ではありえないほどの内陸へ入植した人たちが、出身地で聞いた海辺の波の音や、移住する時に乗ってきた船上で聞いた音を連想させて、日本を感じさせ郷愁をさそうものだった、そこで好んで作られるようになった。
そして戦後の引き揚げの後、中華料理の定番として「焼き餃子」が好まれるようになった、とか・・・、もう、ひとネタも、ふたネタも作れそうです。(いま考えた😊)
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日本で、水餃子😋 でなく焼き餃子😋 が好まれる「科学」的根拠といわれる中では、餃子を焼くときの匂い成分が日本人に好まれるものだったという説明と、肉汁と油と醤油(ラー油や、酢や、味噌も)がお米の御飯にとてもよく合ったからだという説明が気に入っています。
左手にお茶わん。右手にお箸(もちろん、左右逆でもOK)。
餃子をつまんで、醤油+ラー油(その他)をちょん♪ とつけて、汁が垂れないようにご飯の上にちょっと置いて、口に入れて、ひと口ふた口。もぐもぐ…😋 そこで、ご飯も一口食べて、餃子の具と皮と米粒とを、口の中で一緒に噛んで咀嚼する。もぐもぐもぐ…😋
日本での御飯の食べ方の特徴に、味のついていない"お米のご飯"と、味のあるおかずとを、口の中で一緒にする「口内調理」があると言われます。
ただ"まぜまぜ"してから食べるのではない、まず餃子を口に入れてひと口ふた口噛んで、そこにご飯を口に入れて一緒に噛んで咀嚼することで、味と触感の変化を楽しむことができる。焼き餃子は、昭和の日本のご飯の食べ方と嗜好に、とてもよく合っていたのではないでしょうか。
ブログの中の人にとって、餃子😋というと家庭料理であるとともに、仕事帰りに寄った高架下の居酒屋での餃子😋とビール🍻です。
料理は餃子とザーサイだけの餃子専門の小さな居酒屋。注文は餃子何個ではなく餃子1人前や2人前…、いや3人前で。😋
暑い夏の日、冷たいビール🍻を呑みながら喋りながら、焼いている餃子の匂いがただよってくる間の期待感😋はたまりません。
そして餃子がテーブルに・・・、たまりませんわ😍
その餃子を待っている間の期待感の中に、餃子を焼く音もあるのでしょうね。この説明でしたら、餃子を焼く音もまた、明日を生きる力になりそうです。。
このレコチャイの記事を見かけて調べはじめてからこっち、中の人の夕飯は餃子三昧だったりします。これがまた、暑い日の夜の冷たいビールと合うんだ。😋
引き続き、調査中です(大義名分)。
もし、音が重要な要素なのでしたら・・・、もしかすると、餃子を作る時や焼く時にモーツァルトの音楽を"聞かせてあげる"ことで、美味しくなって、食べても太らない、という「科学的(笑)」な仮説も出てくるかもしれません。(餃子じゃないけど、そういうチャレンジングなお店はあります。)
調べた中で、ネットでは特に興味深い記事でした。
実は日本だけ?「餃子と言えば“焼き餃子”」|食の安全|JBpress (2012.09.14)
焼きギョーザは日本の「発明」である - 東京餃子通信 (2014-04-08)
第3回:焼きギョーザの「新規性」と「進歩性」 - 日経テクノロジーオンライン (2014/03/31)