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【新型コロナウイルス】 ワクチン接種後に34度台の低体温(実体験)→ 原因は体温調節機能の混乱と、温度計の予測検温の誤差?

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新型コロナウイルスのワクチンを2回接種済です。

大規模接種で早い次期にモデルナを接種。2回接種済が全人口の5割を越えたそうですし「副反応で低体温」はレア・ケースらしいので実体験からの考察を少し。

 

接種後の副反応は、接種後1~2日に体温38℃近い高熱がありましたが、その後に34℃台が出続けていました。他には、接種した左肩の痛み、左腕が上がらない、熱っぽい、頭痛、倦怠感などよく耳にするもの。軽いモデルナ・アームの症状もあった。

先人の知恵のおかげで、解熱剤を用意して高熱が出てきたら早めに服用したり、普段の飲食以外にポカリ・スウェットを1日あたり2リットル飲むなど先手の対応が出来ました。

 

副反応の”低体温”は、厚生労働省からの発表でも数件報告されています。

しかし「迷走神経反射の疑いがある」とされた例の他は、「低体温という患者の訴えがあった」ので報告され発表に加えられただけのようで、健康に問題があったという発表ではありません。接種直後ではない1~2日以上も経って体温が低く出た場合(アナフィラキシーではない)や、ほかに気になる症状が同時に出ていないのなら、それほど心配しなくてもいいのではないでしょうか?(心配ならかかりつけ医にご相談を)

 

当ブログ管理人の普段の体温は、昼に計ると36℃台半ばで、朝の起床後に計る基礎体温では36℃前後。平均体温はやや低め、それでも34℃台を見たのは初めてでした。

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グラフの横軸は左から右へと、古い日時→新しい日時で並んでいますが、体温測定の記録は不定期です。だいたいのパターンを感じてもらえればと思います。
(ワクチン接種前の6ヶ月間や接種1回目と2回目の間の4週間は、毎日か2日に1回測定。ワクチン接種後数日は、起きている間になるべく1時間〜2時間ごと。1日あたり10~20回で、体調の変化を感じたときは多めになっている)

接種後の赤枠点線の”4日間”と”6日間”は、注射した肩の痛みが消えるまでを示しています。

使用したのは主にテルモの電子体温計C205。

 

なぜ体温が34℃台の低体温が出続けたのか、

(1)電子体温計の”予測検温”の誤差。

(2)ワクチン接種後に、身体の体温調節機能が混乱していた。1日に何度も体温が上下。(皮膚毛細血管の拡張が、体温が低くても発生?)

の合わせ技と考えています。

 

 

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まず原因(1)の、体温計の測定誤差。

近頃の電子体温計には、20秒~30秒の検温で体温の上がり方をもとにして10分後の体温を予測する製品が多くあります。ワクチン接種した後の体温上昇は、その予測アルゴリズムからズレていたようです。

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検温開始から20秒ほどたって(予測検温)ブザーが鳴り、34℃台の数値が表示された後に、そのまま10分間検温(実測検温)を続けたところ0.5℃〜1℃以上高い結果となります。実測検温で34℃台が出たことはありません。

ツイッターSNSで「低体温だった」と書かれて画像公開されている体温計は予測検温するタイプの体温計ばかりのようでした。耳式体温計だったらもっと正確に計れていたのではないでしょうか。

知っておきたい体温の話 | 豆知識 | 体温研究所レポート | テルモ体温研究所

測定時間の違いは何?実測式と予測式 | 体温計Q&A | 体温計の基礎知識 | テルモ体温研究所

 

 

しかし、これだけでは毎日の体温の変化は説明出来ません。

 

2回目のワクチン接種から18時間あたりから熱が出はじめ、接種の翌日〜翌々日まで高熱が出ました。事前に体温38℃近くが出たら解熱剤を服用(用量と用法は守る)と決めて(*)、対応しましたので特にどうということはありません。解熱剤は2回服用。
(*)ワクチン接種の「副反応の強さ」と「新型コロナのスパイクタンパクに対する抗体価」の間に相関関係は無いという報告(査読前)があった。(新型コロナワクチンの副反応が強いほど、効果が期待できる? 副反応が軽くても大丈夫か(追記あり)(倉原優) - 個人 - Yahoo!ニュース (2021/08/18))

接種3日目からは平均体温(36℃台半ば)より高くなることは無く、むしろ34℃台が出はじめた。

3日目は2〜数時間ごとに36℃台から34℃台(予測検温)をいったりきたりしていて、1日の体温の変動リズム(起床前後の早朝は低い〜活動が活発な昼〜夕方は高い)からも大きくズレていました。

20211003114232(体温変動の赤線グラフはイメージ)

 

おそらく原因(2)の、体温調節機能が混乱していたのでしょう。

涼しい室内で座って本を読むなど安静にしていて、直近の体温は36℃台だったけれど突然に、背中や上半身が熱っぽくなって脇の下がじっとり汗ばんでくることが何度もあった。放熱している。
そこで体温を計ってみると35℃台前半や34℃台(予測検温)と表示され、実測検温では35℃台。また、食事(*)のあと30分~1時間に急に背中が熱っぽくなってきたので、体温を計ったら35℃近くが出たことが2回あった。(*)食後は普通、体温が上昇する。食事は和食寄りの家庭料理。辛い・熱いは少なめ(当社比)。

 

大脳の視床下部にある体温中枢が皮膚血管の拡張や発汗をうながすことで体表から放熱する、その温度調整の設定温度(セットポイント)が時々低い方へずれていたと思われます。

 

その一方で、寝汗や滝のような発汗は無く、朝起きた時の寝巻きもベッドのシーツも濡れていない。普段の飲食のほかにポカリを2リットル/日も飲んでいたのに、小水の回数はそれほど増えず、下痢はせずむしろ便秘気味。朝起きた直後に体組成計で体重と体脂肪率、骨格筋率などを計ると普段以上に脱水していた(体脂肪率の数字がやたらと高い)。

見た目で平熱やそれ以下であっても、免疫系で”とろ火”のような炎症と抑制が続いていて、全身の皮膚表面からの蒸散が活発だったのでしょう。

 

その後、ワクチン接種3日目のような頻繁な体温の変化は減っていき、5日目には半日ごとくらい。注射をした左肩の痛みが無くなった(左腕を水平より上に上げても痛みを感じなくなった)7日目からはほぼ普段通りで、身体の熱っぽさなど違和感はとくに感じていません。