（中央社より）
台湾の沿岸警備隊に相当する海巡署に所属する船舶（公船）の舷側に、新たに「TAIWAN」の文字が追加されることとなった。
これまでは「R.O.C. COAST GUARD」および漢字の「海巡署」（2018年から）が記載されていた。（"R.O.C."は、中華民国（台湾）の公式の英語表記 "Republic of China" の頭文字）
海巡署は以前は「海岸巡防署」と呼ばれ、2018年の組織改革によって行政院海洋委員会「海巡署(Coast Guard Administration)」 として再編された。
海巡署の巡視船に「TAIWAN」表記追加 蔡総統が指示＝総統府／台湾 | 両岸 | 中央社フォーカス台湾
海巡署は巡視船の舷側への文字追加は高いレベルからの指示だと発表をし、台湾総統府の張惇涵報道官はフェイスブックで「TAIWAN」と加えるように指示をしたのは蔡英文総統だと明かした。
昨年(2020年)12月11日の600トン級「安平」艦の進水式の時に指示があったそうだ。
「すばらしい！ ただ、海巡署の巡視船に TAIWAN の文字があれば、（台湾の）海上法執行活動が国際的に明確になってさらに良いでしょう。（抄訳）」
「很好！但若能在海巡艦艇上塗裝TAIWAN，讓海巡執法時能夠被國際更清楚辨識，就更好。」
海巡署によると今年(2021年)1月から追加の塗装が始められ、これまでに500トン級「澎湖」艦、1000トン前後の「謀星」艦と「台東」艦、2000トン級「新北」艦で作業が完了した。引き続き、海巡署に所属する船舶225隻で同様の塗装が施される。
台湾、行政院、海洋委員会が発足。｜海岸巡防署は海巡署に、艦隊分署や偵防分署などを新設。 - pelicanmemo (2018-05-05)
Ads by Google
（新北艦）
率直な感想を述べさせてもらうと、デザインがいまいち。
フォントとバランスがよくない。
"R.O.C."の「Ｒ」と"COAST"の「Ａ」「Ｔ」が大きく見えている。"GUARD"が詰み過ぎている。"海巡署"の漢字が弱々しい。とくに重要な"TAIWAN"の文字が少し小さく見えて弱い。
蔡英文総統におかれましては、この機会に、海巡署の巡視船艇の舷側文字のデザインを変更して統一し、描き直されることをお奨めいたします。
閑話休題😅、
海巡署の巡視船に「TAIWAN」表記追加 蔡総統が指示＝総統府 https://t.co/Hhw3ICaQwS
— 台湾ニュース＠中央社フォーカス台湾 (@focustaiwanjapa) 2021年2月17日
同署によれば各国の船舶が台湾の巡視船艇を明確に識別できるようにするためで先月から塗装が始められた。現時点では500トン級1隻、1千トン級2隻、2千トン級1隻で作業が完了。今後225隻に同様の塗装を施すという。
海巡署の巡視船の舷側に「TAIWAN」の文字が付け加えられたことについて、中国（中華人民共和国）の海警法の施行や、中国海警局との差別化のため、「グレイゾーン事態」を念頭に置いたものという報道や見解がある。総統府の張惇涵報道官がフェイスブックでそういう説明をしたからなんだけど・・・、それは、むしろ国内の政治向け説明と考えている。
識別信号を使うし、舷側の文字が読めるくらいに近くにいたら間違うことはない。
張氏は、台湾海峡の周辺海域には各国の船舶が年間延べ30万隻航行しているとした上で、中国が一方的に制定した、外国船舶への武器の使用を認める「海警法」が今月1日に発効したことを指摘。「TAIWAN」の表記が、法的地位の定まらない地域をめぐる「グレーゾーン紛争」を念頭に置いたものであることを示唆しつつ、台湾が堅持する、「挑発も屈服もしない」立場を改めて示した。
台湾の海巡署は、中共の来たるべき”侵略”を警戒して、グレイゾーン事態での”白い船”海巡署の戦力の増強も進めている。
国産の大型巡視船の建造「國艦國造（国艦国造）」や、有事（戦時）には巡視船にミサイル発射装置を搭載できる軍事転用可能とする「平戰轉換（平戦転換）」も進めている。
この計画に対して「海巡署は第二海軍を目指すのか？」という国会質疑もあった。当時の李仲威署長はそれを目指すものではないと回答をし、海巡署は軍隊とは一線をひいた法執行組織であり行政組織だとしている。
台湾の国内でもいろいろとあります。
蔡英文総統と民主進歩党はここ1~2年は支持率がすごく高いけれども、2018年の統一地方選では大敗しており、蔡総統はその責任をとって党主席の辞任を表明していた。しかし2020年の総統選挙において過去最多の得票数を得て再選され、民進党の主席にも復帰した。
次の統一地方選挙は2022年。
前回のような失態はおかせない。すでに来年の統一地方選のための準備は始まっている。
蔡英文総統の選挙スローガンのひとつ「中華民国台湾」、2020年の第15代総統の就任演説でも何度も繰り返したように「台湾」という意識をもつことを強くアピールするだろう。
海巡署では新たに4000トン級を4隻、1000トン級を6隻、600トン級（700トン級）を12隻の建造が進められている。今後10年で老朽艦艇の更新も含めて100隻の建造が計画されている。
進水式だけでなく、普段の各地での海巡署の巡視船の活動で注目されることも多くなるだろう。その度にニュースで、「TAIWAN R.O.C COAST GUARD 海巡署」と表示されるようになる。これは政治的に大きなアピールとなる。
個人的にはいっそ「TAIWAN COAST GUARD」（TCG）でいいんじゃない？、と思わなくもない。
しかし、台湾国内の政治的にも "R.O.C."を削ることは出来ないだろう。
だって、「たまごかけご飯（TCG）」になっちゃうしー 😆
（たまごかけご飯（TKG）です。念のため）
海巡署の巡視船に「TAIWAN」表記追加 蔡総統が指示＝総統府／台湾 | 両岸 | 中央社フォーカス台湾
總統指示海巡艦艇塗裝增TAIWAN 更清楚辨識安全執法 | 中央社 CNA
[政治] 海巡舰艇涂装加TAIWAN 提升国际执法辨识度 ::: 明鏡
反制陸海警 總統令海巡艦增「Taiwan」字樣│TVBS新聞網
蔡英文霸氣回應台灣新塗裝 海巡署收回高層指示聲明致歉 | 聯合新聞網
蔡英文指示台灣海巡艦艇增「TAIWAN」字樣 總統府：更清楚辨識 | 立場新聞
張惇涵 Chang Tun-Han - 2月16日 19:04 - 更清楚辨識、更安全執法，正是蔡英文的指示... facebook
更清楚辨識、更安全執法，正是蔡英文的指示
如果大家有注意到，開工的第一天，有一則新聞是海巡的艦艇塗裝，增加了 #TAIWAN 的字樣。
在守衛海疆的任務上，海巡甚至比海軍更前線，除了巡防的任務以外，也要執行海上救援救難，以及查緝走私、打擊犯罪等治安工作。海巡的夥伴時常需要在第一線、近距離的執法，像是大家印象深刻的，去年底馬祖海域的大量違法抽砂船事件，就是海巡艦艇負責執法驅離。
去年12月11日， 蔡英文 Tsai Ing-wen總統前往高雄主持安平艦下水典禮，這不但是國艦國造的落實，也是展現巡弋海疆的決心；而為期10年，預計打造超過100艘艦艇的「籌建海巡艦艇發展計畫」，不僅如期如質，甚至超前進展。
「很好！但若能在海巡艦艇上塗裝TAIWAN，讓海巡執法時能夠被國際更清楚辨識，就更好。」
在要離開這個行程上車前，總統做了這樣的指示。新聞報導裡所稱的「國安高層」指示，不用懷疑、也不用猜測，正是蔡英文總統本人。
台海周邊一年大約有30萬艘次的各國船舶通行，尤其在中國單方面推動的「海警法」於2月正式生效後，周邊國家的海巡工作比起過去將更為持重；面對「灰色地帶衝突」的應對，TAIWAN的塗裝，能讓我們海巡艦艇有更清楚的辨識、更安全的執法；但不挑釁、不屈服，始終是我們堅持的立場。
#國事故事 海巡署長室 Coast Guard
台湾、行政院、海洋委員会が発足。｜海岸巡防署は海巡署に、艦隊分署や偵防分署などを新設。 - pelicanmemo (2018-05-05)
