中国が台湾の北に飛行禁止区域を設定　台湾の北東、尖閣諸島の北西、台湾の抗議で３日→２７分に短縮（追記x3(~4/16)）

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（台湾交通部の地図とGoogleEarth画像を重ね合わせた）

台湾の交通部は4月12日、中国の航空当局から4月16〜18日に台湾北部に飛行禁止区域を設けるとの連絡があったと明らかにした。

松野博一内閣官房長官は12日午後の定例記者会見で、日本に対しても通知があったことを明かした。会見の中で松野官房長官は「当該区域は我が国の領域外に設定されている」「領海を含め関連する航行警報については中国側から通報はされていない」と述べた。

台湾の交通部から発表された地図をGoogleEarth画像と重ねてみたところ、飛行禁止区域は尖閣諸島の北西で接続水域よりも外側となる。

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－－（追記:同日4/13）－－－－－－－－－－－－－－－－－－

台湾の国防部が、中国の航空当局から受け取った通知（地図）を公表した。

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－－（追記ここまで）－－－－－－－－－－－－－－－－－－

台湾（中華民国）交通部の公式発表と、日本の松野博一内閣官房長官の記者会見はこちら。（このブログ記事の後ろの方に全文を引用と、記者会見の書き出しテキストを載せた）

交通新聞稿-交通部回應中國從事航太活動之說明-中華民國交通部

令和5年4月12日（水）午後 | 官房長官記者会見 | 首相官邸ホームページ

台湾周辺で行われた中国共産党人民解放軍による大規模な軍事訓練行動（4月8日~10日）の直後で興奮冷めやらぬときであり、Ｇ７外相会談（4月16日〜18日）の日程と重なっていたことからさまざまな憶測が流れている。

台湾の国防部参謀本部の顏有賢(Yan Yu-hsien)情報參謀次長は12日午後の記者会見のなかで、飛行禁止区域は台湾の北端から北へ約85海里（約157km）で台湾の防空識別区域(ADIZ)内におさまるとし、通知には航太活動（航空宇宙活動）とあることを明らかにした。

「航太（航空宇宙）」についての質問に対しては「私も答えが知りたい（我也想了解答案）」と述べた。飛行禁止区域の計画について説明を受けた韓国の話として、衛星打ち上げロケットからの落下物のために決定されたと伝えられている。

日本の松野官房長官は「通知があった」ことを明かしつつ「領海を含め関連する航行警報については中国側から通報はされていない」とも述べている。これは、中国の交通運輸部海事局から発表される海上の船舶の航行安全のための通告や警告のことではないだろうか？　高空を飛行する航空機には危険となる可能性があっても、海面にまで落下する可能性は低いのかもしれない。

－－（追記:同日4/13夜）－－－－－－－－－－－－－－－－－－

台湾の王國材交通部部長（大臣）は13日の記者会見で、海域についても13日夜9時（台湾時間）に航行安全情報を発表し商船や漁船に当該区域を避けるよう求めるそうだ。

中國設禁航區影響33航班交通部13日晚間發飛航通告 | 中央社 CNA

中国の福建海事局は13日、東シナ海の該当海域に、ロケット残骸の墜落を理由として航行警報を発布し商船や漁船など船舶の侵入を禁止した。時間は16日9時〜15時（北京時間）の6時間と設定した。

闽航警11/23 东海可能有火箭残骸坠落 - 中华人民共和国海事局

闽航警11/23 东海
2023年4月16日0900时-1500时，在以下四点连线水域范围内可能有火箭残骸坠落：
A: 26°05.58′N/123°20.52′E;
B：25°42.30′N/122°55.50′E；
C：26°32.94′N/121°57.06′E；
D：26°56.40′N/122°22.08′E。
禁止驶入。

禁航區3天→27分鐘→6小時？航港局：仍在確認消息 - 自由時報電子報

中国東シナ海 16日一部海域で船舶の航行一時的に禁止と発表 | NHK | 中国

－－（追記ここまで）－－－－－－－－－－－－－－－－－－

－－（追記:4/14）－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

台湾メディアの中央社が、中国航天科技術集団が4月16日9時40分（現地時間）に予定している、甘肅省の酒泉衛星発射センターから気象衛星「風雲三号G星」を打ち上げる長征四号ロケットと報じた。

中國在台灣以北海空域劃設禁航區，是因為預計16日上午9時40分從甘肅發射「風雲三號G星」氣象衛星，屆時可能有火箭殘骸墜落至該禁航區，與軍演無關。國安人士今晚予以證實。

中國劃禁航區無關軍演 16日將發射氣象衛星【獨家】 | 中央社 CNA

－－（追記ここまで）－－－－－－－－－－－－－－－－－－

－－（追記:4/16）－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

台湾の国防部は、9時36分（現地時間）に中国の甘肅省にある酒泉衛星発射センターから気象衛星「風雲三号G星」をのせた長征四号ロケットが打ち上げられたと発表した。ロケットの残骸の一部が台湾北方の警戒区域に落下したが、台湾の国土安全保障に影響はなかったと述べた。

國防部：中共火箭殘骸墜北部外海警示區未影響安全 | 政治 | 中央社 CNA (2023/4/16)

國防部發布新聞稿，針對「中共上午0936時自甘肅酒泉發射衛星，其飛行軌道通過臺灣北部外海上空」乙情說明(112年4月16日) - 中華民國國防部 (2023/4/16)

－－（追記ここまで）－－－－－－－－－－－－－－－－－－

台湾は、中国による一方的な飛行禁止措置は飛行情報区(FIR)を混乱させ、北東アジアと東南アジアおよび台湾と韓国、日本、北米を結ぶ運航便の60~70%に影響が及ぶ可能性がある、重要な航路に重なると抗議をしたところ設定期間は16日午前9時30分〜57分（現地時間）までの27分間に短縮された。

ロイター通信は、中国の飛行禁止措置に詳しい台湾の高官の話として、混乱の可能性を考慮して、台北（政府）は外交、情報、航空当局など「複数のチャンネル」を使って北京（政府）に対して当初の計画を抑制するよう説得したと伝えている。

中國對台劃設27分鐘禁航區航空公司：衝擊有限 - 自由時報電子報

Taiwan says it convinced China to rein in no-fly zone plan | Reuters

中国外交部の汪文斌副報道局長は12日の定例記者会見で、「あなたが質問された情報については了解していません（我不了解你提到的有关情况）」と述べた。外交部の公式サイトのテキストには載っていないが記者会見動画では、その後に「担当部署に質問してください」と述べている。

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台湾（中華民国）の交通部による公式発表はこちら。

交通新聞稿-交通部回應中國從事航太活動之說明-中華民國交通部

新聞類別：新聞發布
業務分類：空運
發布日期：112-04-12
發布單位：航政司
交通部回應中國從事航太活動之說明
針對中國民航部門昨（11）日以服務電報（SVC）通知我方，以「從事航太活動」為由，於本月16至18日，每日9時至14時，逕自於我國轄管之台北飛航情報區內劃設警示區管制飛航，並經我國抗議後改為16日上午9時30分至57分（全程27分鐘），對此，中華民國交通部聲明如下：
一、我國管轄之台北飛航情報區位處東亞南北航路要衝，也是西太平洋交通主要動脈，中國逕自以「航太活動」為由，在多條國際航線輻輳區域上劃設警示區，限制往來航班飛航，時間長達三天，不僅國際僅見，對本區飛航管理造成嚴重影響，衝擊往來航班飛航權益及安全更為重大。
二、我部肩負本飛航情報區服務，有責任確保往來航班安全與飛航權益，已於本日稍早向中方表達是項無理劃設將為本區帶來巨大而不必要之飛航風險，並損害國際飛航權益，我方難以執行，故要求中方改變此議，並表達嚴正抗議。
三、經我方抗議後，中方於稍早通知我方，該「航太活動」時間將調整為16日上午9時30分至57分（全程27分鐘），我國為負責任之國際成員，將協力各方民航等單位，就相關狀況進行必要安排，確保各國旅運人員與飛航安全。

中國對台劃設27分鐘禁航區航空公司：衝擊有限 - 生活 - 自由時報電子報

中國發布台灣北部空域為禁航區國防部：初判以航太為主

Taiwan says it convinced China to rein in no-fly zone plan | Reuters

令和5年4月12日（水）午後 | 官房長官記者会見 | 首相官邸ホームページ

「中国当局より4月16日から18日にかけて航空宇宙活動のための航空機の飛行の安全に影響する可能性がある区域の設定について通報があったと承知しています。なお当該区域は我が国の領域外に設定されており、また領海を含め関連する航行警報については中国側から通報はされていません。現在、政府として詳細な情報の収集、分析を行っているところであり、その結果を踏まえ、然るべく対応してまいりたいと考えております。引き続き状況について注視し、航行の安全の確保に万全を期してまいる考えであります。」
（内閣官房長官記者会見より該当部分を書き出し）

【速報】“中国が航空機の飛行の安全に影響する区域設定” 松野官房長官が明らかに 4月16日から18日にかけて | TBS NEWS DIG