(台湾 海巡署 / 民視新聞網より)
(追記修正 12/13:記事タイトルを「【中国海警局】「海警1301」、機関砲を装備か 東海分局の”海監型”3000トン級」から「【中国海警局】「海警1301」「海警1302」、機関砲を装備か 東海分局の”海監型”3000トン級(追加画像、追記あり)」に変更しました。
台湾の海巡署から12月13日に発表された画像で、同型の”海監型”3000トン級「海警1302」が機関砲らしきものを搭載していることが確認できたからです。)
台湾、海巡署(沿岸警備隊)は12月9日、今月(12月)6日午前1時から中国海警局に所属する艦船が通常と異なる動きをしているとし、緊急対応センターを開設し、巡視船を派遣して中国海警局の船に対して「1対1」の形で厳重に監視を行っていると発表した。
中国海警局の万トン級「海警2901」が台湾海峡を南下し「海警1301」「海警1302」が東北海域から南下して、3隻は台湾本島の南東にある緑島の北東50~60海里(約92~111km)の海域に留まっている。また9日に新たに「海警2203」「海警2302」「海警2304」「海警2307」の4隻が台湾本島の西南の海域を航行した。
海巡署から発表された時点で、いずれの中国海警局の船も台湾の領海には浸入していない。
“中国軍の艦艇など周辺で活動” 台湾国防部 警戒と監視を強化 | NHK | 台湾
中国海警局の船7隻が通常と異なる動き 海巡署、巡視艇を派遣し監視/台湾 - フォーカス台湾
中共7海警船對台灰色地帶襲擾 海巡署艦艇嚴密監控 | 政治 | 中央社 CNA
快新聞/又來!中國派7艘海警船侵擾 海巡署:1對1方式嚴密監控 - 民視新聞網
台湾の海巡署から、中国海警局の万トン級「海警2901」を警戒している海巡署の1000トン級「台東艦」等から撮影した画像が公開された。その中に600トン級「成功艦」の船橋で撮影した写真があり、モニターには「海警1301」が映し出されている。
「海警1301」(もと海警2307)は東シナ海を管轄する直属第一局に所属しており、尖閣沖でもよく確認されている。尖閣沖で確認された時には機関砲は装備していなかった。
画像が小さくはっきりしないが、「海警1301」は30mm機関砲2基を搭載したようだ。
(台湾 海巡署 / 民視新聞網より。一部をトリミングして拡大した)
(追記修正 12/13:12月13日に海巡署から同型の”海監型”3000トン級「海警1302」のはっきりした画像が公開された。機関砲らしきものを装備している。)
(上報より。ブログ管理人が一部をトリミングし赤丸を書き加えた)
【中国海警局】 台湾の周辺の海域をパトロール 「海警2901」など直属第一局・第二局の大型海警船10数隻 - pelicanmemo (2024-10-16)
中国海警局 カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo
このブログ記事では余談。「海警2307」は新型の3000トン級(ZHAOKAI WPS)と思われる。海軍の054A型フリゲートの船体をベースに設計されたと言われる。同タイプが台湾周辺の海域で確認されるのは初めて。続報を待ちたい。
Ads by Google
(同型の”海監型”3000トン級「海警1305(現・海警6302)」超级大本营军事网より)
「海警1301」は国家海洋局と中国海監総隊があった頃に建造された、いわゆる”海監型”3000トン級(SHUCHA II WPS)で以前の舷号(船名・番号)は「海警2307」。2014年12月に東シナ海を管轄する東海分局に正式配備された。現在は直属第一局(東海海区指揮部 第一支隊)に所属する。
”海監型”3000トン級は10隻が建造(*)され、当初から機関砲の砲座とFCSと思われる装備が付けられていても機関砲自体は装備されてこなかった。(*) 北海分局3隻、東海分局4隻、南海分局3隻
2022年に同型「海警3302」に30mm機関砲2基が装備されているのが確認された。南海分局の3隻に装備されだしたが、東海分局の4隻には装備されていなかった。北海分局の3隻にも装備されていなかっただろう。
(来自海洋装备与公务船资讯 - 微博。一部をトリミングして拡大した)
【中国海警局】 ”海監型”3000トン級、「海警3302」に30mm機関砲2基か - pelicanmemo (2022-05-29)
今回の、台湾の海巡署が発表した画像のなかの「海警1301」を見ると、30mm機関砲2基が搭載されたようだ。画像が小さくてはっきりしないが、「海警3302」の機関砲と同じ箇所に2つの構造物らしき影がうつっている。
(台湾 海巡署 / 民視新聞網より。一部をトリミングして拡大した)
今回、台湾の海巡署から発表された中国海警局の船7隻のなかに、”海監型”3000トン級は「海警1301」と「海警1302」「海警2302」の3隻。ほか2隻も機関砲を装備した可能性が高い。続報を待ちたい。
(追記12/13:同型「海警2302」に機関砲は搭載されていなかった(Bluesky)。)
--(追記12/13追加:同型「海警1302」に機関砲らしき装備が搭載されていた」ーーーー
(上報より。ブログ管理人が一部をトリミングし赤丸を書き加えた)
【有片】9艘中國海警船凌晨逼近我國海域 海巡「1對1緊盯防守」畫面曝光 -- 上報
--(追記ここまで)------------------
今年(2024年)5月19日に、尖閣諸島沖で仲間均石垣市議が撮影した「海警1301」に機関砲は無く、海保からの発表でも触れられていないので、この半年の間に装備されたのだろう。
(八重山日報 より。一部をトリミングして拡大した)
海上保安庁の警告を無視し、魚釣島周辺を航行する中国艦船「海警1301」。近くで操業する日本漁船「鶴丸」を執拗に追った=19日午後5時過ぎ(仲間均氏提供)
中国船「だんだん島の近くに」 尖閣で対峙の漁業者危機感 | 八重山日報 (2024/5/22)
領海侵入した2隻は「海警1301」と、機関砲らしきものを搭載した「海警1305」。日本漁船には3人が乗り、南小島の南西で操業した。海保の巡視船が中国艦船の接近を阻止し、漁業者の安全を確保した。
接続水域では「海警1102」「海警1401」も航行を続けている。中国船2隻が領海侵入 尖閣周辺、漁船に接近 | 八重山日報 (2024/5/21)
記録のため、今回、台湾の海巡署から発表された中国海警局の船7隻について書いておきたい。
「海警2901(舟山艦)」は万トン級海警船(ZHAOTOU WPS)。船名はもとから海警2901。76ミリ砲1基と30ミリ砲2基を装備。
「海警1301(嵊泗艦)」はもと海警2307、「海警1302(横沙艦)」はもと海警2308、「海警2302(漁山艦)」はもと海警2306。この3隻はいわゆる”海監型”3000トン級(SHUCHA II WPS)。機関砲は装備していなかった。
「海警2203(玉环艦)」はもと海軍2000トン級(JIANGWEI I WEF)。もと海警31241(退役した海軍「541 淮北」艦)。37ミリ連装砲4基を装備する。
「海警2304(白塔艦)」は3000トン級・818型海警船(ZHAODUAN WPS)の、もと海警32302。76ミリ砲とCIWS(6管30ミリ)2基を装備する。
そして「海警2307」は例の新型海警船(ZHAOKAI WPS)だろう。054A型フリゲートの船型をベースとしたという新型だ。
尖閣諸島の接続水域で、中国海警局の76ミリ砲を装備する船4隻が確認された。3000トン級・818型2隻がはじめて確認された。
今回の中国海警局の動きは、10月に行われた軍事演習「聯合利剣-2024B」に続く「聯合利剣-2024C」であるのなら、それに伴って尖閣沖でも10月以上の充分な”武力”を配置しようとしたのかもしれない。
【中国海警局】818型「海警2303」「海警2305」、尖閣沖で初確認 今回は4隻とも76ミリ砲を装備 - pelicanmemo (2024-12-08)
【中国海警局】 ”海監型”3000トン級、「海警3302」に30mm機関砲2基か - pelicanmemo (2022-05-29)
中国海警局 カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo
(追記リンク)
中國海警4船通過東部海域 海巡艦併航監控最近僅距1浬【獨家】 | 政治 | 中央社 CNA
中共海警船遠離台灣 海巡全程監控掌握 - 新聞 - Rti 中央廣播電臺