(CNNより)
アフリカ東部、紅海の出入り口という要衝に位置するジブチ共和国(République de Djibouti)。フランスや、米国、ドイツ、イタリア、スペインが軍事基地・拠点を設置している。ソマリア沖・アデン湾で急増・多発している「ソマリア沖の海賊」への対処として、日本の自衛隊もジブチ国際空港近くに初の海外拠点を設置し、海上自衛隊も定期的に、海賊対処行動水上部隊の護衛艦を派遣している。
中国も、2017年8月1日に軍事基地を開設した。
その基地とは別の埠頭で、基地開設前に派遣され帰国した中国海軍の軍艦に対して、日本の海上自衛隊の護衛艦が潜水員を派遣し「違法」に接近させたという報道があった。中国の軍艦は、警告を与えて追い払ったそうだ。
もし、その情報が本当なら、祖国から遠い、第三国の港湾で行われた"まれ"なケースとなる。
中国軍基地の開設のニュースと一緒に伝えられたため、SNSやネットのコメントの中には、中国の軍事基地に停泊している軍艦に潜水士が接近したと中国が主張しているような勘違いがあった。
ちょうど良い記事の地図があったので、ちょっとメモ。
ジブチで、海上自衛隊の護衛艦の潜水士が、中国の軍艦に接近してたって? 元記事を調べてみた。 - pelicanmemo
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ジブチ共和国の首都、ジブチ市(人口約62.4万人(2013年))の地図。
この黒枠の縦横が約10マイル(約16Km)。
(via. Bloomberg)(国旗、赤丸等は管理人による)
ジブチの首都ジブチ市に、旧宗主国のフランスが1969年から軍事基地を置いている。
米国は、ジブチ国際空港に隣接してキャンプ・レモニエ(Camp Lemonnier) を置き、近くにはドイツやイタリア、スペインが拠点を構えている。
日本の自衛隊も当初、米軍基地を拠点にしていたが運用面で無理があったため、ジブチ政府から国際空港の中の12ヘクタールを借りて整備用格納庫、宿舎、駐機場などを整備し、2011年7月に初の海外拠点を開所した。
海上自衛隊が派遣する海賊対処行動水上部隊の護衛艦も、中国海軍の軍艦も、ジブチ国際港の埠頭を使っている(地図の上側右の錨(⚓)マークの赤丸)。
中国が新たに開設した軍事基地は、ジブチ港から直線距離で約8km(地図の左側の赤枠)、専用埠頭はまだ建設されていない。
ジブチ港(Google Map) 。
Djibouti: How a Forgotten Country Became a Hub of International Power Games - Bloomberg
PLA's first overseas base in Djibouti - China Military Online
Why are there so many military bases in Djibouti? - BBC News