【中国海警局】海軍から移管された駆逐艦（旅大I型）、未だに改装されないまま放置

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（イメージ画像（海警31240は、ちょうど、尖閣周辺に居る））

2013年3月、中国海警局が正式に発足した。
中国の「五竜（五龙）」と呼ばれていた海上法執行機関（海上警備組織）のうち４つ（「海監」「海警（辺防海警）」「漁政」「海関」(*1) ）の人員と船舶・航空機、職責が統合、再編された。
このうち中国海警局の発足前から、尖閣諸島の周辺海域へ海洋監視船を送り込んでいた「海監（国家海洋局中国海監総隊）」へは、再編の直前の１〜２年に、退役した海軍軍艦を複数隻、移管させている。

たとえば、今年９月に尖閣周辺で確認された「海警2337」は、もとは海監の海洋監視船「海監137」、その前は海軍の航洋曳船(*)「东拖830」で退役後に2012年11月に移管された。移管当時で船齢38年の老船であり、大掛かりな修理と改装が行われていた。(*) 外洋で海難救助などに従事するオーシャンタグ。

移管されたもと海軍軍艦は全て改装されて、海監総隊（その後は中国海警局）での任務についたものと思っていたが、実は、改装されずに係留されたままの駆逐艦もあることが分かった。

【中国海警局】中国海軍の退役軍艦５隻を改装駆逐艦（旅大Ⅰ型）２隻とフリゲート（江衛I型）３隻か - pelicanmemo

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撮影者から、当ブログでの写真使用（引用元等の記載不要）許可をいただいた。

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うっすらと「１３１」という番号が見える。
当時、中国海監総隊には２隻の051型駆逐艦、「131 南京」艦と「162 南宁（南寧）」艦が移管された。051型（旅大型／ルダ型）初期型（I型）のミサイル駆逐艦「131 南京」艦だ。

場所は上海市の浦東新区、黄浦江の河岸。
GoogleMapや百度地図で艦影が確認できた。

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驚いたことに、艦砲も対艦ミサイル発射装置も火器管制レーダーも、対潜ロケット弾発射装置も、搭載艇も載ったままだ。

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船首側から、12連装対潜ロケット弾発射装置（FQF-2500型）が２基、58口径130mm連装砲（76式・主砲）、37ミリ連装砲 (?) （61式・副砲）、25mm連装高射砲（61式）。
艦橋の上に、Type 343G (Wasp Head)火器管制レーダー、マストにType 354 (?) レーダーもある。

海鷹一号(HY-1)対艦ミサイル発射装置も、２基ともそのまま。 Type517対空レーダーもある。船体を申し訳程度に白く塗っているが、その他は手を付けた様子がない。

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131 南京号(退役) - 海军360

051型駆逐艦（ルダ型/旅大型） - 日本周辺国の軍事兵器

前述した3000トン級「海警2337」の、移管後の修理・改造について記事を書いた時にこういうことを書いてみた。

国家海洋局はここ数年、大型の海洋監視船を増やしたかったから、急いで、海軍から3000トン級の退役補助艦３隻を移管させる手続きをしていた。ところが、海軍は最低限の修理だけで引き渡したのではないだろうか。中国海監東海総隊が「海監137」として使ってみたら、実際の運用には耐えられない状態で、そのままでは、組織統合再編した新たな中国海警局ではとても使えない、と。

【中国海警局】海軍の中古船、3000トン級「海警2337」の修理・改造終了。新たに配備。: メモノメモ (2013年11月4日)

ルダ級駆逐艦２隻も修理・改装して使うつもりが、カネがかかりすぎることが分かった？　そうこうしているうちに、新型の3000トン級が次々と完成して、4000トン級、5000トン級も配備されたので、ルダ級（3000トン級）はガレージに放置されたまま"いらない子"になっちゃったとか？　

それとも移管それ自体に、中国海警局に統合再編される組織間や上の方での何か政治的駆け引きがあったのだろうか？

もしかしたら、このまま海警局や海監では使われず、他の古いルダ級駆逐艦のようにどこか第三国にドナドナされてしまうのかもしれない。😅

場所は、旅大級（ルダ級）駆逐艦などを建造した滬東造船廠（現在は滬東中華造船）の浦东大道の造船所。

もう１隻の「162 南宁（南寧）」艦もいないか、黄浦江の河岸を、GoogleMapと百度地図で探してみたが、それらしい艦影は見つけられなかった。南寧艦も同じ状態かどうかは分からない。

黄浦江の、近くの岸壁や対岸には軍艦の停泊地や造船所もあります。撮影などは十二分にご注意ください。

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