（ホウドウキョクより）
海上保安庁第11管区海上保安本部によると、1月15日午後10時すぎ、尖閣諸島の魚釣島の沖で、中国海警局の船３隻が相次いで日本の領海に侵入した。
ニュースサイト "ホウドウキョク"によると３隻は「海警2308」「海警2401」「海警2303」。
3000㌧級「海警2303」が、はじめて尖閣諸島の周辺海域で確認された。30mm機関砲を装備している。
尖閣情勢：15日に中国・海警局の3隻が領海侵入 | ホウドウキョク
【中国海警局】 東海分局に 新たな3000トン級「海警2303」 機関砲を装備 - pelicanmemo (2016-02-06)
中国海警局などの新たな番号の公船が、尖閣沖で確認された（海保の発表があった）のは2017年2月6日以来、約１年ぶり。
2011年9月の尖閣３島の国有化の後から、全部で42隻が確認された。再確認されていない船や、めったに現れない船を除くと、ローテーションは10数隻だろう。
中国海警局｜尖閣周辺で確認された海警船。（再編前後の新旧対照まとめ）（2018/01/15更新） - NAVER まとめ
平成 28 年8月上旬の中国公船及び中国漁船の活動状況について（pdfファイル）- 海上保安庁（2016年10月18日）
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「海警2303」は、中国海警局が正式に発足する前に、農業部漁業局（漁政局）が計画した3000トン級漁政公務法執行船（渔政公务执法船）建造計画13隻のうちの1隻。同型の"漁政船"は12隻で、東シナ海を管轄する東海区漁政局には「海警2302」「海警2303」「海警2304」の３隻が配備された。（追記修正 2018/2/12：「海警2304」は江蘇海警総隊の旗艦。）
近頃はあまり聞かなくなったが、"漁政型"3000トン級とも呼ばれる。
ここ５年で新たに建造され配備された3000トン級には、他に、「海警2305」「海警2306」「海警2307」「海警2308」などの、いわゆる"海監型"3000トン級がある。こちらは国家海洋局による3000トン級建造計画で、10隻が建造された（東海分局には上記の４隻配備。尖閣沖で頻繁に確認されている）。機関砲などの固定武装は装備していない（記事公開時点）。
「海警2303」など漁政型3000トン級の装備を、同型船の画像から見てみたい。
全長約110m、型幅14m、型深さ8.4m。設計満載排水量3000トン。
日本の海上保安庁の巡視船と比べると、第11管区海上保安本部のヘリ搭載型巡視船「PLH-04 うるま」「PLH-09 りゅうきゅう」（全長105.4m、最大幅14.6m、深さ8m、満排4037㌧）とほぼ同じ大きさだ。
（飞扬军事）（赤丸や赤矢印は管理人による。）
30mm速射砲１基、12.7mm自動機銃（RWS）４基（赤矢印）の固定武装や、高圧放水銃１基を装備する。定番の停船命令等表示装置（電光掲示板）やサーチライト、遠隔監視採証装置（赤丸）を装備する。衛星通信会議システムなども備えているだろう。
日本メディアは未だに「機関砲のようなもの」「30mm機関砲らしきもの」を装備という表現を使っている。海上保安庁の発表がそうだからかもしれないが、いいかげん、何とかしてほしいものだ。
「機関砲のようなもの」は、北方工业公司（NORINCO）のH/PJ17型单管30mm速射砲。
12.7mm自動機銃は、ORW-1型RWS（リモート・ウェポン・ ステーション、遥控武器站）に搭載された４基（ブリッジ前とヘリ格納庫の上）を装備している。 装弾数120発。14.5mm機銃にも対応する。
ベトナム紙Quân đội nhân dânの記事から引用したこれらの写真は、2016年11月にベトナムを公式訪問した同型の「海警46305」（もと「海警3302」）の装備だ。「海警2303」なども同じ装備を持っていると考えられる。
【中国海警局】 「海警46305」 ベトナムを公式訪問 南シナ海の周辺国への訪問ははじめて - pelicanmemo（2016-11-12）
ヘリ甲板とヘリ格納庫をもつ。格納庫の上、左右に１基ずつ自動機銃が見える。
さらに詳しくは、同型船「海警2302」の記事で書いてるので、そちらもご覧ください。（実はこの記事の写真と解説はほとんど、コピペしたものだったりします。（2303の新情報がほとんど無いし・・・）😊）
【中国海警局】 漁政型3000トン級「海警2302」 30mm機関砲を装備 - pelicanmemo (2016-12-08)
