(広報資料:動物検疫所より、2021年カレンダー(pdfダウンロードできる))
空港や港湾、国際郵便局で働く検疫探知犬(動植物検疫探知犬)が、この2年間で5倍近くの140頭に増強されたことが分かった。
2年前、2018年末は成田空港や羽田空港、関西国際空港など全国7つの国際空港(*1)と川崎東郵便局で29頭(ビーグル犬27頭、ラブラドール・レトリバー犬2頭)が導入されていた。
今年3月末(2020年度末)に、主要な国際空港に加えて地方空港も含む17港に拡大され、さらに全ての国際郵便局(*2)で導入された。総数は、世界でも有数の数の140頭(ビーグル犬108頭、ラブラドール・レトリバー、大型犬(*3)32頭)となる。内訳は東日本に68頭、西日本に72頭。
(動検時報(pdf)より)(オリジナルは白黒ですこし見難かったので色をつけた)
わずか2年で111頭増加。5倍近くとなった。
やればできるじゃないか。😃
今後は、国際フェリーや高速船などについても検疫探知犬活動を拡げるそうだ。農林水産省の動物検疫所が発行している情報紙「動検時報」2021年第一号が詳しく伝えている。
動物検疫所「動検時報」2021年第一号(Vol.54-1 2021.01)(pdfファイル)https://www.maff.go.jp/aqs/topix/attach/pdf/pamphlet-244.pdf (新たな最新号が公開されたらリンク切れとなるかもしれない)
(*1) 新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港(羽田空港)、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港、那覇空港。
(*2) 国内全ての国際郵便局(川崎東郵便局、東京国際郵便局、中部国際郵便局、大阪国際郵便局、新福岡郵便局、那覇中央郵便局
(*3)動検時報では”大型犬32頭”とだけ書かれている。全ての犬種は曖昧。
各空港に導入されているビーグル犬は、臭いを嗅ぐ能力と目標物を追う能力が高く、身体が小さいので狭いところでも行動ができる。また、その外見から旅行者などへ恐怖感を与えないなど各国でも検疫探知犬として採用されている。
その一方で、川崎東郵便局など国際郵便局に導入されている大型犬、ラブラドー ル・レトリバーは、臭いを嗅ぐ能力と活動意欲が高く国際郵便物をまとめて置いてある大部屋で高い位置にある荷物も探知することが出来る。
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”爆買い”やインバウンドが話題だった頃は、増え続ける外国人観光客の入国者数に対して入管や検疫での人員不足もニュースになっていた。中国や韓国、東南アジアでの鳥インフルエンザやアフリカ豚熱(ASF、旧称:アフリカ豚コレラ)の流行が拡大しつづけていて、空港・港での検疫で帰国者・入国者の手荷物から発見された肉製品からウイルスが発見もされ、とても不安に感じていた。
”2020東京オリパラ”と観光客増加に向けて準備をしていたのだろう。2020年度に大幅に拡大している。
やればできるじゃないか。😃
過去の発表や報道記事を調べてみると、検疫探知犬の数は、2018年末に29頭だった。2018年度末までに33頭、2019年度末までに44頭、2019年度末までに52頭と、2019年度は微増。準備と根回しと採用募集をしていたのだろう。
3ヶ月後の2020年度7月上旬には2倍近い96頭、2020年度末(2021年3月31日)には140頭となった。
◎動物検疫関連情報
・検疫探知犬が140頭になります!
(企画管理部企画調整課)平成30年8月に中国で発生したアフリカ豚熱が近隣アジア諸国に発生が拡大し、日本への侵入リスクがこれまでになく高まったことなどを踏まえ、動植物検疫探知犬を140頭へ増やすこととしたことについて動検時報でお知らせしてきたところです。
これまでに令和2年度増頭分の契約手続きが完了し、3月には世界でも有数の140頭体制となり、大まかな配置は下図のとおりとなります。動物検疫所「動検時報」2021年第一号(Vol.54-1 2021.01)(pdfファイル)https://www.maff.go.jp/aqs/topix/attach/pdf/pamphlet-244.pdf (新たな最新号が公開されたらリンク切れとなるかもしれない)
今日は4月1日なのでそれっぽいことも書いてみよう。🙄
今年度や来年度も同じペースで増加するなら、2年後の2023年3月には検疫探知犬は300頭以上となるだろう。
もし、このトレンドが加速するようなら2023年末には2000頭に達する可能性がある。
空港などで働く、検疫探知犬について調べてみた | 日本、台湾、韓国、中国 - pelicanmemo (2018-12-31)