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中国、7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号、5年間の試験性応用段階が終了 事業化運用へ

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(via.齐鲁网

中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号と科学調査母船「向陽紅09」が、6月23日、青島市近くにある中国国家深海基地へと帰港した。

「蛟竜」号の2017年の試験性応用航海(中国大洋第38航次)は、これまでで最も長い138日間、航行距離18302海里、北西インド洋と南シナ海、西太平洋のマリアナ海溝とヤップ海溝の海域での30回の潜水調査が行われた。

今次航海では、水深6000m以上の深海への潜航が17回、水深6500m以上への潜航が11回と、安定した性能を発揮している。累計潜航回数は152回を数える。

(日本の「しんかい6500」は1989年に進水、今年6月6日に累計1500回目の潜航を行った。)

 

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(via.齐鲁网

 

「蛟竜」号は、2009年に海洋試験を始め、2012年から深海技術の研究開発と科学調査の"試験性応用"段階が進められてきた。

"試験性応用"段階は、国家海洋局、中国科学院、教育部、中船重工など40近い組織が関わり、のべ450人余りが参加、総日数517日、総航行距離86000海里以上、高精度定位調査データ(4950GB)やさまざまな地質と生物サンプル(約3860件)を獲得し、今次航海で円満に終了した。

 

「蛟竜」号は、5年間の"試験性応用"段階に技術者と科学者から提出された多くの改良や改善箇所の、1年をかけて大改修と技術的アップグレードが行われる。

2019年から、次の"事業化運用"段階に進む。

蛟竜号の新しい科学調査母船(5000㌧級)の建造も進められており、2018年末から2019年はじめに完成する予定だ。2020年には、世界を一周する調査航海が計画されている。

 

"試験性応用"段階が終了したことで、「蛟竜」号を載せて西太平洋からインド洋、アフリカ東海岸沖を巡ってきた科学調査母船「向陽紅09(向阳红09)」の、遠洋科学での歴史的使命は一段落を迎えた。

「向陽紅09」の船上にある「蛟竜」号は見納めとなるのかもしれない。

 

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(via.齐鲁网

そのほか"試験性応用"段階での「五大成果」など、記事にはいろいろと載っているのですが、全部紹介していると無茶苦茶長くなるのでこのあたりで。

 

2014年に選抜された第二期潜航員候補生6人(男性4人・女性2人)の訓練も順調に進められてきた。今年の潜水調査では、メインパイロットとしての実地訓練も行われている。帰港後、全員に初級潜航員資格が与えられた。

国家海洋局ではさらに、医学部門など専門性の高い潜航員の養成計画も進めている。 

 

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(via.齐鲁网 

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