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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【中国海警局】 尖閣諸島沖、日本漁船2隻を海警船4隻が追尾 海上保安庁の巡視船10隻以上で安全を確保

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海上保安庁の巡視船「PS-32 くりま」と「PS-36 とぐち」(日本文化チャンネル桜 YouTubeチャンネルより)

尖閣諸島の領海や接続水域で、日本の漁船が中国海警局の船に追尾される事件が続いている。

5月8日〜10日に与那国町漁協に所属する漁船1隻が、6月21日に八重山漁協所属の漁船2隻が追尾されたと報道された。

 6月21日の八重山漁協所属の漁船2隻のうち1隻は、ネット放送の日本文化チャンネル桜(以下、チャンネル桜)の「第一桜丸」。23日に現場で撮影された映像の一部が、同社のYouTubeチャンネルで公開された。

 

中国海警局の船は4隻、5000㌧級「海警2502」、3000㌧級「海警2302」、3000㌧級「海警1304」(機関砲を装備)、1000㌧級「海警1103」。(6月23日公開の映像には「海警1103」は映り込んでいないようだ)

海上保安庁の巡視船10隻が派遣されたそうだ。
 

 

尖閣諸島沖の現場映像は、3分15秒から4分弱。(そこから開始する設定にしています)

【守るぞ尖閣】尖閣の水揚げ鮮魚が到着!25日に議員会館で「尖閣の現在の映像」と「海の幸」をお披露目記者会見をします[桜R2/6/23]
チャンネル桜 | トップページ

 

報道によると、八重山漁協所属の漁船「恵美丸」と「第一桜丸」は、魚釣島の領海内でアカマチなどを釣り、周辺では海上保安庁の巡視船10隻以上が警戒をしていた。2隻が漁を終えて石垣島方面に動き出すと、中国海警局の船は左右に2隻ずつ分かれ接続水域で追尾をしたそうだ。(注:領海侵入は翌々日の6月23日)

映像で、海保の巡視船が漁船を守っている様子がよく分かる。

中国船が4時間追尾 漁船2隻、尖閣海域から帰港 | 八重山日報 (2020/6/23)
八重山日報|2020年6月24日 - 新聞オンライン.COM

尖閣周辺に中国船 69日連続、最長更新 - 産経ニュース (2020.6.21)
尖閣周辺に中国船 70日連続 - 産経ニュース (2020.6.22)

 

5月8日~10日の時は、5000㌧級「海警2501」と1000㌧級「海警14603」の2隻が、日本の漁船を領海内で追尾し、漂泊して監視をしていた。

【中国海警局】 3日連続で領海侵入 「海警2501」「海警14603」の2隻が日本漁船を追尾 - pelicanmemo (2020-05-12)

中国海警局 カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo

 

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「海警2502」と「PL90 いぜな」(日本文化チャンネル桜 YouTubeチャンネルより)

 

尖閣諸島の接続水域で、毎日のように確認されている中国海警局の公船でも、それらの情報はとても少ない。(さらに、詳しく報道する日本メディアは驚くほど少ない)

ニュースで写真が使われていても、それは古い資料写真がほとんどだ。

これについて、1年前の記事で検証写真を用いて解説をしてみた。
【中国海警局】5000トン級「海警1501」、尖閣沖で初確認 - pelicanmemo (2019-04-12)

 

 

今回(6月21日)の映像では、5000㌧級「海警2502」が比較的に鮮明に映っている。外見からは、はっきりと分かる変化は見当たらない。機関砲の砲座はあるが、搭載はされていない。

今回の映像のスナップショット画像と、海上保安庁から2019年に発表された写真を比較してみた。

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ブリッジ前の青い覆いの個所に、機関砲の砲座と考えられる台座がある。(同型船「海警2501」(2015年)の写真より) 

20151016063044飞扬军事

 

 

漁船と海保の巡視船の右舷側には、5000㌧級「海警2502」と3000㌧級「海警2302」の2隻が展開した。

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手前から、漁船「第一桜丸」、「PS34 しぎら」、「海警2302」。(日本文化チャンネル桜 YouTubeチャンネルより)

 

「海警2302」(昨年(2019年)以前の舷号は「海警2306」)にも、機関砲は搭載されていない。

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ブリッジ前のデッキに機関砲の砲座と思われる設備が2つある。 

 

人間と比較すると、あまり大きくないことが分かる。重機関銃のRWS(リモート・ウェポン・ ステーション)の台座にしては大き過ぎる。機関砲の砲座なら単管30mm速射砲までだろう。
デッキ中央の尖塔の上の装備はFCSかもしれない(カバーがはずれている写真をほとんど見た事が無い)

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左舷側には、機関砲を装備する3000㌧級「海警1304」と1000㌧級「海警1103」が展開した。

この船は、船型から「海警1304」。

20200624194221(日本文化チャンネル桜 YouTubeチャンネルより)

 

機関砲を装備する3000㌧級「海警1304」は、改名する前の舷号は「海警2301」。このタイプは1隻しか建造されていない。今年(2020年)1月に、はじめて尖閣沖で確認された。

機関砲の詳細やクローズアップ写真が無くて残念だ。おそらく30mmだろう。

20160813081221(飞扬军事)

 

船尾方向からの写真を含めて、特に記事にしてみた(4年前)。

【中国海警局】 3000トン級「海警2301」 - pelicanmemo (2016-08-13)

【中国海警局】 海警1304(もと海警2301)、はじめて確認 | 今年初の領海侵入 (海警2502, 6302, 2102, 1304) - pelicanmemo (2020-01-09)

 

字余り。

オチ無し。😊

 

八重山漁協所属の漁船2隻が20日夜、尖閣諸島周辺海域へ向け出漁した。アカマチなどを釣る予定。周辺海域では中国公船の航行が続いており、海上保安庁の巡視船が警護に当たることになりそうだ。

出漁したのは、日本文化チャンネル桜の「桜丸」と地元漁船「恵美丸」で、乗組員はそれぞれ2人。この日午後8時過ぎから海保の臨検を受け、9時半ごろ出港した。

尖閣海域へ2隻出漁 地元漁船、巡視船が警護 | 八重山日報 (2020/6/21)

乗組員によると、21日に尖閣周辺の領海から離れた際、尖閣諸島周辺にいた中国公船4隻に約4時間追尾されたという。海上保安庁の巡視船が漁船を警護し、乗組員にけがはなかった。

中国船が4時間追尾 漁船2隻、尖閣海域から帰港 | 八重山日報 (2020/6/23)

 2020年6月24日 - 電子版新聞の販売・購読ポータルサイト - 新聞オンライン.COM

 

第11管区海上保安本部(那覇)によると、尖閣周辺の領海に向かう日本漁船2隻に対し、中国公船が接続水域で近づこうとする動きがあったが、海保の巡視船が間に入り安全を確保したという。

尖閣周辺に中国船 69日連続、最長更新 - 産経ニュース (2020.6.21) 

第11管区海上保安本部(那覇)によると、21日午後に日本漁船2隻が尖閣周辺の領海を離れる際に、中国公船が接続水域で近づこうとする動きがあったが、海保の巡視船が間に入り安全を確保したという。

尖閣周辺に中国船 70日連続 - 産経ニュース (2020.6.22)

尖閣沖 中国海警局の船4隻が一時領海侵入 | NHKニュース (2020年6月22日)

 

中国公船に追尾された漁船船長「政治は尖閣守る覚悟を」 - 産経ニュース (2020.5.24)

【独自】尖閣で日本漁船追尾の中国公船の写真入手 | THE 正論 (2020.05.20)

沖縄の漁船を追尾 中国公船が尖閣周辺で 海保が領海からの退去を警告 | 沖縄タイムス+プラス (2020年5月10日)