(中新网より)
9月8日、中国海警局の「海警6501(長山艦)」と「海警6306(石城艦)」が、今年(2024年)の北太平洋公海漁業パトロールを終えて帰港した。
7月26日に青島を出港してから45日間。今回は、はじめて公海上での法執行を行うためヘリコプターを載せていったそうだ。
期間中に、外国船を含む73隻の漁船を観察・記録し、18隻に乗船検査を実施、ヘリコプターによる公海上での法執行活動は12回行われた。
中国新聞社が公開した動画を見てみると、ヘリコプターは1機で「海警6501(長山艦)」(もと海警1501)に搭載されただろう。「海警6306(石城艦)」(もと海警1303)のヘリ甲板に離着船するシーン等はなかった。
(中新网より)
【中国海警局】北太平洋公海漁業パトロール(2024年)へ 「海警6501(長山艦)」と「海警6306(石城艦)」 - pelicanmemo (2024-07-30)
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(中新网より)
中国海警局のエンブレムとマークがついているヘリは、直-9型(Z-9型)ヘリの民生型H425型で、外見と装備は、2020年にはじめて同型機が公開された時と変わっていないようだ。
尾翼の番号は「35904」。
(中新网より、ブログ管理人がスナップショット画像からトリミングをした)
【中国海警局】武装警察部隊・海警総隊の直9型ヘリ、初公開 | 海南省三亜市、第二航空大隊所属か - pelicanmemo (2020-07-19)
国家海洋局 中国海監総隊の頃は、行政組織だったのでよく任務やイベントの様子、たわいもない写真も公開されていた(汚職をしていないと明らかにするためとも言われていた)が、人民武装警察に隷属し海警総隊(中国海警局)となった後はあまり公開されなくなった。
とくにヘリコプターや固定翼機の情報は1年に一度出てくるくらいだろう。🥺
2022年11月には、海南省の三亜湾で、中国海警局の直属第五局の818型「海警5305(渚碧艦)」と第二航空大隊のヘリが合同訓練を行った様子が発表された。
2023年には、南シナ海で行われた中国海警局の活動の宣伝動画で「25904」機(H425型)が登場している。また中国ネットSNSで、活動地域は不明だが「25901」機(H410型)も確認されている。
2020年にはじめて公開された中国海警局の直-9型(H425型)ヘリ「15901」機は第一航空大隊に所属し、今年(2024年)の北太平洋公海漁業パトロールで使用されたヘリ「35904」機は第三航空大隊に所属していると考えられる。
中国海警局には、人民武装警察部隊に隷属する前には航空支隊が3つ、北海航空支隊・東海航空支隊・南海航空支隊があった。
南海航空支隊は第二航空大隊となり、ヘリの機体番号は「25xxx」となったのだろう。
北海航空支隊は第三航空大隊となり、ヘリの機体番号は「35xxx」。残りの東海航空支隊は第一航空大隊で、ヘリの機体番号は「15xxx」と推測される。
中国海警局に所属する艦船には4桁や5桁の番号(舷号)が与えられている。5桁の番号は11の沿海州・直轄市・自治区の地方海警局の船艇に付けられており、その中に「15xxx」「25xxx」「35xxx」は存在しない。
「海警ABCDE」の場合、
1,2番目の数字(AB)は、沿海の省・直轄市・自治区の地方海警局を表す。
北海分局: 31 - 遼寧省、32 - 河北省、33 - 天津市、34 - 山東省
東海分局: 11 - 江蘇省、12 - 上海市、13 - 浙江省、14 - 福建省
南海分局: 21 - 広東省、22 - 広西チワン族自治区、23 - 海南省【中国海警局】 船名・船舶番号、変更(2019年7月〜)。| 「海警6501」は直属第六局所属の5000トン級。 - pelicanmemo (2019-12-15)
中国海警局のヘリ・航空機は、機体番号を「(海警)ABCDE」とした場合、1,2番目の数字(AB)の「15」/「25」/「35」はそれぞれ、第一航空大隊/第二航空大隊/第三航空大隊に割り振られたと推測できる。
3番目の数字(C)は「9」ばかりなので、「直9型(Z-9型)」を表しているのではないだろうか。
4,5番目の数字(DE)は「xxx01」なら1号機、「xxx04」なら4号機だろう。中国海監総隊・航空支隊の頃と同じ機体なのだろう。
(中国海監 東海航空支隊(当時)より)
もちろん、サンプル数は一ケタですし、あくまでも当ブログ管理人の推測であり、公的な発表や近い記事の裏付けがあるものではありません。
中国海警局の航空機というと、大型ヘリ「Z-18(直-18)」や「MA-60 MSA」(新舟60)もある。このうち2021年に中国ネットSNSで公開された「MA-60 MSA」(新舟60)の画像では、機体に「21701」と書かれていた。もしかしたら広東省総隊の所属機だったのかもしれない。
これらの機体について、新しい情報はまったく目にしなくなった。続報を待ちたい。
(微博より)
【中国海警局】人民武装警察部隊・海警総隊の中型航空機「MA-60 MSA」(新舟60) - pelicanmemo (2021-04-14)
【中国海警局】人民武装警察部隊・海警総隊の大型ヘリ「Z-18(直-18)」 - pelicanmemo (2021-04-18)
【中国海警局】 中国海監ヘリ、H410型とH425型、比較 - pelicanmemo (2016-06-11)
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中国海警圆满完成2024年北太平洋公海渔业执法巡航任务-中新网视频
中新社北京9月9日电 (记者 阮煜琳)中国海警局9日消息,中国海警长山舰和石城舰组成的舰船编队日前圆满完成2024年北太平洋公海渔业执法巡航任务,顺利返港。
这是中国海警在北太平洋公海开展的第9次巡航,也是首次带直升机随舰执行公海飞行执法任务。此次巡航历时45天,航程17600余海里,航时2100余小时。
其间,编队根据联合国大会相关决议和《北太平洋公海渔业资源养护和管理公约》有关规定,加大公海渔业法律法规和养护管理措施宣传,加强作业渔船巡查监管,做好北太渔委会注册渔船信息核对。共观察记录各国渔船73艘,登临检查18艘,直升机公海飞行执法12架次,有效履行了公海执法职责,维护了北太平洋渔业生产秩序。
作为海洋渔业大国和《北太平洋公海渔业资源养护和管理公约》成员国,中国海警派舰船赴北太平洋开展渔业执法巡航,对参与全球海洋治理、保护公海渔业资源具有重要意义。下一步,中国海警局将继续深入开展公海渔业执法巡航,积极履行公约义务,为有效维护公海渔业生产秩序发挥应有作用。(完)