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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

深海潜水艇、海洋関連ツイートまとめ(2016年6月〜7月)(2/2) 1万m級"超深海"潜水艇「彩虹魚」計画など

20160718172931(via.新华网

長くなったので2つに分けました。

前記事:中国の有人深海潜水艇、海洋関連ツイートまとめ(2016年6月〜7月)(1/2) 蛟竜号、国産4500m級有人深海潜水艇

 

1万メートル級"超深海"潜航調査計画「彩虹魚」の科学調査母船「张謇」号、最初の航海に出発した。南太平洋、パプア・ニューギニア沖へ。 

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・1万メートル級"超深海"潜航艇・科学技術開発「彩虹魚」計画 

科学調査母船「張謇」号、最初の航海に出発した。南太平洋、パプア・ニューギニア沖へ。

中国、1万m級"超深海"潜水探査計画 科学調査母船「張謇」初航海 "一帯一路" 海上シルクロードへ - pelicanmemo

 

まず、中国大陸の沖合いで調査と装備の点検。 

海底で、メタンハイドレートが抜けた跡と考えられる“麻坑”を発見した。“麻坑(海底窪地、pockmark)”の直径は400〜1200m、深さは4〜18m。

中国は、海洋科学技術開発を、欧米やロシアや日本に「追いつけ、追い越せ」 で積極的に行っている。そろそろ、首の後ろに息がかかるくらいになってきた。

メタンハイドレートの"商業的"開発と本格的な採掘は、案外、中国の方が日本よりも先に実現するのではないかと感じています。

 

ところで、人民網の日本語版が、この調査活動について記事にしているのですが・・・

1万メートル級有人深海潜水艇「彩虹魚」号の投入作業も含まれ・・・ません。まだ出来てませんて(苦笑)

 

科学調査母船「張謇」号は、 一旦、港に戻ってから南半球へ向かいました。
作業海域は、パプアニューギニア島の南東、ソロモン海のニューブリテン海溝(最深部8940m)。

 

8月はじめ、現場海域に着いた時に、中国の「深海探査愛好者」たちの見学会というものが開かれています。
近いところでは、日本のジオツーリズムでしょうか。

「彩虹魚」計画は、主に民間の資金でやっているので、予算の足しになることは積極的にやっています。海南省で観光用潜水艇の試験運行も始まりましたし、どう転ぶか分かりませんが、モノになるとみたら動きが早い中国らしい話です。 

 

その観光用潜水艇の弐号機が完成しました。予定では4隻作られます。

【動画】中国、観光用潜水艇「寰島蛟竜1号」試運転 7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」号の研究所が設計製作 - pelicanmemo

 

閑話休題、

「彩虹魚」計画の中心人物、上海海洋大学・深淵科学技術研究センターの崔维成教授によると、計画は予定通りに進んでおり、2019年にフルデプス有人深海潜水艇の洋上試験が予定されています。

 

その崔维成教授が、Nature誌が選んだ、現在の中国の傑出した科学技術者10人「Science stars of China」の1人に選ばれました。おめでとうございます。

Science stars of China : Nature News & Comment

 

崔维成教授のインタビュー記事があちこちにあります。科学網のインタビュー記事が、最初の洋上試験のときの陸上運搬中の事故の話など、裏話があって面白い。

 

にじいろの さかな うみの そこの ぼうけん (にじいろのさかなブック)

にじいろの さかな うみの そこの ぼうけん (にじいろのさかなブック)

 

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新しい海洋科学調査船「向陽紅01(向阳红01)」が国家海洋局第一海洋研究所に受け渡されました。

さらに2隻が建造中のようです。 

設備も充実していて、海洋科学調査船を、同時に、多くの海域で海洋調査研究活動を進められるので、海洋科学研究の量も多くなり、質もそれなりに高まるでしょう。うらやましい話です。

国家海洋局第一海洋研究所 我所“向阳红01”海洋综合科考船交付入列

 

船队介绍 - 国家海洋调查船队

 

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・南シナ海に深海ステーション?

 

中国が南シナ海に「深海ステーション」建設を計画=センサーネットワーク「海面下の長城」で米露の潜水艦を探知も!―米メディア - Record China

深海宇宙ステーションを建設し、深海探査を行い、作業現場の共通技術及び汎用・実用型、移動型・固定型深海宇宙ステーションの重要・コア技術の研究を行う。全水深型深海潜水艇を開発し、深海安全戦略の科学技術の需要をめぐり、全水深(最大水深1万1000メートル)型潜水艇を開発し、1000−7000メートル級潜水艇の作業応用能力を確立する。

深海宇宙ステーション、中国が建設へ--人民網日本語版

 

多分、コレの事ではないかと・・・ 

中国、移動型の有人深海ステーション「竜宮」を公開 水深2500m級深海基地の構想も: メモノメモ(2013年11月 6日)

  

1万m級"超深海"探査「彩虹魚」計画、7000m級「蛟竜号」、4500m級国産有人深海潜水艇、それに加えて、深海ステーション計画を合わせて、技術開発と海洋科学調査、資源探査と開発計画、もちろん軍事転用もできる技術の開発も含めて行われるのでしょう。

 

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・おまけ

米国ハワイ沖で行われているRIMPACに参加している、中国海軍の926型潜水艦救難艦「867 長島」号と、搭載されているDSRV(英国製 LR7型)。 写真18枚。

決戦!南海の大怪獣

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