(央视网より)
中国科学院金属研究所は、フルデプス有人深海潜水艇の、11000メートル級耐圧殻の建造に成功したと発表した。
耐圧殻は高強度高靭性のチタン合金材料で、直径2m、重量6トン、壁の厚さは105mm。中国の自主研究開発により製造されている。
中国中央電視台(CCTV)が放映した映像を見ると、本体フレームに耐圧殻を載せる段階まできたようだ。
耐圧殻、最初の工程、熱間成形(2年前の映像より)。
(央视网より)
中国、1万メートル級のフルデプス有人深海潜水艇、耐圧殻の熱間成形に成功 - pelicanmemo (2017-11-26)
中国、1万m級・フルデプス有人深海潜水艇、耐圧殻の溶接、始まる。 - pelicanmemo (2018-04-04)
中国、1万m級・フルデプス有人深海潜水艇、耐圧殻の溶接、終了 - pelicanmemo (2019-01-02)
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(央视网より)
完成した耐圧殻、本体に載せる前。
フルデプス有人深海潜水艇、本体のむき出しのチタン製フレーム。正面から。
耐圧殻を載せる前の、この部分の映像はかなりレアです。😊
(央视网より)
白いパーツは、シンタクチック・フォーム(浮力材)(の一部)だろう。
7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号のシンタクチック・フォームは、米国のハイテク素材輸出規制をかいくぐって輸入したものだが、その後の中国のめざましい深海技術の研究・開発によって、フルデプスでは自主研究・開発したものが使われている。
11000m級の無人試験機(ROV)「海竜11000(海龙11000)」で、十三五計画(第3次五ヶ年計画)の重大工程の1つ「蛟龙探海」工程の、中国の深海・海洋事業での重要装備として研究開発が進められてきた。
11000m級・フルデプスROV「海竜11000」、西太平洋で海洋試験 - pelicanmemo (2018-04-04)
右のマニピュレータも設置されている。
(央视网より)
水深11000m、フルデプスのマニピュレータも、中国科学院の沈陽自動化研究所(沈阳自动化研究所)によって研究開発されている。
ちなみに、同研究所の水深7000m級マニピュレータの、はじめての輸出が予定されているようだ。
我国首套出口深海机械手完成现场验收 - 中国科学院 (2019-05-20)
沈陽自動化研究所の、深海用マニピュレータ研究開発の紹介動画(8分)(注意:mp4ファイル。全部で900Mb近くあります)
動画で使っている音楽が、よりにもよって(ほめことば)映画『パシフィック・リム』じゃないか。😆
深海底でのカイジュウ相手の格闘戦を想定しているのだろう。いずれロケット・パンチ(エルボー・ロケット)の機能もつきそうだ。😆
ちらりと見えた、本体フレームの内側。
(央视网より)
その他、装備。
(央视网より)
(央视网より)
我国全海深载人潜水器球壳通过验收 为目前世界最大万米级载人舱 - 央视网
全海深载人潜水器研制新进展 潜水器球壳通过验收 可搭乘三人下潜-视频-中国科技网
『第四極』読了。 中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号、研究開発・深海挑戦記。(1/2) - pelicanmemo
『第四極』読了。 中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜」号、研究開発・深海挑戦記。(2/2) - pelicanmemo