(via. 新华网)
中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜(蛟龙)」号、今年の応用的試験潜航調査のうち最初の、マゼラン海山列近くのコバルトリッチ・クラスト探査鉱区への潜航作業を終了した。
5月16日から次の、ヤップ海溝付近での水深5500m級での連続潜航と技術的な性能評価を行っている(その次は、マリアナ海溝付近での水深6000m超での連続潜航)。
母船で海洋調査船「向陽紅09(向阳红09)」の出港前あたりからの、海洋関連・潜航艇関連のツイート抜粋、まとめ。(月毎にまとめるやり方は止めました。)
(見かけたものだけ。ニュースを網羅しているわけではありません。)
前回:中国の有人深海潜水艇、海洋関連ツイートまとめ(2016年01月) - pelicanmemo
中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」 2016年の潜航調査へ、国家深海基地から出航 - pelicanmemo
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今次航海の総指揮、鄔長斌(邬长斌)のインタビュー記事
蛟竜号、今次航海総指揮邬长斌のインタビュー
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月21日
蛟龙再入深海——专访2016蛟龙号试验性应用航次总指挥邬长斌 -国家深海基地管理中心https://t.co/bxBr33WzkZ
>记者:本航次较以往的航次有什么特点?
邬长斌:这次航次有三大特点。
(´ ・ω・`)ん? 3つ?
邬长斌:蛟龙,新的挑战在前头 - 中国海洋在线(4/18)
出航前の報道では、今次航海の特徴は"2つ"と書かれていた。
承前)>3つ目の特徴は、今回は、蛟竜号が国家深海センターに受け渡されてから初めての航海。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月21日
第三个特点,这是蛟龙号移交深海中心的第一个航次。从2014年蛟龙号入驻深海中心后,我们对它进行了一个从本体到水面支持系统进行了一个全面的检修。深海基地作为一个国家级平台,是为广大科学家提
今年は、青島市郊外に建設された国家深海基地(国家深海センター)(日本のJAMSTECの横須賀本部にあたる)に、「蛟竜」号が正式に"入居"してはじめての本格的な運用となる。
これまでは、「蛟竜号」は設計・建造の中心である中船重工第702研究所(江蘇省無錫市)に移送されてメンテナンスや改良が行われていた。これからは、国家深海基地の技術的な能力だけでなく、組織や人材の面でも能力が問われるだろう。
人民網日本語版が、比較的多く関連記事を書いているが、時々、首をかしげたくなる訳語が出てくる・・・(苦笑)
有人潜水艇「蛟竜号」、今年初の技術的潜水に成功--人民網日本語版 https://t.co/XEGvKUp0Id
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月26日
技術的潜水ってなんやねんw
他にも、第二次潜航員訓練生の副操縦訓練が終了した記事では、
有人潜水艇「蛟竜号」、見習い潜水士の副操縦訓練が完了 - 人民網日本語版
母船と潜水艇とを繋ぐケーブルの脱着作業を行う「潜水士(フロッグマン)」たちがいるのだから、「潜航員」とか「パイロット」と書きましょうよ。
ぼくは「しんかい6500」のパイロット (私の大学テキスト版)
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マゼラン海山列の北部海域で、今年はじめての潜航を行った。
母船「向陽紅09」、北西太平洋の潜航予定海域に到着。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月24日
“向阳红09”船到达潜水器功能复核实验区 - 中国海洋在线 https://t.co/xP1R84vO3i
>根据计划,将在4月23日进行潜水器功能复核实验下潜,此潜次为本航次的首次下潜,同时也是“蛟龙”号的第101个潜次。
中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」、今年はじめての潜航。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月26日
「😆うわ〜、深海底の宝箱💰や〜!」
跟着“蛟龙”去寻宝:深藏不露的百宝箱 - 星岛环球网 https://t.co/3eJDjA3sz7
もちろん意訳。・・・ほかにどう訳したらいいのだろう?(笑)
中国の7000m級有人深海潜水艇「蛟竜号」の深海装備 - pelicanmemo
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主蓄電池の使用期限がきたので交換をした。運用開始してはじめての交換作業となる。
「蛟竜」号の蓄電池、交換と。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月24日
“蛟龙”号“心脏”旧换新 - 中国海洋在线 https://t.co/rV2Dc1tDAw
>“向阳红09”船上深海中心技术部人员开始对“蛟龙”号电池实施电池更换工作。这也是“蛟龙”号自投入使用以来,首次在海上航渡期间进行电池更换。
“蛟龙”号“心脏”旧换新 - 中国海洋在线 (電池の写真1枚)
使用しているのは酸化銀亜鉛電池で、しんかい6500でも使われていた(現在はリチウム・イオン電池)。
潜水員候補生が電解液を入れる作業の様子など、いろいろと面白い。
承前)>本次下潜对蛟龙号各系统状态进行了技术确认;首次搭载小型海底钻机进行了海底底质钻探取样,成功获取了4.5厘米岩芯样品1个,对于蛟龙号相关配套作业工具的完善迈出了重要一步;
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月26日
小型の、海底を穿孔するドリル?をはじめて装備したそうだ。
蛟龙号首次成功完成中国大洋37航次下潜任务 - 国家深海基地管理中心
人民網やその日本語版ではめったに触れないが、故障も起こっている。
蛟龙号圆满完成第104潜次下潜 -国家深海基地管理中心 https://t.co/57pssMlR6e
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月29日
>航次现场指挥部副总指挥、蛟龙号副总设计师胡震表示,本航段前3个潜次暴露出潜水器在维护保养中存在的一些技术不足,经过技术人员彻底检查维护后,解决了潜水器蓄电池、接地等4个故障。
承前)>此次下潜作业过程中,潜水器技术状态良好,未发生任何故障报警,表明蛟龙号在经过本航段17天的设备与人员磨合后,技术状态渐入佳境。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月29日
蓄電池や液圧システムなどで、軽微な故障があったそうだ。
今、行っている、ヤップ海溝の海域での潜航でもマニピュレータに不具合があった。ソフト的なトラブルで、原因は分かっているので、今後の潜航作業に影響はないそうだ。
蛟龙号在雅浦海沟发现生物“漏斗效应” - 国家深海基地管理中心 https://t.co/vj0SGuDFYK
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月17日
>由于机械手故障,本次下潜未取得大型生物样品。
おや
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中国の現場レポート記事で関心するのは、いわゆる"花形"だけでなく裏方もちゃんとフォローをしているところ。気象予報員は、以前の海試で大きなトラブルがあったためか重視されている。
今年の潜航調査に出発した「蛟竜号」。母船「向陽紅09」に乗り組み、いずれ潜るだろう科学者たちに話を聞いてみた。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月24日
到 9000 米深渊作“访客” 看看可溶性气体在海水里怎样循环 - 国家深海基地管理中心 https://t.co/4Vjelxvhq7
科考队员说快乐 - 国家深海基地管理中心 https://t.co/Ltot9wcr9x
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月10日
轮机长刘军、大副吉海松、实验部主任马波、气象预报员张润宇
こういう裏方も、ちゃんと押さえている。
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中国の4000m級AUV「潜竜二号」、西南インド洋での試験を終え、中国科学院の沈陽自動化研究所(中国科学院沈阳自动化研究所)に戻ってきた。
中国の4000m級AUV「潜竜二号」、さばかれてます。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月24日
写真2枚
“潜龙二号”回家 - 中国科技网 https://t.co/phYbfrnTSL
中国の4500m級AUV「潜竜二号」がちょっと可愛い ♪ ライバルは「ゆめいるか」か - pelicanmemo
1万m級"超深海"潜水探査「彩虹魚」計画。
中国、1万m級"超深海"潜水探査「彩虹魚」計画の、母船「张謇」号が進水した。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年3月24日
我国首艘民资打造万米级深渊科考母船"张謇号"下海试水-科技频道-浙江在线 https://t.co/Lnmf1MDHs1
>“张謇”号下海试水成功
通讯:“深潜英雄”崔维成的“万米载人深潜梦” - 上海新闻网 https://t.co/VsnuSoEqtE
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月26日
>“再也等不起”的崔维成开始想方设法启动自己的计划。他的第一笔启动资金来自家人、亲戚和朋友,他本人为此先行捐资人民币200万元。
中国、11000m級「彩虹魚」超深海潜水探査計画の母船の完成間近 7000m級「蛟竜」号の新母船も年内着工か - pelicanmemo
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南西インド洋では、新しい海洋調査船「向陽紅10(向阳红10)」が海洋調査と、機材の運用テストを行っている。
4月28日,载着中国大洋第四十航次第四航段全体船员和科考队员的“向阳红10”科考船来到西南印度洋工作区域,进行第一次可视抓斗投放。可视抓斗重达2.4吨,可投放至深达4000米的海底,通过摄像机观察海底,根据需要在海底表面抓取采样。
南西インド洋で海洋調査を行っている海洋調査船「向陽紅10」、はじめての深海微生物実験システム(深海水体原位微生物培养系统)の回収に成功と。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月17日
我国首个深海水体原位微生物实验平台回收成功 - 国家深海基地管理中心 https://t.co/VQFR4zc5Pe
いろいろと、がんばっている。
農夫もがんばっている。(違w
中国、安徽省馬鞍山市の農夫が、自力で潜水艇を作り、実用新案として認められたそうだ。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月2日
写真2枚
Farmer in southeast China builds submarine, earns patent | SCMP https://t.co/ATEPAYbHkP
承前)CCTVの"発明もの"番組をよく見ていて、オレも作りたいと考えてしまった張某52才。水辺で構想を練り続け、設計製作を始めたところ、家族の理解は得られず。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年5月2日
妻と娘「実家に帰らせていただきます」。
自由となった張某52才は、潜水器を完成させ、試験航海を行い、実用新案を得たと。
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おまけ
財団が、熊本城の修理にお金出したと聞いて、古いネタを思い出した。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月19日
【Ocean Newsletter】中国の海洋科学技術力と日本の海洋政策 |海洋政策研究所 Ocean Policy Research Institute(2010.12.05)
中国の海洋科学技術力と日本の海洋政策(2010.12.05)|海洋政策研究所|笹川平和財団 https://t.co/Xehr22aUVd
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月19日
>「和諧号」がどうして「蛟竜号」と改名されたのかは不明であるが、当初目標が計画どおりに達成されなかったからだろうか。
承前)>「蛟竜」とは雌伏する龍のことであり、時運にめぐりあえず実力を発揮できずにいる英雄という意味がある。いまは諸般の理由から実現できないが、いつかは7,000mに達するという思いがこめられているのだろう。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月19日
(´ ・ω・`)高速鉄道「和諧号」とカブったのが分かったからだよー
【再掲】中国の有人潜水艇「蛟竜号」はどこまで自主開発なのか調べてみた: メモノメモ(2011年8月4日)
徐芑南老師への、CCTVによるロング・インタビュー
记者:当时为什么会起名叫“蛟龙号”?
徐芑南:最早的起名没有名字,就7000米,我们叫7000米载人潜水器,那么后来曾经有一阶段,我们叫什么和谐号,那么那时候什么时候呢,那是在2008年前后,当时说你老叫7000米,那怎么行呢,就要取个号吧,就取名和谐号。取和谐号以后呢,发现动车组啊什么都是和谐号,那么这个又搞的不对,所以这样感觉到和谐号太普遍了,那也不好,所以又想改,最后呢改成蛟龙号。
(赤字強調は管理人による)
专访蛟龙号总设计师:全身心投入蛟龙闹海 - 新浪网(2011年08月01日)
承前)>ところでわが国の深海有人潜水艇のあるべき姿がいまだに議論されないのは憂慮すべきことである。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月19日
承前)>高性能の海中無人機が開発されているので、有人潜水艇は4,500m級くらいの小型軽量で長期の調査ができ、機動性に富み、種々の海中ロボットとともに運用してさまざまな調査ができるシステムを開発すべきではないだろうか。
— メモノメモ (@pelicanmemo) 2016年4月19日
(´ ・ω・`)中国が、国産4500m級を作ってる・・・
こういう提言もあったのですが・・・
最先端の技術や探査のレベルはともかく、複数の潜航艇と海洋調査船による、多くの海域での実用的な探査・科学調査計画という面では追い抜かれつつある。
中国、国産の4500m級有人深海潜水艇 耐圧殻が完成【画像】 - pelicanmemo(2015/05/26)
中国、国産の4500m級有人深海潜水艇の母船「探索一号」、大規模改修が終了 中国科学院に交付 - pelicanmemo
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