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海外の話が多め。近頃は中国が多め(中国海警局・中国海監、深海潜水艇、感染症など)。

【中国海警局】 尖閣諸島の領海で日本漁船1隻が操業(4月25日)、今回も中国側の公式発表なし(3月末以来3回目)。

20240428134330(仲間均石垣市議のブログ尖閣諸島の歴史と現状より)

沖縄県石垣市が4月26日と27日に二回に分けて、尖閣諸島の魚釣島の沖で、民間の作業船「新世丸」により海洋調査とドローンによる空撮や島の植生など調査を行った。同市による調査は昨年(2023年)1月末以来で3回目。

調査団には石垣市の中山市長と東海大学の山田吉彦教授、職員とスタッフが参加。4月27日の今回2回目の調査には、はじめて国会議員が5名参加した。読売新聞や産経新聞などの記者も同行して現地レポートを伝えている。

日本メディアの尖閣関係のニュースはこの話題ばかりだが、今のところ中国海警局や外交部から発表は無く中国メディアもまったく報じていない。

 

中国の外交部は週末や祝日には定例記者会見は行わないし、日本は大型連休(ゴールデン・ウィーク)の途中なので、東海大学の山田吉彦教授や現地調査に参加した国会議員たちの詳しい発言は報じられにくいだろう。

ここでは、その直前の4月25日にあった、尖閣沖の領海での日本漁船1隻の操業と中国海警局の船の領海侵入、そして、またまた中国海警局は公式発表を行っていないことについて記録しておきたい。

 

海上保安庁 第十一管区海上保安本部によると、4月25日午前3時53分、尖閣諸島の南小島の南西の海域で中国海警局の「海警2302」が領海に侵入した。南小島の南西約6kmでは、日本漁船(9.1㌧、3人乗船)が操業しており、海保の巡視船が中国海警局の船を漁船に近づかせないよう警戒し、漁船の安全を確保した。

中国海警局は、3月28日~30日と4月5日~6日に続いて今回(4月25日)も、以前はやっていた”尖閣諸島の領海で日本漁船や海上保安庁の巡視船に対して法執行活動を行った”という公式発表を行っていない。(4月28日時点)

【中国海警局】 尖閣諸島の領海で日本漁船2隻が操業(3月28日~30日)、中国側の公式発表なし。 - pelicanmemo (2024-04-02)

【中国海警局】 尖閣諸島の領海で日本漁船1隻が操業(4月5日~6日)、今回も中国側の公式発表なし。 - pelicanmemo (2024-04-07)

 

【中国海警局】 尖閣沖の日本の領海での法執行活動を公式発表 日本漁船を名指し - pelicanmemo (2023-07-17)

【中国海警局】 尖閣沖の日本の領海での、海上保安庁の巡視船に対する法執行活動をはじめて発表 - pelicanmemo (2023-10-18)

中国海警局 カテゴリーの記事一覧 - pelicanmemo

 

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20240428134212(中国海警局の公式サイト 海警要闻 ページより)

中国海警局の公式サイトの海警要闻 (海警ニュース)ページを確認したところ、4月28日時点の最新の更新記事は4月25日付の、今年の休漁期(2024年5月1日〜9月16日)に行われる特別法執行活動に関するものだった。
维权执法(法執行活動)ページの方の最新の更新記事は4月12日の尖閣諸島の領海侵入のときの公式発表だった。この時に日本漁船の操業は確認されていない。

【中国海警局】 尖閣諸島の領海に中国海警局の船4隻が侵入(4月12日)、中国側の公式発表あり。日本漁船の操業なし。 - pelicanmemo (2024-04-13)

20240428134209

公式SNSでも発表はない。微博の最新の更新は4月25日付の、4月24日に北京で行われた中国海警局とパキスタン海事保安局との第2回ハイレベル会合についての発表だった(公式サイトでは国际合作(国際協力)ページに掲載されている)。
スナップショット画像は4月28日に取得した。

20240428134205

 

いまのところ、中国海警局は尖閣諸島の沖での領海侵入と航行に関する公式発表を、2023年2月以前の対応に戻した可能性が高そうに感じられる。
むしろ、2023年の中国海警局による公式発表や報道官の声明が、一方的にエスカレーション・リスクを高める異常な対応だった。
 

その一方で、4月26日と27日に行われた石垣市による3回目の尖閣諸島の現地調査では、はじめて国会議員(*)が参加している。中国側はなんらかの外交的な対応を行わなければならないだろう。
(*)自民党から4人(衆議院議員:稲田朋美、櫻田義孝、和田有一朗、参議院議員:青山繁晴)維新の会から1人(参議院議員:山田宏)

もしかしたら、すでに在中国の日本大使を呼びだして、遺憾や非難など何らかの批判を伝えているのではないだろうか?
中国の外交部は週末や祝日には定例記者会見を行わないので、4月29日(月)の記者会見の中で、どこかメディアの質問に答えるかたちでコメントをするのかもしれない。

続報を待ちたい。

20240428135908産経ニュースより)

【中国海警局】 石垣市、尖閣諸島で海洋調査 | 中国海警局は日本船に対する領海での法執行をはじめて公式発表 - pelicanmemo (2023-02-02)

 

 

4月25日に尖閣諸島の領海で操業をしていた日本漁船は、仲間均石川市議の漁船「鶴丸」。仲間氏のブログ記事によると、尖閣沖は大時化で、潮の流れが速くてアカマチのポイントまで下すことができずに成果はいまいちだった。「海警2302」は、天候が悪いこともあって妨害するような動きはなかったそうだ。

接続水域では、中国海警局の「海警2502」「海警2102」と機関砲を搭載した「海警2202」が航行していた。

尖閣諸島の歴史と現状 : 大時化で不漁

 

中国船1隻が領海侵入 尖閣周辺、日本漁船追う | 八重山日報 (2024/4/26)

第十一管区海上保安本部によると、25日午前3時53分、石垣市の尖閣諸島・南小島南西海域で、中国海警局の艦船「海警2302」が領海に侵入した。午後3時現在、南小島南西約6㌔で操業している日本漁船(9・1㌧)に接近しようとする動きを見せている。中国艦船が尖閣周辺で領海侵入するのは12日以来で、今年11日目。
 漁船には3人が乗船。海保の巡視船が中国艦船を漁船に近づかせないよう警戒し、漁船の安全を確保している。
 領海外側にある接続水域では、中国海警局の艦船「海警2502」「海警2102」、機関砲らしきものを搭載した「海警2202」が航行している。中国艦船が尖閣周辺を航行するのは126日連続。
 25日には石垣市の中山義隆市長らが乗る調査船が尖閣海域に向かっており、中国艦船は調査船に対しても何らかの反応をする可能性がある。

尖閣周辺に中国船4隻 125日連続航行 | 八重山日報 (2024/4/25)

中国海警局の船1隻が領海侵入 尖閣周辺、今年11日目 - 産経ニュース (2024/4/25 08:20)

第11管区海上保安本部(那覇)によると、日本漁船1隻の動きに合わせて航行しており、領海から出るよう巡視船が要求した。

接続水域では別の中国船3隻も確認され、うち1隻は機関砲のようなものを搭載。接続水域を含め、尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは126日連続となった。

 

沖縄 尖閣沖 領海侵入の中国海警局の船1隻 領海を出る | NHK | 尖閣 (2024年4月25日 22時20分)

第11管区海上保安本部によりますと、25日午前3時53分ごろ、中国海警局の船1隻が尖閣諸島の南小島の沖合で日本の領海に侵入しました。

この船は、15時間余りにわたって領海内を航行したあと午後7時37分ごろ領海を出ました。